何気なくBBCニュースを眺めていたら「トランプ氏四川省出身疑惑」というとんでもないパワーワードが紛れていてかんたんしました。
中国政府はトランプ氏を盛大に歓迎したかもしれない。しかし夕食会ではトーンを抑え、豪華な食事の代わりに郷土料理を提供した。多くの米国人にも親しまれる伝統的な中国料理、クンパオ・チキンだ。
鶏肉を唐辛子と炒めたこの一皿は、四川省発祥だ。魚の唐辛子煮も四川省のものだ。
中国の一部のネット市民たちは、このメニューは中国でのトランプ氏のあだな「川普(チュアンプ)」を暗に認知した証なのかと考えた。四川省と「川」の字とかぶっていることから、非常に不思議な陰謀論「トランプ氏四川省出身疑惑」の基となった。中国版ツイッターの「微博(ウェイボー)」ではあるユーザーが「チュアンプが来た。四川料理を出すときが来たようだ」と投稿していた。
メニューについては賛否両論があった。一方は親しみやすい中国料理の紹介とみなし、一方は十分にしゃれていなかったと不満だった。
中国のネット民もおもしろい反応しますね。
気になったのでちょっと調べてみたところ、
①トランプの中国語表記が「特朗普(トゥランプ)」または「川普(チュアンプ)」
②中国で「川」といえば「四川省」のこと
③上記①×②=「トランプ氏四川省出身疑惑」
という発想で自然発生したネタのようです。
お国柄にかかわらず、外の国の人や物を思い浮かべるとき、自分たちにとって身近なものに関連付けて印象を強めるのはよくあることなのでしょう。
チンギスハン=源義経説もそうですし、
ラーメンは「中華そば」ですし、
お年寄りはピザのことを洋風お好み焼きと言ったりするわけであります。
逆に、アメリカ人に対してはお好み焼きを「ジャパニーズピザ」と言って食べさせますもんね。
こういう素朴で庶民的なイマジネーションっていいものだと思いますよ。
それにしてもトランプさん。
政治的な話は置いておいて、アジア文化の国々を廻っていろんな食べ物を口にしておいしいおいしい連呼しないといけないってのはスゲェくたびれるでしょうね。
慣れない食材や味付けも多いでしょうし。
純粋に美味しいものを食べるだけならまだしも、各国のえらい人とジョークも小難しい話も交わさなければならないし。
本音では、ぜったい楽しくないと思います。
政治家に限らず、企業の重役クラスとか学校の校長先生クラスだとかスポーツ団体の代表クラスだとか。
お付き合いの会食が多い仕事って大変だと思います。
偉くなるって、本当に幸せなんでしょうか。
一人で好きな店に入って好きなメニューを楽しんだり、家族でテーブルを囲んでママの自慢の手料理を食べたりする方がよっぽど人生は豊かなはずで、そうした暮らしを犠牲にしてまで会食を伴うポジションに就いた人に対してはやっぱりそれだけで頭が下がる思いになります。
(政策とか業績とかの評価は置いといて)
まあ、アメリカ人のトランプさんがどう評価したかは分かりませんが、私は迎賓の席で出るようなクンパオ・チキンってどんなんなのかとても気になります。
食べてみたい。
今度つくってみようかしら。
アジアも色んな地政学的話題がありますけれども、世界人類が平和でありますように。