クオリティペーパー「SPA!」で連載している「ぼっち村」の最新話がガジェットと田舎暮らしの融合感に溢れていてかんたんしました。
ぼっち村は「SPA!」の2ページ連載で、漫画家の市橋俊介先生(中年独身男性)が限界集落に暮らすエッセイ漫画です。
実体験と鬱憤が詰まったおもしろい漫画で、田舎暮らし特有のさまざまな課題・問題・孤独・喜びに正面から向き合っている感じがするものですから、私は毎号楽しみにしています。
(単行本も買いましたよ)
今号の内容は、山の畑が頻繁に荒らされるので「トレイルカメラ」を設置してみたら……という話です。
凄いですね、トレイルカメラ。
作者の市橋先生もそれほど期待していなかったそうなんですが、カメラに仕込んだSDカードをパソコンで再生してみたところ……。
お山の動物たちがきっちりくっきり映っていたんです。
(漫画には動物の写真画像が挿入されています)
動物たちはこぞって畑のトマトをパクついている訳なんですが。
侵入者のバリエーションが半端ないですよ……!
カラス。
ガビチョウ(?)。
ヤマドリ。
イノシシ。
タヌキ。
それに……人間の野菜泥棒まで!!
トレイルカメラの威力とは、ごっついもんですね。
ハイビジョン級な画像の肌理細やかさ。
音声付きの動画撮影機能。
屋外環境放置OK。
夜間撮影OK。
広角100°・範囲20mの高性能センサーで動体を検知、自動録画。
これ、ご近所トラブルとかストーカー対策にも効果を発揮しそう……!
こんなガジェットがいまは個人でも手に入るんですね。
サラッと調べたところでは、1-2万円で購入できるみたいです。
監視カメラ設置より安いじゃないか。
それにしても、市橋先生はこれからどうするんだろう。
基本的に「殺生はしたくない」というスタンスでこれまでやってきてはりましたが、こんなけ動物に襲われてるんなら生半可な対策では効果が出そうにありません。
まして野菜泥棒なんて……(顔見知りの犯行かどうかでも展開が変わりそう)
最悪、またしても住居・畑の移転に追い込まれるのかな……。
ぼっち村と言いつつ、なかなか一つ所に腰を落ち着かせられない流浪の民感。
来週以降も楽しみです。
今週のSPA!、他にも「スーパーから魚売り場が消える!」という日本の鮮魚流通の問題を取り扱った記事が面白かったです。
SPA!って言うと風俗特集とか中年がモテる方法とか悲惨な中年特集だとかばかり掲載しているイメージがありますけど、意外にちゃんとしたビジネス記事や独自取材記事が載っていたりもするんですよ。
以前もなぜか宇喜多秀家さんの生涯を追う特集をしていましたし。
「孤独のグルメ」も2巻部分はこの雑誌で連載していましたし。
まんしゅうきつこ先生の「湯遊白書」もおもしろいですし。
政治的な記事も保守的なのかリベラルなのか分からないというか、各記者の好きなように書かせている印象です。
なかなかカオスな、闇鍋感のある雑誌で楽しいですね。
とりあえず、市橋先生が生活していけるよう、ぼっち村連載が長く続きますように。