山形市の歴史散歩が満足度高い上に全部無料でかんたんしました。
これは温存できた資金を米沢牛やだだちゃ豆につぎ込めというメッセージでしょうか。
まずは最上義光歴史館。
建物外観。
正面に配された白石が印象的でした。
山形の石なんですかね。
最上義光さん。
連歌好きなどを反映したか、文化人らしい装いのお姿ですね。
なお、山形城(霞城公園)の義光さんは凛々しい武人姿です。
「山形を守った」「山形の礎を築いた」という点が高い評価に繋がっているようです。
正直、こんなに最上義光さんが地域から愛されているとは思いませんでした。
昭和時代の謀将イメージは遠くなりにけりなんですね。
逆に、こちらでは直江兼続さんが謀将扱いされていて、本当に人物の評価というものは相対的なもんだなあと思わされます。
最上義光歴史館はHPも充実しているのでよければご覧になっていただきたいのですが、義光さん関係の史料が充実しているのでとても見応えありますよ。
- 鉄製の指揮棒(清和天皇末葉山形出羽守有髪僧義光と刻まれています)
- 三十八間総覆輪筋兜
といった義光さんのイメージそのものな武具の現物を見れますし、
などの有名な品々から彼らの人柄を存分に偲ぶことができます。
↓参考:信長の野望 大志で、伊達政宗さんの撫で斬り書状を受け止った際の義光さん
(要は、このゲーム画像の鉄棒や兜を見れる訳です)
最上家の方々は人の心を打つ書状を多く残していることにも定評がありますね。
義光さんの朝鮮出兵時の書状……「命のうちにいま一度最上の土を踏み申したく候 水を一杯のみたく候」や、駒姫さん15歳の辞世「罪を切る 弥陀の剣にかかる身の なにか五つのさわりあるべき」を読んでいると堪らない気持ちになります。
それにしても朝鮮出兵、加藤清正さんや鍋島直茂さんなどの西国勢が嬉しそうに暴れまわっていたことに比べて、最上義光さんや南部信直さんや津軽為信さんなどの奥州勢が「ほんま帰りたい、一刻も早く帰りたい」みたいやったんが趣深いですね。
そりゃそうだよなあ。
この最上義光歴史館では現在(~'18.9.9)、山形大学の学生さん方による山形史の紹介展示が行われています。
出羽三山信仰にまつわる昔の絵葉書なんかが見れて楽しいのですが、その中で、「即身仏」のレシピを「いらすとや」画像を駆使して説明されていたのに笑いました。
(どんな画像を使っていたのかは内緒です)
面白いことを考える学生さんがいるものですね。
他に最上義光さん関連ですと、山形市内を歩いているとビル街の合間に突然「三の丸」土塁が出現して驚かされました。
歴史のある街を散歩するのは本当に楽しいものです。
続いて、明治~大正期の名建築「文翔館」。
当時の県庁&県議会であります。
県庁舎と県議事堂を繋ぐ煉瓦の渡り廊下が素敵。
雰囲気のある中庭や時計塔。
旧県議事堂内。
庁内には貴賓室や正庁などの立派な部屋もありますが、私は警察部長室が絢爛過ぎず実務的でいちばん気に入りました。
るろうに剣心のロケでも使われたという県知事室。
明治・大正期の創作とかする人にとっては、最高にインスピレーションが湧く場所だと思います。
こんな広くて格調ある場所が無料で眺め放題、しかも山形近代史を学べる様々な展示物付きとあっては訪れざるを得ないですよね。
半日歩き回った印象として、山形は歴史を大事にしている街だなあと感じ入りました。
いつか最上義光さんが大河ドラマ主人公とかになって、ますます多くの人々から愛されますように。
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山形市内で気になったもの
靴の千足屋(閉店済?)。
杜王町仙台のむかでやと競合関係にあったのでしょうか。
おこめんジャー。
HP高そう。
あと、写真は撮りませんでしたが、「山形ロマン映劇」という怪しげな映画館? 廃業済? の建物が気になりました。
山形はまだまだ奥が深そうであります。
山形県米沢市「上杉神社」と「国宝 上杉本 洛中洛外図屏風」 - 肝胆ブログ