不祥事やら不和やらで冷え冷えスタートとなった初場所。
けれど、土俵の上はいつも以上に充実していて、結果として少しずつ少しずつ相撲ファンが癒され盛り上がることができた幸せな場所になりましてかんたんいたしました。
栃ノ心関だけでなく、ファンもまた「少しずつドキドキなりました」だったのです。
力士の皆さまには感謝の念しかございません。
10勝以上した力士
14勝……優勝!
栃ノ心(前頭3) +殊勲賞・技能賞
12勝
高安(大関)
11勝
10勝
竜電(前頭16) +敢闘賞
阿炎(前頭14) +敢闘賞
逸ノ城(前頭筆頭)
栃ノ心関が見事な初優勝です。
14勝とは本当に素晴らしい。
大怪我・幕下陥落からの復活ドラマ、ご本人の愛しい人柄なども相まって相撲界の空気を一新するような活躍でございました。
栃ノ心関の再起劇は相撲界に限らず多くの怪我人に勇気を与えることでしょう。
(照ノ富士関とか照ノ富士関とか。ファンは待ってます!)
今場所は栃ノ心関を筆頭に「組む相撲」が楽しい場所でございましたね。
大型化激しい相撲界、いまどき「吊り出し」で魅せてくれる栃ノ心関は最高です。
取組中のあの気合い溢れる唸り声も超雄々しい。雄い。愛しい。
土俵外の話題としては、自炊したというスパイシーなジョージア肉料理の詳細が気になります。
どっかのスポーツ新聞が取材してレシピと写真を載せていただけないものでしょうか。
私は栃ノ心関と逸ノ城関の力相撲が毎場所楽しみなんですが、逸ノ城関も同じように復調してきたのは何よりです。
先場所くらいから安定感が際立ってきましたし、技術も増しているように見えます。
嘉風戦の喉輪はえぐい迫力でございました。
今後の更なる活躍が楽しみ!
鶴竜関は本人はめっちゃ悔しいことかと思いますが、ファン的には引退説を吹き飛ばしてくれて一安心です。
まずは現役続行(たぶん)を心から祝いたい心持です。
前半中盤戦の前さばきの冴えっぷりを見るに、コンディションが落ち着けばやはり鶴竜関の実力(とキュートさ)は超一級だと思うのです。
千秋楽で指を痛めたっぽいので、まずは安静と快癒をお祈りします。
高安関は優勝争いに絡まなかったので目立たなかったのですが、12勝・準Vと高い成績をあげてはって完全復活であります。
豪栄道関と同じく影の薄い大関という現状には忸怩たるものがあると思いますので、はやく優勝を勝ち得てほしいと願っています。
そろって10勝&敢闘賞の竜電関・阿炎関も素晴らしい。
竜電関の「もろ差しからの速攻」は一瞬日馬富士関がよぎって涙が出そうになりました。とても清々しい動きをする力士ですので、ますます応援していきたいと思います。
阿炎関は実力もさることながら、可愛すぎる笑顔・所作がたまりません。
たぶん叱られているのでしょうが、三賞インタビュー時のあのピースはなんなんですか。萌え殺しですか。目が離せないじゃないですか。
この他の力士がたの活躍も見どころたっぷりで一つひとつ取り上げられないほどなんですが、あえて印象的な一人を申し上げますと千代大龍関(8勝7敗)。
前頭三枚目という高番付で、序盤戦はメタメタ。
それが中盤後半と尻上がりに調子を上げて、圧力がどんどん増して、気がつけば勝ち越しているという。
いよいよ幕内上位に定着するモチベーションが出てきたんでしょうか。
ちょっと本気で三役復帰を目指してもらいたいものです。
あと、十両では妙義龍関が優勝していてニッコリ。
さいきん大卒だ叩き上げだと属性トークをする人が増えてきましたが、そんなん関係なく、もっともっと妙義龍関の鮮やかな相撲を見ていたいです。
定点観測している相撲界の「毛利三兄弟(大波三兄弟)」もいよいよニュースなどで取り上げられるようになってまいりました。
若隆元(幕下34) 5勝2敗
若元春(幕下6) 3勝4敗
若隆景(幕下17) 7勝……幕下優勝!
兄弟で実力を高めあっていて、関取(十両)一番乗りを競っているそうです。
爽やかな切磋琢磨を祈念いたします。
やあ……こんなに土俵上は素敵にきらっきらなんですから、裏方サイドの皆さまは本当に自粛と自律と自責を求めたいところですね。
どんなジャンルであれ、ファンは楽屋裏の揉め事なんて願い下げです。
円谷プロの経営を心配しながらウルトラマンを応援するようなのはもう嫌なのです。
あれやこれやがまだまだ続くと思いますが、それはそれとして力士各位は体調を万全に整えていただき大阪の春を迎えてくださいますように。