肝胆ブログ

かんたんにかんたんします。

信長の野望201X「永禄の変 異聞 ~二人の将軍と天下人~」

 

 

信長の野望201Xで待ち望んでいたイベント「永禄の変 異聞」が開催されていてかんたんしました。


↓イベントのお知らせページ

お知らせ

三好三人衆らによる足利義輝襲撃をモチーフとした、足利義輝足利義昭という二人の将軍と、阿波の天下人と呼ばれた三好長慶が織りなす物語が展開します。封印された京都魔境を突如覆った霧に突入、混迷を極める京都を救い、室町幕府最後の征夷大将軍足利義昭(☆4)」を仲間にしましょう!    

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私は201X後発ユーザーなのですが、早い時期に開催されたこのイベントが畿内史ファンの中で評判がよいことを耳にしていたので、復刻開催されることを願っていたのです。

 

さっそくクリアしてみましたので、以下で紹介させていただきます。

難易度が高いイベントではありませんので、攻略に役立つ内容は載っていません。

 

 

一部ネタバレを含みます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

異聞の内容は京の街に三好長慶足利義輝足利義昭、幽魔が同時に存在するというカオスなストーリーになっています。

足利義昭さんに仕える「細川幽斎」さんと足利義輝さんに仕える「細川藤孝」さんが同時に存在していたり、そのせいもあって「三好家が足利義輝を弑逆しに来るんじゃないか」疑念が湧いていたり、足利義輝さんが「自分は横死するが弟が跡を継ぐ」ことを認知してしまったり、201Xの中でも屈指のタイムパラドックスな内容でございました。

 

人気の高い細川刑部家(幽斎さんや忠興さんやガラシャさんなど)のあたたかい家族物語もご覧いただけます。

難易度も低いですし初心者中級者にもおすすめのイベントですよ。

 

 

 

さて、ここから本題です。

私は三好家好きが動機で201Xを始めた人間ですので、このイベントに関わる三好家メンバーについてかんたんに触れていきたいと思います。

素人の私見をふんだんに含んだ内容となっておりますのでご留意ください。

 

 

 

 

 三好長慶

 


足利義輝さんと足利義昭さんがそれぞれ「京を守るのは自分だ」と先駆け争いをしているところに堂々と割り込んでいってくださいます。

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たいへん格好いいです。

この201Xでは各大名からもまつりさんからも足利幕府はかなり敬われております。だからこそ、将軍に「黙ってろ」と言える長慶さんは特異な存在になっているのです。

 

そして……。

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格好いいだけでなく、オチまでつけてくれるのが201Xの長慶さんです(笑)。

介錯芸人としても人気者なんですよ。

 

 

 

しかしですね皆さん。

この長慶さんの一連のコントコメント、これ、実は深いんですよ。


「将軍と将軍の争い」。


織田信長さん以降の戦国時代後半戦ではあまり注目されない言葉なのですが、これこそが戦国時代前半戦(応仁の乱明応の政変以降~三好政権まで)の超重要ファクターなのです。

応仁の乱で足利将軍と畠山家が分裂して、明応の政変で足利家分裂が決定的になって、永正の錯乱では細川家までが分裂して。
偉い人たちの分裂は、100年に及ぶ地獄の畿内戦国史を生み出したのです。

果てのない戦と権威喪失により……土一揆一向一揆法華一揆が起こるわ、木沢長政・遊佐長教という「河内のヘル・ミッショネルズ」みたいな怪物が生まれるわで、世の中は大変なことになってしまいました。

そも、三好長慶さんの父親三好元長」さんも、この「将軍と将軍の争い」「細川家と細川家の争い」の中で命を落としています



三好長慶さんの生涯は……

「戦国時代の原因となった腫瘍を摘出し」「噴き出した血と膿を一身に浴びる」ようなものでした。

 

そこに父母の早世、妻との離縁、弟・息子の不幸が重なるんですから、そりゃ長慶さんも早死にするわと思います。

 

こうした背景を踏まえると、「目の前で二人の将軍が争っている(ガチじゃないですけどね)」という事態は、三好長慶さんのお心を傷つけるには充分すぎるということがお分かりいただけるのではないでしょうか。

 


でも。
楽しそうにシャンパンおじさんしている姿を見るとそんな暗い話も忘れちゃいますね。

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(ちなみに戦国時代に乾杯という習慣はありません)

 

 

 

松永久秀

 

河内和泉ストーリーと山城ストーリーの間ということで、徐々に「長慶さん大好き属性が露わになってきている」という趣深い描写でした。
姉川で言っていた「外の国の薬を持ってこい」の元ネタも分かりました)


永禄の変の実行犯ではない、という史実も反映されております。

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まあ息子の久通くんが参加している時点で、まったく無関係でもないんでしょうけど。

 

 

 

「長慶さんをあくまで利用してるだけ」という久秀さんに対してブッこむまつりさん。

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久秀さんも隠さなくなってきています。

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松永久秀忠臣説のせいでダーティーヒーロー久秀の魅力が薄れる、という声もあります。

しかしながら、「三好主従萌え」という新たなジャンルが開拓されつつあると思えば、むしろキャラが更に立ってきていると評することもできそうですね。

 


というか、史実の三好家中って弟も息子も松永兄弟も三人衆も近隣文化人も、みんなで長慶さんの寵愛を得ようと躍起になっているように見えることがあります。

(篠原長房さんはちょっと違うかも)


三好政権とは長慶さんを囲むTo LOVEる的な何かだったのかもしれませんね。
長慶さん死後は安全弁がなくなってダークネスが発現しちゃいましたが。

 

 

 

三好長逸

 
三好長逸さん。

三好家の長老格として長慶さん死後の三好家を主導していきます。
生没年不詳ですが、久秀さんと同じく長慶さんの一世代上くらいの歳ではないでしょうか。


おそらく、三好元長さんの敗死から、三好家の逼塞、長慶さんの登場と活躍、政権誕生までのすべてを見てきた人なんだろうと思います。
(三好康長さんと同じようなポジションですね)

 


史実の長逸さんは実際に

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と義栄さんを擁立しはりますが、これが長逸さんのアイデアなのか、篠原長房さんたち四国三好家の意向だったのか、脱出した義昭さんが脅威だったから対抗馬を擁さざるを得なかったのか等、長慶さん死後の行動・判断ひとつひとつがイメージしづらいお方でもあります。

 


長逸さんはけっこう朝廷に気に入られていた節があり、浅慮で動く人ではないような気もするんですが……。


足利義栄さんを擁立した。

いったん阿波に逃れ、再び畿内に上陸した。

石山本願寺を口説き、大規模な一向一揆織田信長さんに差し向けた。


これでは完全に細川晴元さんの再来」です。

 


長慶さんの生涯を見守ってきた方が、人生の最晩年にこのような振る舞いをした訳です。

長逸さんはどんな気持ちで久秀さんや信長さんと戦っていたんだろうと思い描くと、私はとても悲しくなります。

 

 

 

三好政康

 

三好政康さん。


実は「政康」は誤りで、「政生」あるいは「宗渭(出家後)」が正当だと言われております。

そもそも三好家は名前の誤伝が多く、あの有名な三好実休さんも……とか早口で語りだすと一般の歴史ファンからは三好オタうるせえと言われてしまいますので注意しましょう。



201Xでは

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と晴れやかな長慶さんに心からの忠誠を捧げているようで何よりであります。

 


この方は宗三左文字で有名な三好宗三さんの息子で、1549年の「江口の戦い」では宗三さんとともに長慶さんと死闘を繰り広げた間柄になります。

言うなれば、長慶さんは政康さんにとって「父の仇」なんですね。

 


江口の戦い後も政康さんは丹波・若狭に潜んで、波多野家や香西元成さんとともに、松永兄弟や三好長逸さんを幾度も打ち破ります。

最終的には長慶さんに降伏するわけですが、おそらく、本人としては相当に忸怩たるものがあったことでしょう。
受け入れた松永兄弟たちも内心穏やかではなかったかもしれません。


宗三さんの遺徳もあってか、三好家復帰後の政康さんはメキメキと立場を強めていき、帰参して間もないのに「三好三人衆」という大幹部にならはります。

こうして政康さんを重用していたことを踏まえれば、長慶さんが「江口の戦いで宗三さんを殺すのを躊躇っていた」という逸話はあんがい事実だったのかもしれませんね。

 

 

 

石成友通

 

三好姓じゃないけど三好三人衆、石成友通さん。

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「許したから」「臣になってあげた」!

 


この方は松永兄弟同様、無名の出自ながら長慶さんに見出されて三好政権大幹部まで出世しはった経歴の持ち主です。
戦は得意じゃなさそうなので、たぶん実務系の能力が評価されたんでしょう。


三好長慶さんや織田信長さんは「家柄にとらわれず、実力本位で人材を登用した」と評されることが多いですね。

これは、一面では「長慶さんも信長さんもたいした家の生まれじゃないから、立派な家の人を部下にしにくかった」という事情もあったんだと思います。
大名本人の実力を以て地域の信頼を勝ち取り、中小国人層から人材を見出していく……現代のベンチャー企業にも通じるような大変さがあったことでしょう。


イメージ論ですが、秀吉さんは「農民生まれ」という説が充分に浸透しているので近所の子どもを家来にしたような逸話がすんなり理解されやすいのですが、長慶さんや信長さんの家柄の低さとそれに伴う苦労というのはあまり認知されていないように感じます。

 


友通さんが江戸時代まで家を残すことができていたら畿内ドリーム」だったんですけどね。

久秀さん同様、悪名だけが(やや歪んだ形で)しっかり残ったという点では気の毒なお方であります。
当時の取次や奉行仕事の文書なんかが発見されて、お仕事頑張ってはった側面が評価されていくことを願います。

 

 

 

 


以上、永禄の変 異聞に登場した三好家の方々の雑感でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

ところで、やっと畿内ガチャ2倍が来てくれました。

喜んで回してみたら、石1,200個で長慶さんが2人登場してくれました。
過去の投資分と合わせて長慶さんの開眼完了(30%)であります。

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さあ、本格的に201Xでのプレイ目標がなくなりましたよ。

あとは長慶さんと一存さんをレベル100にするくらいしか……(でも石500個で突破錬士を買うのもなあ)。

 

 

三好家の星3・星4人材やストーリーが充実してくれますように。

やっぱ人気ないのかなあ、売れ行き悪いのかなあ三好家。