倉持由香さんというグラビアアイドルの方が書いた仕事論の新書がエッジの効いた単語が頻出する楽しい内容でかんたんしました。
「尻職人」という帯からしてパンチ効いていていいですね。
ふだんグラビアアイドルさんを観る習慣がないため、失礼ながら倉持由香さんの存在もこの新書を読んで初めて知ったくらいでして、非常に新鮮な読書体験でした。
(本屋さんでジャケ買いしました)
本の内容は、グラビアアイドル界で彼女がトップクラスの存在になるまで、どのような努力を続けてきたか、どのようなSNS活用を自らしかけてきたか、等々をお話しいただくというものです。
語られているお仕事へのスタンスは、どの業界のお仕事にも通じるような普遍的なものが多く(目標から逆算して実行計画を立てる、失敗を恐れず能動的な活動を積み上げる等)、文字のフォントサイズも大きいので、大学生や新社会人の方にとってはピュアに接しやすく役に立つ仕事本に仕上がっている気がいたします。
新社会人向けによく「新社会人の教科書」「成功する●●個の法則」的なタイトルの本が出版されていますが、どうせ内容はどれも似ているのですから、だったらこの本を勧めてみるのもいいんじゃないでしょうか。尻グラビア付きだし。
本で面白いのは、倉持由香さんが語る仕事論の言葉の選び方。
もしかしたら彼女のツイッターとかを追いかけている方にとってはお馴染みの要素なのかもしれませんが……
「#グラドル自画撮り部」の狙いは、甲子園を目指す高校球児のように、グラビアアイドルたちの日頃からの頑張りをファンのみなさんへ届けることでした。「部」とネーミングした意図はそこにあります。
ふと気が付いたのがグラビア界には「童顔巨乳という富士山がある」ということでした。
(略)
そこで、富士山のそばの砂場で、せっせと「尻職人」という山を作り始めました。
(ツイッターのつぶやきについて)
自分の中では、おおよそだと告知系が2割で尻が5割、残りを日常にするという配分を意識しています。
初めてのソロ写真集『#東京尻百景』(双葉社)
干されに不思議の干されなし
等々、独特の言葉のセンスが楽しいですね。
自分の言葉で仕事を語るという姿勢は、とても重要なことだと思います。
本の中では、自画撮り画像を何万枚も撮影して自身に似合うポーズのあり方を研究したり、自腹で水着を買いまくって似合う水着・バリエーションを研究したり、出演するテレビ番組の過去放送を事前にチェックして傾向と対策を研究したり……といった努力要素の数々の紹介が印象に残ります。
本当に、どの業界でも成功する人はこういう能動的な研鑽を惜しまないところが共通していますね。
プレイボーイのグラビアを飾ることを目標に10年以上も頑張ってこられたそうですが、そうなるとデビュー早々でプレイボーイに登場してしまった夜凪景さんなんかはふてぇ野郎というか集英社コネというか、尋常ではない好待遇を得ていたということなんですね。プレイボーイグラビアのまっとうな市場価値を認識できた思いです。
また、SNSの使い方、マーケティング活用も勉強になりました。
ツイッターって、そういう風に使うんだ、使えるんだ、ほぇえ……と、自分が疎い領域の知識が増えてありがたいです。
最後に、やはりグラビアアイドルの方なので、本の中ごろにカラー写真付きで掲載されているグラビア撮影のコツ指南の箇所はすごく参考になりました。
膝をグッと押し込むと、周辺の肉がムチっとなるので太ももの肉々しさをより強調させることができます。
なるほど。
このように、新書サイズで、フォントサイズ大きくて、色んな意味でためになることをたくさん載せてくださっている良著だと思いました。
どんなジャンルでも、美麗な画像とコンパクトな文章という本はいいですね。
人生何があるか分かりませんから、いずれこのブログも尻自画撮り画像アップブログにならないとも限りませんし、その際はこうして学んだ知識を駆使して自分なりのグラビア道を磨いていけますように。