ジャンプGIGAの2018冬vol.1がけっこうおもしろい作品が多くてかんたんしたんですが、その中でも案の定「ゆらぎ荘の漫奈さん」のインパクトが突き抜けておりました。
いけませんね。
画太郎先生の集英社復帰が嬉しくて、まんまとジャンプ+やジャンプGIGAに手を出してしまっております。
以下、若干のネタバレ含みでジャンプGIGA2018WINTER vol.1の感想です。
「ゆらぎ荘の漫奈さん」。
ジャンプ本誌の人気お色気漫画「ゆらぎ荘の幽奈さん」と「漫☆画太郎先生」のコラボ作品であります。
……だいたいどんな内容かは想像がつくと思います。
セリフを1ページ分だけネタバレしますと
「アタイが幽奈さんだよ!!」
ガラッ
「えーーーっ!!?」
という。
はははは。
わずか8ページ(しかも袋とじ)の作品ですが、じゅうぶん笑えました。
地味に、ゆらぎ荘の幽奈さんの本筋である「この世に未練を残した幽霊が地縛霊になる。未練を解消すれば成仏する」を回収しているのはスゲェと思いました。
(無理やり褒めてます)
これだけのために480円払った訳ですが、全部で880ページもある冊子で他の作品もけっこう面白かったので満足しています。
人によっては付録ポスター「ぼくたちは忍術ができない」(ぼくたちは勉強ができない)の先生のけしからぬヒップラインだけで1,000円以上の値打ちがあるでしょうしね。
掲載漫画は雑誌vol.1ということもあってどれもクオリティ高いです。
私の好みでは……
圧倒的に面白かったのが「霧の都のK・K」(馬上鷹将先生)。
19世紀ロンドンにて、魔法バトルとシャーロックホームズと切り裂きジャックが交差するストーリー。
登場人物それぞれのキャラ、魔法の魅せ方、セリフと展開のテンポ、いずれもハイレベルだと思います。
部活物としては「水球どんぶらこ」(原作:後藤冬吾先生、漫画:松浦健人先生)と「クロッシングフェンシング」(原作:垣内宏仁先生、作画:金丸栄一先生)の二作品が面白かったです。
水球は肉体美とテンポのよさと肉体美、フェンシングはフェンシングらしいスピード感とヒロインさんの心情描写がよございました。
個性的な読切作品としては「THE END OF 幼馴染」(雲母坂盾先生)、「スケルトン・ボルト」(川口勇貴先生) 、「はなたれボーイズ」(町田麗弥先生)あたりが好印象です。
幼馴染は荒唐無稽な画面で笑わせておいて話は出オチにならずにキチンと畳んでいるのがすごいと思いました。
スケルトン・ボルトは独特の画風が好みです。掲載作品はなぜか「電気もの」が多かったんですが、いちばん尖っていたのはこの作品かと。
はなたれボーイズは、年寄りを上手に描く漫画家が現れたなあとかんたんしました。年寄りに限らず多彩な表情と決め絵の格好良さがいい感じです。
本当に気合いの入った作品が多かった印象です。
きっと編集者さんも誌面づくりにそうとう熱を入れたんでしょう。
今後のジャンプ界隈を担う作家さんがこの中から出てきたらいいですね。
才能と努力を兼ね備えた創作者さんが報われる世の中でありますように。
ジャンプGIGA 2018WINTER vol.2「ゆらぎ荘の幽奈さん 激セクシー袋とじ!!等」感想 - 肝胆ブログ