肝胆ブログ

かんたんにかんたんします。

大相撲'18年秋場所 感想「史上初の三賞該当者なしに驚き」

 

秋場所が無事に終わりました。

ばたばたしていて先場所・今場所と各取組をちゃんと見れていないのですが、先場所の御嶽海関の初優勝、今場所の白鵬関のV41&幕内1,000勝&横綱800勝、そして稀勢の里関の復帰といろいろ良いニュースが多くて何よりですね。

 

そんな中、秋場所では史上初の三賞受賞者なしというニュースにかんたんしました。

てっきり一名は絶対に受賞者を出すもんなんだと思っていましたのでびっくりです。

 

www.nikkei.com

 

 

秋場所の幕内勝ち越し勢は次のとおりです。

 15勝  白鵬(優勝)

 12勝  豪栄道

 11勝  高安、嘉風

 10勝  鶴竜稀勢の里、錦木、竜電、貴ノ岩

   9勝  栃ノ心、御嶽海、貴景勝北勝富士

   8勝  妙義龍、逸ノ城魁聖、大栄翔、隆の勝、千代翔馬栃煌山
     佐田の海隠岐の海

 

個人的には東小結の玉鷲関が4勝11敗と大きく負け越したのがショックでした。

 

12勝の豪栄道関は調子よかったですね。

コンディションがいいときの、相手の重心を正確に捉えた押し出しが好きです。

協会のアンケート「敢闘精神あふれる力士」でも頻繁に一位を取ってはってようございました。ちゃんとファンは見ているものだ。

 

 

 

三賞の話に移ります。

 

三賞には殊勲賞、敢闘賞、技能賞があり、受賞すると200万円をポンと貰えます。

年収が200万円アップすると思えば大きいですよね。

 

受賞の条件は、横綱大関以外で、

 殊勲賞:優勝力士や横綱を見事に倒した力士に授与

 敢闘賞:頑張った力士に授与。優勝争いに絡んだりすると貰えるイメージ

 技能賞:優れた技能を示した力士に授与

 

という感じですが、この基準で考えますと……

 

殊勲賞は、優勝した白鵬関が無敗である以上、該当なしもやむないですね。

中盤まで盤石だった鶴竜関の闘志をへし折り終盤戦を失速させた栃ノ心に差し上げたいところですが、彼は大関なので受賞資格がありません。

 

敢闘賞は、確かに優勝争いに絡むような活躍をした関脇・小結・平幕力士はいませんでしたが……

個人的には三役で初めて勝ち越した貴景勝、いろいろあったけど幕内復帰して活躍した貴ノ岩に差し上げてほしかった気がしますね。
三賞審査を厳しく運用するのも協会のイメージアップに繋がるかもしれませんが、貴乃花部屋の力士をフェアに遇していることを示すのも大事だと思いますの。
差別してんじゃないかみたいな疑念を招かないためにも。

竜電関北勝富士はもう少し星を伸ばせたら受賞できていたかもしれません。
仕上がりがよさそうだっただけに残念です。

嘉風は11勝していますけど、彼の実力的に幕内下位で大勝ちしたくらいでは敢闘賞に該当しないということでしょうか。
そうは言っても36歳ですし、安美錦関も豪風関も幕内陥落したいま、優しくしてあげてほしいなあと思う……けど、そういう気づかいこそ嘉風関に失礼ですね。

 

技能賞は……もともと受賞者が少ない、一説には受賞出来たら一番うれしい賞とも言われていますが、今場所で見事な技能を思い浮かべるとどうしても白鵬が思い浮かんでしまうのでやっぱり該当者なしが妥当なんすかね。

白鵬関は、御嶽海戦で棒立ちにさせられながら、肩越しに相手の足の位置を慎重に見極めて逆転したのがとても印象的でした。

他には栃ノ心が、逸ノ城戦でいつものパワー勝負に持ち込まず、頭をつけて上手く寄り切ったのが上手にならはったなあとかんたんしましたが、やはり大関ですので受賞資格なしであります。

 

 

うーん。

こう見ると、妥当っちゃあ妥当なものの、敢闘賞ゼロはちょっとシビアな印象かなあ。

客足も懸賞も巡業も好調なんだから、ある程度は力士に気前よく還元しても。

巡業数の増加なんかは、そのまま力士の負担や怪我リスクに直結している訳ですし。

 

怪我と暴力と不正のイメージが減って、儲かってかつファンに夢を与えているイメージが増して、力士志望のイケてる若者が増えていきますように。

 

 

 

定点観測 相撲界の毛利三兄弟

 

 若隆元(幕下七枚目) 2勝5敗

 若元春(幕下十四枚目)5勝2敗 

 若隆景(十両七枚目) 8勝7敗

 

若隆景関が着実にステップアップされてるのが目立ちますが、若隆元さん、若元春さんも幕下上位で着実に力をつけてはる印象です。