肝胆ブログ

かんたんにかんたんします。

「マジンガーZ インターバルピース」原作:永井豪 / 脚本:小沢高広(うめ) / 漫画:長田馨 (月刊ヤンマガ)

 

映画「マジンガーZ INFINITY」('18/1/13~)と連動して発表された漫画「マジンガーZ インターバルピース」の各キャラクターがイキイキとしていてかんたんしました。

 

たぶん映画の前日譚という位置づけの漫画なのでしょう。

 

 

yanmaga.jp

 

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以下、ネタバレはしませんが……。

マジンガーZは「東映版以外認めない」という熱心なファンが多いコンテンツですので、スピンオフやif展開やキャラ妄想などを認められない方はご容赦ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

おおまかな内容としましては。

 

ドクター・ヘルやミケーネ帝国との戦いが終わった後、復興に向けて「政治」が始まった世界における兜甲児・剣鉄也・弓さやか・炎ジュン・ボスなどの群像劇を描いた作品となります。

 

甲児くんは研究者。

鉄也さんとジュンさんは軍人。

さやかさんは光子力研究所長。

ボスはラーメン屋。

 

光子力・超合金Zの技術を日本が独占していることを世界各国は恐れ、マジンガーZは光子力エネルギーチャージ厳禁処置、グレートマジンガーは国連統合軍に編入という。

 

 

 

こういう紹介の仕方をすると、東映マジンガーZと距離感が大きいというか、なんか受け入れがたい印象を持つ方も多いと思います。

 

ここで一旦「INFINITY」のトレーラーを見て、「面白そうやん! 楽しみ!」という気持ちになりましょう。

www.mazinger-z.jp

 

 

 

 

あらためて漫画に戻ります。

 

紹介した通り、物語の内容としては各キャラクターのその後を描いていく内容ですので、ロボットバトル的要素は薄いです。

その辺を期待すると肩透かしにあうと思います。

 

 

ですが……。

 

 

この漫画、

各キャラクターの魅力を引き出しまくる描写が秀逸です。

 

 

東映・原作以外の甲児くんなんて見たくないわ、余計なエピソード入れるなという反応もあるかもしれませんが。

 

そんなこと言おうという気が起こらないくらいに各キャラが躍動しています。

原作を尊重しつつ今日的な視点で魅力を掘り下げようという姿勢が伝わります。

これだけ良質な魅せ方をされるとオールドファンもデレてしまうというものです。

 

 

とりわけ「弓さやかさん」「炎ジュンさん」が素晴らしい。

 

2話の弓さやかさんが肉を喰らうシーン、

3話の炎ジュンさんが金的を喰らわせるシーンは必読ものです。

 

かわいいとかセクシーとかではなくて、イキイキと生きている女のタフさが超グッド

 

彼女たちの新たな一面を見つけられて感銘を受けること間違いなしですよ。

 

 

 

もちろん甲児くんと鉄也さんは最高にイケております。

安心して読み進められます。

この二人が出てきたら何があっても大丈夫という安心感はさすがです。

 

とりわけ、この10年くらいの各マジンガー関係作品で築き上げられてきた鉄也さんのシリアスボケ要素は個人的に大好きです。

 

そして、詳しい事情・展開は伏せますが、クライマックスで拝めるマジンガーZグレートマジンガーの手四つが実に尊いです。

めっちゃ胸が熱い(物理)展開なんですよ。

 

ああ、やっぱり私たちはマジンガーが好きなんだなあと喜びが降ってきます。

 

 

 

ダイナミックな展開作品は玉石混淆なので警戒するファンも多いと思いますが、この作品はとてもおすすめですよ。

 

 

もう年明けには映画が始まりますね。

21世紀にマジンガーの新作アニメ映画を観れるという事実がいまだに信じられません。

まじで嬉しい。

 

 

映画がヒットして、ダイナミックファンの裾野が広がっていきますように。


できればその勢いで真マジンガーのグレート編も……。

 

 

 

映画「マジンガーZ INFINITY」志水淳児監督 - 肝胆ブログ