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肝胆ブログ

かんたんにかんたんします。

「ホラ吹き太閤記」古澤憲吾監督

 

「ホラ吹き太閤記」にかんたんしました。

 

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植木等さん主役の、クレージーキャッツ映画シリーズの時代劇です。

内容はほぼほぼ無責任サラリーマンものと同じ
植木等さんが木下藤吉郎となってどんどん出世していきます。

ネタバレもへったくれもない気がしますが、内容は次の通りです。

 

 

 

 

 

 

 

蜂須賀小六と出会って、契約社員として信長に仕えて、草履を温めて、
馬の世話をして、正社員になって、桶狭間で手柄を立てて、次は墨俣だ!

でおしまい。

主題歌はあの「だまって俺について来い」
そう、こち亀アニメの主題歌でも使われていたやつです。
この映画が初出だったのですね。

 

 

最近までこの映画の存在そのものを知らなかったのですが、
やー、よく考えついたものです。

確かに植木等さんと秀吉(講談ベース)のイメージはぴったり合います。

秀吉役といえば竹中直人さんと勝新太郎さんがパッと思いつきますが、
竹中直人さんはいい意味でも悪い意味でも人間たる秀吉、
勝新太郎さんはいい意味で恐怖の太閤秀吉殿下ですから、
昔ながらのお伽噺の主人公チックな秀吉とはまた違う訳です。

突き抜けたハッタリと行動力と動じなさと頭の良さとで、
どんどん出世していく植木等さんは見ていて気持ちいいです。
こんな奴いる訳ないだろとは思いつつ、
「秀吉って本当にこんな感じだったんじゃないかな」
「こんな奴がいたら確かに皆ついていくだろうな」と納得しちゃうのです。

 

無責任シリーズ同様、もう50年以上前の映画なのですが。
評価されるサラリーマン像というのは案外変わっていないのかもしれません。
むしろ平均的に皆優秀になってしまった現代の企業組織からすれば、
この植木等さんのキャラクターは一層新鮮に感じられる気がします。

もしこの駄文を読んでいる方が20-30代くらいの若いサラリーマンなら、
一度は無責任シリーズの映画を観てみるといいですよ。

 

 

他の配役もよかったです。

「ガチョンといこう」と出陣する徳川家康谷啓)、
めちゃくちゃ爽やかで人がいい前田利家藤木悠)。

蜂須賀小六東野英治郎)と織田信長ハナ肇)の話の早さっぷりも気持ちいい。
こんな器大きい上司がごろごろ転がってるってどんな世界なんだ。
おかげでテンポがめちゃくちゃよいのでありがたい。

それにしてもこの方々、みんな亡くなっちゃったなあ……。

 

 

そして、一番かんたんしたのが合戦シーン。
人の数も馬の数もすっごく多い。
櫓もしっかり組んだり燃やしたりしている。

それを空から鳥瞰的に撮り下ろしているから、合戦の見栄えがいいんですよね。

1560年時点にしては鉄砲多すぎとか清須城きれいすぎ(ていうか姫路城)とか
気になる点がない訳ではないんですけど。
合戦の壮大さ華々しさがよく表現できているから細かいことなんていいんです。


しかし、黒沢明さんの時代劇でエキストラがめっちゃ多くても自然ですが、
クレージーキャッツの時代劇でエキストラがこんなに多いとは……。
現代の大河ドラマと比べると悲しくなってきます。

予算の問題だけではなくて、時代劇周辺の人材の層の薄さが大きいのでしょう。
うう。

 

 

過ぎ去りしよき時代の雰囲気を味わえるうえに、
企業組織で出世する要領まで学べてよい映画だと思います。

コンプラ疲れ名ばかり管理職疲れしている人も多い世の中ですが、
反動でスーダラ感が求められる世の中に変わっていきますように。
(参考:「食キング お好み焼き篇」)