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肝胆ブログ

かんたんにかんたんします。

「土佐「はちきん」は証券投資で稼ぐ-縮む地方でわが道行く信用金庫」ブルームバーグ 日高正裕記者/Toru Fujioka記者

 

ブルームバーグの「土佐「はちきん」は証券投資で稼ぐ-縮む地方でわが道行く信用金庫」という記事にかんたんしました。

 

www.bloomberg.co.jp

 

 

記事の前半では、縮む高知マーケットの中、高知信用金庫
融資ではなく資産運用による収益確保に活路を見出したことを紹介。

記事の後半では、その他の頑張っている四国衆を紹介しています。


私がいいなと思ったのは、記事前半の、高知信用金庫 山崎理事長の
発言を紹介している次の個所です。

高知県は日本列島でもいち早く人口減による市場縮小が進むが、「投資はどこでもできる。中央にいる必要はない」と逆風をものともしない。


確かにそうなんですよね。

サラリーマンは都市にしか働き口がない。
起業しようにも都市にしかマーケットがない。
農業林業漁業などの伝統産業は儲けが薄い。
(後半の記事で6次産業についても触れられていますが)

じゃあ、人口流出が続く土地では暮らしていけねえじゃねえか。
というのが通説です。

でも、投資はどこでもできる。
まさにその通り、株も国債も信託もどこでも売買できる。
大掛かりなイニシャルコストも必要ない。
個人でもネットと元手さえあれば即投資家になれます。


いずれ、国内の地方地方で「資産運用課税軽減特区」みたいなのが
できるかもしれませんね。

NISAとかイデコとか、結局リテラシー高い人しかやらないじゃないですか。
そういうのって、結局都市部の人になっちゃうじゃないですか。

制度ではなくて、いっそ土地で区切ってしまう。
「この土地で暮らす貴様たちは優遇されているッ!」
「勤め先などない! 運用せよ! インカムで食い繋げッ!」
「人に必要なのは知能でも運動神経でもない! キャピタルだッ!!」
みたいな風土づくりをやっていく。

都市部と地方部で運用税コストが10%も違えば。
都市部と地方部の役割分担がダイナミックに形成されていくのではないでしょうか。

都市部は……学問と労働者の町。
若者の街だけど、いつまでも都市部にいる人は「元手を溜められなかったダメな人」と
思われるようになっていく。

地方部は……資産運用で食っていく街。
若い頃都市部で稼いだ元手をもとに、運用リターンと幾ばくかの労働で
暮らしていく。目指せヨーロッパの旧貴族&アメリカの牧場主。

 

いま問題視されている都市圏への人口集中は、
要は田舎に人が帰ってこないぞ問題じゃないですか。
しかも郷土の英雄……優秀な人に限って。

田舎の方が資産運用税コストが低いなら、
都市で成功した郷土の英雄も凱旋してきますよ。
郷土の英雄が帰ってきて、一定の銭も有しているなら、
彼ら目当ての飲食店やサービス店もマーケット形成されていきますよ。
いまでも、元庄屋さんとか元網元さんとかは資産運用で食べてますしね。

地方で無理に若者向けの産業をつくるんだとか、若者を移住させるんだとかより、
合理的・即効的かもしれません。
東京都の人たちはめっちゃ怒るでしょうし、
そこまでして地方を活性化させたいのか、
日本は大都市集約でいいんだ地方は滅べの方がいいのか、
そもそもの議論が前段で必要でしょうけど。


まあもし地方部に投資カルチャーが急速に流入してきたら。
投資家保護はもちろん、運用する元手をどうするか、
何で運用したらいいんだとか色んな問題が起きるでしょうね。

資産運用は少額から始められますが、少額だとたいした儲けにならない。
高知信用金庫社債・株式・地方債・国債で運用しているようですが、
社債辺りの目利きは個人には難しい。
投資信託、不動産、ワインとかになってきたら尚更です。

……それにしても、企業が社債で資本を自己調達するようになって、
金融機関が融資で稼げなくなって、
金融機関が社債を買ってご飯を食べているというのは皮肉な話だ。


本当に、これから地方はどうなっていくのだろう。
産業が壊滅して、資産運用でならかろうじて……となったとしても。

農民 :地方の有力者様、わしらの代わりに資産を運用してくだせえ。
    わしら難しい話はよく分かんねえだ。
 ↓
有力者:構わんが、お主たちはわしに満足な運用手数料も払えまい。
    代わりに何を差し出すというのだ。
 ↓
農民 :この身命を。有事の際には槍にも盾にもなりますだ。
    お館の警護もしますだ、目障りな連中の排除も請け負いますだ。
 ↓
武士団の形成!

とかになってしまう気もしますし。

農奴制とか封建制とかは地方の困窮から始まることが多いようです。
自由よりも、食い繋がせてくれる有力者の庇護を求めてしまう儚い民衆心理。
豪族の群雄割拠。そして失うものが少ない地方勢は喧嘩が強い。
揺らぐ中央の権威。そして失うものが多い都市勢は喧嘩が弱い。
もはや政体転覆まったなし……。

みたいなことを防止するためにも、なんとか都市部と地方部の経済バランスを是正して、なんとか経済成長も確保して、穏健な社会をつくっていかなくてはならないのでしょうね。


とりあえず、記事に記載されている四国勢の活躍を応援したいと思います。

どうか宗田節がたくさん売れますように。