肝胆ブログ

かんたんにかんたんします。

「火ノ丸相撲 第164番 鬼丸と鬼切」川田先生(週刊少年ジャンプ)

 

 

今週のジャンプ、火ノ丸相撲がいつも以上に熱くて格好良くてかんたんしました。

 

www.shonenjump.com

 


学生相撲編から3年。


大怪我を経て幕内下位まで戻ってきた鬼丸さんと、十両上位の鬼切さんが激突します。


鬼丸さんこと潮火ノ丸さん、鬼切こと辻桐仁さんは小学生相撲の頃からの親友同士なんですが、桐仁さんは先天的な肺機能の障害で「20秒以上戦うと溺れるように息ができなくなる」というハンデを背負っております。
(舛乃山さんをモデルにしているのでしょう)

そのため、高校時代の学生相撲編でも桐仁さんは基本的に監督業に徹していましたので、火ノ丸さんと激突するのは本当に久しぶりのことなのです。


↓クール系イケメンの桐仁さん。学生時代唯一の試合を収録した巻が販売中。

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一方の火ノ丸さんも、もともと150cm台という小さな身体で相撲を取っている身。

どう考えてもプロになれるはずのない身長なのに、学生相撲で実績を上げることで無理やりプロデビューしてきた人です。

直近では右腕を大怪我して幕内から幕下まで転落し、再び幕内下位まで這い上がってきた状況……。

 

 

そんな二人。

親友同士、かつて相撲をあきらめかけた者同士が今号から相まみえるんですよ。



これは熱い。

めちゃくちゃ熱いです!

 

 

 


立ち合い前。


桐仁さんが火ノ丸さんに「鬼車(下手投げ)… 使えねえのか…?」と聞きます。


火ノ丸さんは問いには答えません。


どうやら怪我から復帰後の火ノ丸さんは、これまで一度も下手投げを放っていないそうです。



もしかして……火ノ丸さんはいまだ万全ではないのでしょうか???

 

 

火ノ丸さんは代わりに、

「…お前の気持ちは」
「わかっとるぜ…」

「ワシもお前の症状について聞かされた時は」
「それまでお前に対して積み上げた勝ち星が」
「一気に価値を失っていく様で…勝手ながら腹が立ったもんじゃ…」

「安心せい」
「ワシは」
「強いぞ…!」


「小学生ん時決められんかった続きを…」
「どっちが強ぇかをここで決めようじゃねえか!」
「桐仁」


と殺気を放ちます。

本当に火ノ丸さん、めちゃくちゃ強そうです。
プロ力士になってから、さらに凄味が増してます。

主人公というよりはラスボスのような貫禄が既に。

 

 

 


平蜘蛛型仕切りの競演から。

 


立ち合い!

 


桐仁さんの20秒リミットを示すデジタル時計が表示される演出。



桐仁さんは研ぎ澄まされた集中力からの速攻が強みです。


ブチかましからの、怪我した右腕への逆とったり


容赦ありません。

 


そこに……

 


鬼丸さんの横薙ぎ“張り手”が入ります

(学生相撲ではルールで禁止されていた技です)

 


“手がつけられぬ暴力”とのナレーションとともに。


火ノ丸さんの新技がお披露目されました。

 


鬼丸・打突の型

「焼け炮(やけバチ)」

 


左右の張り手で、桐仁さんの20秒デジタル時計が砕け散り……

桐仁さんは一瞬で呼吸不全に追い込まれました……!!

 

 

続く。

 

 

 

と。


うおお、なんだこの超暴虐な張り手は!

デジタル時計を破壊する演出にめっちゃ痺れた!!

 


桐仁さん、のっけから大ピンチです。

次回は巻き返しがあるんでしょうけど……。


僅か2秒で相手を呼吸不全に追い込む張り手ってどんなだよ!

 

 

 

相変わらず、火ノ丸相撲はストーリーも作画も濃くて熱くて最高ですね。

登場人物みんなが真剣に生きている迫真。

学生相撲で終わらず、プロ力士編に突入してよかったと心から思いました。

 


これからの展開も楽しみですね。

各キャラクターの現在の番付もいまだ明かされておりませんし。
学生時代のライバルたちが現在どの程度のランクなのか、とても関心があります。

火ノ丸さんも大怪我する前、「幕内上位の壁」に阻まれたことがあると今回の解説で明らかになりました。

学生相撲で活躍した人が幕内までスピード出世して、幕内上位陣に叩きのめされるという流れはとてもリアルであります。

 


今回は、火ノ丸さんの師匠「柴木山」さんがテレビ解説で弟子に「圧倒しろ!」とつい激励しちゃってたのも面白かったです。

絶対NHKにクレームが入るやつです。


火ノ丸さんの怪我が心配で、テレビ中継を直視できない礼奈さんも大変かわいかったです。

露出多めな普段着がいいですね。

 

 

話を戻して、火ノ丸さんの“張り手”……。


これはやはり、“四つ相撲”一辺倒からの脱却を図っているのでしょうか。


漫画だと“投げ技”の見栄えがいいんですけど、現実の相撲界は現在“押し相撲”が主流になってきています(横綱クラスは別)。

学生時代“投げ”で鳴らした人も、相撲部屋入門後は「前に出る」「とにかく押す・突く」を叩きこまれるケースが多いようで。

秋場所を盛り上げた幕内最若手の阿武咲関や貴景勝関も突き押し系ですもんね。


押し相撲が奨励される理由は色々あるようなんですが、幕内上位の圧力に負けない「押し・突き」の力がないと、押し込まれた状態で「四つ相撲」に持ち込んでも無理な姿勢になって怪我を招く……という点も大きいと言われています。

この点、小さくて怪我持ちの火ノ丸さんにピッタリ合致する課題ですよね。


突っ張り・張り手という武器を新たに磨くことで、下手投げなど従来の得意技が更に生きてくる。

柴木山親方はそういうコンセプトで鍛えているのかもしれません。

 

  


今週のジャンプ、他には「Dr.STONE」が相変わらずテンポ良くて満足度が高かったのと、「ぼくたちは勉強ができない」の先生がビショビショの濡れ濡れで意外な姿をさらけ出していたのが印象的でした。

どっちもセンターカラーです。
人気に勢いがついてきていますね。


あと、Dr.STONE表紙の横でテニプリグッズの告知がされていて、「真田君のグッズがない!」と友人がキレていたのがどうでもよくて面白かったです。

 

 

とりあえず火ノ丸相撲の先行きがめっちゃ楽しみですから、引き続き漫画の中でもジャンプの中でも暴れ回ってもらいたいです。


どうかコミックスがたくさん売れますように。


イケメン揃いのスポーツ漫画(部活要素あり)とくれば腐った女性ファンがいっぱい付きそうなものなのに、なんでそうなっていないんだろう。

解せぬ……。