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肝胆ブログ

かんたんにかんたんします。

「食キング」土山しげる先生

 

10年ぶりに読んだ「食キング」にかんたんしました。

食キング - Google 検索

コンビニのペーパーブックスで再販されていて、つい集めてしまったのです。
せっかくなので、食キングの思い出を語ろうと思います。

 

 


食キング。

京都の五条通のコンビニでたまたまコミック1巻を見つけて、
そこから土山しげる先生の世界観にハマったことをよく覚えています。
(この頃から週刊漫画ゴラクを欠かさず読むようになりました)

余計な具を入れない親子丼とか、カレーによく馴染む薄めのトンカツとか、
しょっぱなからすごくおいしそうだったんですよね。


土山しげる先生は現在も「ブシメシ!」とか「流浪のグルメ」とか精力的に
作品を発表されていて、とりわけ原作者付きの作品は完成度も高く好評です。

すっかり料理漫画のトッププレイヤーとして定着なされまして。

 

一方、この先生の原作者抜きの作品は、

 ・勢い任せのストーリー
 ・インパクトのある展開を優先、全体構成はしばしば破綻
 ・飽きてきたらあっという間に連載終了

という特徴があり、昔ながらの漫画らしい漫画という感じがするものですから、
私はこちらのテイストも大変愛しております。

この食キングも迷走を重ねた挙句解散っ!!」の一言で終わりましたし、
極道めし」はメシバナ大喜利が始まったと思ったら終わりましたし、
「食いしん坊!」は喰輪杯(クイリンピック)で失速してそのまま終わりましたし。


でもそれでいいと思います。

飽きてきたら下手な延命をせずに連載をさっさと畳んで、
数か月後に新連載開始。

そのやり方で中ヒット作を連発されておりますし、
安定・安心感のあるおっさん漫画界の巨匠になられている訳ですから。

 

食キングは

 ・函館のレストラン「五稜郭亭」の名シェフ北方歳三さんが、
  全国のダメ料理店を再建して回るというストーリー
  (たぶん愛の貧乏脱出大作戦をパク……モチーフにしたもの)


 ・修行方法がネタに走っていてネットのごく一部で話題になる

   -卓球をしたら親子丼づくりのオペレーション能率が上がった!
   -ダンスダンスレボリューションをしたらうどんを上手く打てるようになった!
   -スーダラ節を歌っていたらお好み焼きを上手に焼けるようになった!

   ⇒「「ありがとう北方さん!!(涙)」」


 ・ネタが尽きてきたのか、北方さんの実家「五稜郭亭」を舞台に
  弟との対決話に移行……するはずが、
  弟は能無しで、五稜郭亭の乗っ取りを狙う支店長やイギリス人との
  料理対決に移行

   -「Wショッキング!!」「香辛料が利き過ぎですゥ!」など、
    明石というおっさんに萌える漫画になっていく
    (トーリーそのものに対する評価は加速度的に低下


 ・飽きたのかイギリス人との対決は“誤解でした”で幕を閉じる。

   -左手の握手が無効であることを私はこの漫画で学びました  


 ・再び料理店再建ものに回帰……と思ったら、
  唐突に「このままでは日本の食は崩壊する!」と真面目なことを言い出し、
  これまで登場してきたキャラクターが全員集合して
  「北方さんに対する抵抗勢力も組織されたので皆で戦おう!」的な展開になるも、
  「戦わんでいい! 解散っ!」で今度こそ本当に連載修了

 
 ・その後「極食キング」という続編が始まるも、
  なぜか最後は漫才漫画になって連載終了


という壮大な流れを楽しませてくれた作品であります。

あの頃は空飛ぶピザ機能を実装したファンサイトとかもありました。
いま想えば、土山しげる料理漫画ブームの萌芽だったのでしょう。

 

 

近頃は漫画を読む人の目が肥えてきて、ストーリーの整合性とか
張り巡らされた伏線とかが評価されがちですが、
勢い任せ、インパクト重視、成り行きが生み出す面白さというものも
忘れてはならないと思うのです。

その点、土山しげる先生は勢い任せの漫画と原作者付きのしっかりした漫画の
両方をハイペースで制作し続けており、希有な漫画家だと思います。

 

食キングを軽く読むのなら序盤の料理店再建編、
迷走を楽しむなら「おにぎり編」「小樽五稜郭亭編」辺りがおすすめです。

肌が合うようでしたら「喧嘩ラーメン」や「食いしん坊!」まで
手を広げるのもいいと思いますよ。
「喧嘩ラーメン」はいま見るとラーメン業界黎明期の熱さがあって楽しいですし、
「食いしん坊!」は名古屋カレーうどん編が傑作だと思います。



うっかり買いそびれて未読になっている「怒りのグルメ」が再版されますように。

 

 

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