肝胆ブログ

かんたんにかんたんします。

週刊ダイヤモンドの特集「不動産投資の甘い罠」

 

 

今週の週刊ダイヤモンドの特集、「不動産投資の甘い罠」にかんたんしました。

 

dw.diamond.ne.jp

 


以前も日経の記事を取り上げたことがありますが、
私はアパート融資問題(どう考えても要らんアパート建て過ぎ問題)に
関心を持っております。

 

「アパート融資問題と高齢者の商取引問題」日経新聞 アパート融資で利益相反か 建築業者から顧客紹介料 - 肝胆ブログ

 


もうずうっと前から地方部では問題視されていましたところ、
クローズアップ現代で取り上げられたあたりからマスコミ媒体でも
頻繁に取り上げられるようになってまいりました。

最近だとビッグコミックで「正直不動産」というこの件を取り上げた
漫画の連載が始まりましたし。

 

 

このダイヤモンドでも、

「これ、すごいですよね。全て大東建託の賃貸アパートです。全部で200戸近くあるんじゃないですか」。(中略)これぞまさに、地元住民から、“大東建託村”と呼ばれている場所に他ならない。

バラ色収支計画は絵に描いた餅? 集団訴訟に揺れるレオパレス

土地ごと買わせるシノケンのアパート経営 1億投じて月5万円の利益!

などなど、具体企業名を挙げながらこのビジネス界隈を全方位的に叩いております。

 

どうやら、いよいよ「叩いてもOK!」な報道関係者合意が醸成されているようですね。

お年寄りは各社の大企業看板を当てにして契約しているところもありますから、
マスコミ報道が増えてくると営業上のダメージが大きいと思います。



ダイヤモンドらしく、編集部独自の試算・シミュレーションを駆使して
「ちょっとでも家賃が下がれば赤字」(普通は家賃下がるよね)という
検証をされております。

数値や数式の妥当性は議論があると思いますが、私の知る範囲でも
「まったく相続税対策にならなかった」「10部屋のアパートが2部屋しか埋まらず」
「●●不動産の人が村社会と会社の板挟みになって自●した※」みたいな噂を
ちらちら聞きますので、上手くいってない人は一定数いるのでしょう。


 ※真相は村社会による自力救済……私刑での死刑とかだったらやだなあ。
  金田一くん的謎は全て解けた系の。
  いや、そんな訳ないよね。ないない。

 

 

不動産に限らずですけど……

2008年にリーマンショックってあったじゃないですか。
いまは2017年じゃないですか。

リーマン後の底値で不動産や株や投信を仕込んだ人って、
計算上はこの10年のリターンがものすごく高くなるんですよね。
リーマン暴落からの回復効果が入っちゃうんで。

リーマン底値効果抜きで高いリターンを上げているのか、
リーマン底値効果という上げ底で化粧されているのか、
その辺を見極めることが地味に大切なんですけど。

パンフとかセミナーで「ぼくこの10年でこんなけリターン出しました!」
(嘘ではない)とアピールされると、「そっか、私もできるかも……」と
勘違いしちゃう人が多いんですよね……。

極端な例だと、リーマン直後にネタを仕込んで大儲けした人が、
近頃はピュアな資産運用ではなかなかよいリターンを得られなくなってきて、
代わりにセミナーで素人だましてうんこ物件売りつけて大儲けしたろ……的な……。

アパート経営に失敗しようが自己責任が基本だと思いますから、
よくよく数字の中身は確認しましょう。


このダイヤモンドでも紹介されていますが、
独身女性とかがマンション投資を始める事例も多いです。

場合によっては借金までして。

本当によく考えましょうね。
あとから「騙された!」「知らなかった!」って言っても遅いですよ。

 

株とか投信のような金融商品と違って、不動産はモノが残りますから……

空き家問題、変な人入居問題のような副次的問題も出てまいります。

空室にしているくらいなら、不審な人たちに貸す方がマシや! ていう
大家さんも出てきますよね。
それで地域の治安が悪くなろうが知ったこっちゃないわ! 的に。

 

不動産投資は本来世のため人のためになる立派な資産運用なんですから、
ちゃんと調べて考えて、有り金全部突っ込まずにバランスのよい
運用ポートフォリオを組んで……というスタンスが大事だと思います。

後は、リーマンではないですけど安い時に買って高い時に売る、
高い時ほどセミナーや勧誘が増えますけど無視! という基本を忘れず……。

 

 


こうやってアパート建築がガンガンに叩かれるようになってくると、
銀行さんも大変です。

当特集でもスルガ銀行さんが名指しで突っ込まれています。
有名な話ですから抵抗なく名指ししてるんでしょうけど。


不動産融資で安易に稼ぐな。
投信や保険の手数料で稼ぐな。
株や外債でのリスク高い運用で稼ぐな。
カードローンなんてサラ金の真似事なんぞもっての外。


銀行業界がこの10年で編みだしてきた収益獲得スキームが、
この1-2年で何もかも全否定されてしまっています

どうせいと。


「潜在力ある地元中小企業を目利きして昔ながらの融資で稼げ」


できるかーいていう気持ちなんでしょうね。


個人的には、あと30年くらいしたらAIとロボットがガッチリ普及して
大企業がそもそも従業員をほとんど雇わなくなって、
一方で大企業はコンプラリスク負わされまくって収益効率が悪くなって、
更に一方では後継者不足で個人商店や中小企業がいっぱい消え去って、
「あれ? 自分で起業した方が儲かるんじゃね?」という時代が
くるかもしれないと思っております。

この「不動産投資の甘い罠」にしても、でかい会社は名指しで叩けますが、
ブローカー的に暗躍している小規模業者は追いかけられないですもんね。


皆が起業しまくる時代がくるまで、頑張って辛抱して生き残れ、という
お達しなのでしょうか。

うーむ、難易度高い。

 

 


他の記事の中では、

最強の“上がりポジション”日本企業を腐らせる相談役(P113)

というコラムが面白かったです。


大企業サラリーマンの飲み会ネタになりそうですね。


千年続く日本の院政文化をグローバルコーポレートガバナンス
打倒することができるのか!?

これはこれで一種の歴史小説的面白さがあると思います。
一方的に「こっちが絶対に大正義」と言えるもんでもないとは思いますけど。

 

 

 

以上、今週の週刊ダイヤモンドの感想でした……


あ、それと、

シンガポールは安全? 政府報告書ににじむテロ脅威への切迫感(P22)

も気になります。


言われてみればありそうな、狙われそうな国ですもんね。
テロが起こったらシンガポールだけでなく、世界中に影響が広がると思います。
いやだいやだ。

 


日本も含めた各国経済が健やかに成長していきますように。