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肝胆ブログ

かんたんにかんたんします。

「エプロンひめのキラキラ☆プリンセスケーキ」作 藤真知子さん / 絵 みずなともみさん(WAVE出版)

 

女の子向けの絵本「エプロンひめのキラキラ☆プリンセスケーキ」に
かんたんしました。

 

エプロンひめのキラキラ☆プリンセスケーキ【WAVE出版】

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アニメ調のかわいい女の子がケーキをつくって活躍する内容です。
巻末にケーキのレシピも載っているのでちびっ子の喰いつきは抜群でした。
(断りかねて、別のレシピのケーキを焼いてあげて一緒に食べました)


75ページくらいですので、何回かに分けて読み聞かせするには程よい分量ですよ。


以下、ストーリーのネタバレを含みます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


トーリー。


エプロン姫がケーキづくりの修行の旅に出ます。

親戚の伯父さんがケーキコンテストを主催しているところに出くわします。
叔父さんは各国のプリンセスからモテモテで、ケーキコンテスト優勝者と
結婚することになっています。

叔父さんはまだ結婚したくないのでエプロン姫にもコンテストに出てもらって、
「叔父と姪は結婚できない」という微妙にリアルな口実で結婚を逃れようとします。

エプロン姫は焼いたケーキにある仕掛けをします。

コンテスト当日。
エルザか雪女みたいな氷系能力者のプリンセスが乱入してきて、
エプロン姫の友達を氷漬けにしてしまいます。

エプロン姫は自分のケーキを燃やして投げつけて氷姫を撃退します。

実はエプロン姫、ケーキに「ダイヤモンドをぎっしり散りばめたデコレーション」を
施していて、そのダイヤモンドを燃やしてしまったのです。

こうしてエプロン姫は武勲を理由にコンテストで優勝。
めでたしめでたし。

 


個人的に感心したのは、ダイヤモンドを燃やすクライマックスのシーンです。


探偵ナイトスクープでも取り上げられたのでご存知の方も多いと思うのですが、
ダイヤって燃えるんですよね。
もともと炭素の結晶ですから、燃えると全部二酸化炭素になっちゃうそうです。

左巻健男さんという理科教育で有名な方がいらっしゃって、
何かの著書で実験のエピソードが載っていたことを覚えています。

確か、化学で習う理論を実際に生徒に見せてあげよう! ということで、
実演にトライしたということでした。
教育者の鑑ですね。

で、苦心してダイヤの原石を手に入れたものの、ガスバーナーの火を当てる
くらいでは全然燃えてくれない。

最終的には燃えにくい素材で熱を溜める仕組み(窯のようなもの?)をこしらえ、
そこにダイヤを入れ、酸素ボンベで酸素をぶっかけながらバーナーで加熱という
荒業で、ついにダイヤは白く輝いて燃えたそうであります。

生徒さん方は感動したことでしょう。
ここまでやってくれる先生に出会えるなんてなかなかないことです。

 

 

そういう訳で、ダイヤは燃えるのです。

800度くらいで燃えるそうですから、エプロン姫は800度の火の玉を
ぶん投げたということになります

ジョジョの奇妙な冒険第2部のエシディシが使用する「怪焔王の流法」が
500度なので、エプロン姫の瞬間最大攻撃力は柱の男以上という計算になります。
(厳密には温度だけでなく量を比較せねばなりませんが)

さすがはプリンセス。

 

そんな話を聞かせてあげると、ちびっ子も興味津々になります。

「ダイヤって燃えるんだよね!(燃やしてみたい)」とご婦人方の宝石を
凝視するようになりますから、教育効果はばっちりですね。

子どもに化学への関心を抱かせるネタをさりげなく仕込んでくれている、
作者さんの技量はすごいものだと思います。



絵本って、侮れないですよね。

子どもと関わることがないと、絵本と関わることも減ってしまいます。
自分にとっても新鮮なインプットとして、引続き絵本と付き合っていきたいです。


そして逆に、子どもたちが大きくなったらゴルゴ13の名作
「死闘ダイヤ・カット・ダイヤ」を紹介してあげるつもりです。

ダイヤモンドの価格がどうやって決まっているか知ってるかい……? とね。



ダイヤの価値を“幻想”という人も多いですが、
私個人はそういうファンタジーが嫌いではありません。

永遠の輝きだと信じていいと思いますし、
ダイヤを贈ることに意義を感じてもいいと思います。



一種の信仰として、ミームとして、これからもダイヤが輝き続けますように。