肝胆ブログ

かんたんにかんたんします。

信長の野望・蒼天録「武将三昧攻略:1570年織田信長」

 

久しぶりに蒼天録をやってみたらやっぱり面白くてかんたんしたので、武将三昧もクリアしてみました。

 

信長の野望・蒼天録「早解三昧攻略:1560年足利義輝」 - 肝胆ブログ

信長の野望・蒼天録「合戦三昧攻略:1495年足利成氏」 - 肝胆ブログ

信長の野望・蒼天録「お宝三昧攻略:1534年大内義隆」 - 肝胆ブログ

信長の野望・蒼天録「調略三昧攻略:1582年羽柴秀吉」 - 肝胆ブログ

信長の野望・蒼天録「寿三昧攻略:1507年細川政元」 - 肝胆ブログ

信長の野望・蒼天録「苦労三昧攻略:1546年三好長慶」 - 肝胆ブログ

 

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今回プレイした特撰カスタマイズは「武将三昧」です。

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自分の城に能力の高い武将を集めれば集めるほど点数が増え、5000点を超えればクリアというもの。

 

武将の知行によって点数が変わるため、武将を活躍させて知行を上げてあげれば点数が増える点が重要です。

そもそも、自城の武将数を増やすためにも石高を増やす必要がありますので、この「武将三昧」は実質「農業三昧」的なところがあり、石高ポテンシャルの高い城を政治値が高い家臣団で開拓しまくるのがコツになります。

 

 

 

能力の高い武将が多く集めるためには、登場武将数の少ない時代のシナリオはそうとう不利になりますので、ここは素直に織田信長さん活躍期のシナリオを選択するのがいいでしょう。

 

今回は1570年秋「信長包囲網」を選択します。

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選択する大名も素直に織田信長さんにいたします。

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蒼天録の信長さん顔グラは、正面をしっかり見据えているのが好きです。

 

「早解三昧」「合戦三昧」は足利氏でプレイしたので、今回は逆に伝統権威へ挑戦する反幕府スタンスで楽しむことといたしましょう。

 

 

 

 

開始早々、信長包囲網が発動します。

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……冷静に考えると、信長さんは能力の高い武将を集めるには最適な方なのですが、周辺大名から必要以上に喧嘩を売られるのはプレイ上デメリットかもしれません。

 

 

 

さあ開始です。

 

 

まずはおもむろに徳川家康さんを脅迫します。

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蒼天録では、家康さんは織田家と同盟関係ではなく、従属しているという設定になっています。この辺の解釈は諸説あってなかなか興味深いところですね。

 

 

 

脅迫した結果。

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村井貞勝さんの巧みな交渉により、一発で脅迫に屈してくれました。

これで家康さんをはじめとした有能武将団を岐阜城に集めることができます。

 

 

 

この時点で、織田・徳川の有能武将を岐阜城に集めてみると約3000点。

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ぶっちゃけ言えば、ここからは戦をせず内政(農業開発)にいそしめば5000点に持っていくこともできる気がしますが。

 

 

 

せっかく実力派タレントが揃った訳ですし、信長包囲網にお礼参りしてみましょう。

 

 

合戦におもむく5名を厳選します。

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織田信長さん、服部正成さん、木下秀吉さん、竹中重治さん、松永久秀さん。

 

信長さんは実はいうほど強くないのですが主人公として。

服部正成さんは凶悪な特殊虚報持ち、

木下秀吉さんは凶悪な門壊攻撃持ち、

竹中重治さんは凶悪な特殊混乱持ち、

松永久秀さんは凶悪な人物(当時の評価)です。

 

信長包囲網が敷かれても久秀さんが織田家に留まってくれているのはけっこうありがたいです。蒼天録の合戦は知略ゲーで、しかも蒼天録の久秀さんは能力も知行も高いのでとても頼りになるんですよ。

 

 

 

まあ負けることはそうそうありません。

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このメンバーだと、信長さんの主な仕事は応援ってことになるのがかわいいですね。

 

 

 

そういう訳で、1ターン目に足利幕府を滅ぼし。

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細川藤孝さんを回収した後は、武田家等の敵勢力をのんびり滅ぼしていきます。

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(実は舐めてかかったら武田信玄さんの特殊離反で一度消し飛ばされました)

 

 

 

各地の大名家から没収した家宝を家臣に分け与え、能力(点数)を底上げし。

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農業開発が進んで、活躍した秀吉さんたちの知行を上げてあげたら5000点に到達しました。ここまでプレイ時間で3時間くらい。

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お疲れさまでございました。

 

武将三昧は信長の野望というキャラゲーらしいモードで楽しいですね。

蒼天録当時は有能武将が信長さん時代の関東甲信越にちょっと偏っている気がしないでもありませんけど。

 

 

そのうち最近の研究に基づいて武将能力を見直した蒼天録Ⅱのようなゲームも発売されますように…………無理かなあ。

 

 

 

 

 

信長の野望・蒼天録「合戦三昧攻略:1495年足利成氏」

 

久しぶりに蒼天録をやってみたらやっぱり面白くてかんたんしたので、合戦三昧もクリアしてみました。

 

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今回プレイした特撰カスタマイズは「合戦三昧」です。

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端的に言えば、合戦しまくると点数が増えて3000点を超えたらクリアですよ、というものです。

一回の合戦勝利で80点が加算されまして、だいたい各地方を統一するくらい戦えばクリアできるかと思います。

 

蒼天録の合戦(特に攻城戦)は武将能力で難易度が激変する感じでして、有能武将でプレイすればするほどかんたんになります。

とりわけ武田信玄さんや竹中重治さん等は凶悪な隠し技能*を持っていますので、特にこだわりがなければ武田家や織田家を選択するといいでしょう。

(上記リンクの武将三昧:織田信長プレイご参照)

 

*おすすめの隠し技能持ち武将……攻城戦の難易度が激減しますよ

 

 

 

とはいえ、早解三昧という訳でもないですし、楽な武将を使ってスッとクリアするよりは思い入れのある脳内設定でシミュレーションを楽しんだ方が信長の野望は面白いですよね。

 

 

そこで今回選んだ時代はこちら、「1495年秋 駿河の梟雄」

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1495年ですよ。

応仁の乱勃発から僅か28年後。

桶狭間の戦いからは遥か65年前。

関ヶ原の戦いからはなんと105年前。

信長の野望シリーズ最古のシナリオとして著名なやつです。

 

 

 

そして、選ぶ勢力は「合戦三昧」というコンセプトに相応しいこの方です。

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その名も高き古河公方足利成氏さんです。

 

さいきんでは、応仁の乱の更に前から関東は戦国時代だったとよく言われるようになってきていますが、関東戦国史始祖の一人こそがこの足利成氏さんなのであります。

 

関東三十年戦争こと「享徳の乱」を戦い抜いて、戦後もぴんぴん生きてはるのはすごいことだと思います。

1495年時点では、応仁の乱にかかわった足利義政さんも細川勝元さんも山名宗全さんも軒並みお亡くなりになっているのに、応仁の乱以前から戦い続けているこの方が元気ってえのがたまんないっすよね。

 

 

 

しかもデスメタルなことに、このシナリオでは成氏さんの配下にこの方までいる始末。

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関東戦国史始祖の一人であり、下剋上始祖の一人でもある「勇士」長尾景春さん。

 

主家の山内上杉家と生涯戦い続け、(扇谷上杉家から派遣されてきた太田道灌さんに負け続けるも、)関東における武家秩序をしっちゃかめっちゃかにしたことで名高い武人ですね。

あくまで結果論ですが、後北条家や越後長尾家(上杉家)が勢力を伸ばせたのは彼の事績があってこそと言えなくもないのです。

 

史実の長尾景春さんは各地を転戦していますので、1495年に古河公方の旗下にいたかどうかはよく分かりませんがまあ細かいことはいいでしょう!

 

 

 

1495年シナリオは登場武将の数が極端に少なく、どの城も武将が1~2人しかいません。

そのため、ゲーム開始序盤は手数が足りなくて攻城戦の難易度が高くなってしまうのですが……。

 

さすがに足利成氏さんと長尾景春さんの二人がそろえば、いきなり関東で無双することができます。

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策戦「離反」を連発し、敵の兵力を直接ガリゴリ削っていくお二人。

超怖い。

 

これはもう享徳の乱および長尾景春の乱再びであります。

関東はどうなってしまうのでしょう。

 

 

 

序盤は味方も武将が足りないので、この時代はまだまだ存在感の大きかった岩松家に襲いかかりましょう。

 

さすればこの方を登用することができます。

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下剋上始祖の一人として扱われることもある横瀬成繫さん。

ハイスペックな上、攻城戦における重要スキル「虚報」を放つことができます。

 

この方が加われば、

  1. 足利成氏さんが「離反」を放って敵戦力を削る
  2. 横瀬成繁さんが「虚報」を放って敵を追いやる
  3. 長尾景春さんが「破壊」を放って城門を叩き壊す

 

という美しいコンボを決めることができ、敵を本丸まで追い詰めれば

  1. 足利成氏さんが「挑発」を放って敵を釣り出す
  2. 囲んで全滅させる
  3. 勝利!

 

と黄金パターンにハメることができるのです。

 

 

 

ニッコニコで関東を蹂躙していく古河公方

 

威勢のいいことを言っていた山内上杉家の顕定さんも……。

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即堕ち2コマ漫画のような展開に。

 

 

 

ついでに、扇谷上杉家と越後上杉家も滅ぼしてしまいます。

みんな古河公方にはじめっから従っていればよかったんだ……(暗黒)。

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さらば関東管領関係者の皆さま。

長尾為景さんの出番はないぜ!

 

 

 

 

そんなこんなで、念願の鎌倉を回復したところで成氏さんの天命が尽きました。

関東公方に相応しい勢力を奪回した直後の死、本望でありましょう。

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後継者は息子の足利政氏さんです。

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能力的にパッとしないので、今後の戦は長尾景春さんに任せてしまいます。

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ちなみに、合戦三昧として点数を稼ぐ場合、国人衆等の諸勢力を包囲するとひんぱんに野戦を挑んできてくれる上に弱くて楽勝できるのでおすすめですよ。

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長尾景春さんがときどきおじゃる言葉になるのもかわいい。

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あと、プレイ中に面白かった出来事としては、信長の野望201Xでダークヒーローとして大活躍した「小弓公方足利義明さんが元服してきてくれて嬉しいのと、

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なぜか本願寺蓮如さんたちが義明さんを養子にしようと執拗に口説いてきたことです。

なぜだ。

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蓮如さんのミラクルな阿弥陀仏パワーで、義明さんを引き取った方が関東の戦乱が沈静化するであろうことを見抜いていたのかもしれませんね。

すごいぞHGJ。

 

 

 

そうこうしているうちに目標の3000点を達成することができました。

奥州探題大崎氏まで支配してやろうと思っていましたがわずかに届かず。

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クリア画像の左端で手を上げて喜んでいる侍がキン肉マン2世のジェイドみたいでかわいい。

 

 

 

蒼天録は合戦がつまらないとよく言われる気もするのですが、個人的には勝ちパターンを構築さえすれば何も考えずにプレイできるゲームが好きなので好きです。

 

こうした楽しいゲームを通じて、中央の足利将軍家と同様、関東公方の足利氏人気も高まっていきますように。

 

 

 

 

 

大相撲2021秋場所感想「照ノ富士関にしみじみ、妙義龍関と宇良関にどきどき」

 

大相撲2021秋場所、新横綱照ノ富士関がまさしくな横綱相撲で優勝を遂げるとともに、宇良関や妙義龍関の活躍、ケガから復帰した貴景勝関の意地、復調してきた大栄翔関の殊勲星、いよいよ存在感を増してきた霧馬山関や豊昇龍関モンゴル次世代、幕内のバリエーションを広げてくれている九重部屋勢などなど、見どころの多い場所になってかんたんしました。

 

www.sumo.or.jp

 

www3.nhk.or.jp

 

 

 

幕内での勝ち越し力士は次の方々です。

 

13勝 照ノ富士(優勝)

11勝 妙義龍(技能賞)、遠藤

10勝 大栄翔(殊勲賞)、阿武咲、隠岐の海

  9勝 御嶽海、霧馬山、若隆景、千代の国

  8勝 正代、貴景勝、明生、逸ノ城、志摩ノ海、

      千代丸、宝富士、琴恵光、豊山

 

 

 

今場所の照ノ富士関はひたむきな新横綱っぷりがしみじみと観客の胸を打ちましたね。落ち着いた一番一番の取組み、優勝時も含めたインタビューの受け答え等々、気持ちに浮わついたものがまったく見られず、粛々かつ着実かつ力強い姿がめちゃくちゃ魅力的でした。

照ノ富士関がいてくれることで、土俵が重みある締まりようだったと思います。

横綱としての照ノ富士関の姿、これからも長く見ていたいですね。

 

 

妙義龍関はめちゃくちゃ格好良かった。

低い当たり、鋭い出足、妙味のあるインタビュー。

あれだけの稽古をされている方ですから、こうして立派な成績と優勝争いに結びついて、ファンはものすごく嬉しいと思います。

 

遠藤関は幕内下位だと相撲勘の良さが冴えわたりますよね。

再び上位に食い込んで存在感を発揮していただきたいものです。

 

 

推しの大栄翔関が復調してきてくれて何よりです。

金星・殊勲賞はもちろん嬉しいのですけど、ある意味ではそれくらいできて当然の地力をお持ちなのですから、更に上の地位に昇っていっていただきたいところです。

 

阿武咲関も素晴らしい出足が目立ちましたね。

敢闘賞受賞しても良かったと思います。条件厳しいなあ。

 

あとは隠岐の海関。

地味に、最近じわじわと更に実力が上がっている気がいたします。

ここは妙義龍関に続いて、優勝争いに本格参戦していただきたい。

隠岐の海関が優勝したら祭ですよ。

 

 

9勝した霧馬山関は立派でした。

バランスの良さ、一つひとつの技能の高さが鶴竜関に通じますね。

幕内上位の壁を乗り越え、いよいよモンゴルニュージェネレーションの中で上位定着一番乗りでしょうか。

 

 

発熱で途中休場した豊昇龍関は負け越しとなりましたが、あの二丁投げ気味の一本背負いは伝説になりましょう。彼には華がありますから、霧馬山関といい対比関係になりそうですね。

 

同じく負け越した宇良関も、一番一番の敢闘精神が最高でしたね。

こちらの送り吊り出しも伝説になりそうです。

 

今場所は珍しい技がたくさん見れてよかった。

 

 

そういえば星勘定はそれぞれながら、九重部屋勢が銘々エネルギッシュでよかったですね。皆さん個性が強いし、個性を活かしあっている印象があります。あまり王道感はありませんが、彼らの存在が幕内の魅力を増幅してくれている印象が残りました。

 

 

 

なんとなく相撲界も不安定な時期が過ぎつつあり、徐々に落ち着きが見られ始めた印象があります。

 

あとはコロナ禍が穏便に収まり、一部の方々による過剰な白鵬関叩きを控えていただき、白鵬関も独自の道を静かに進んでいけば、というところでしょうか。

そろそろ特定の課題ばかりを話題にするのではなく、腰を据えた議論や本質的な変革に取り組んでいけるといいですね。

 

横綱がしっかり着地いただいたことを幸いに、大相撲がますます発展していきますように。

 

 

 

あと、最近押している武将山関が今場所も8勝7敗で勝ち越してくれて嬉しい。

十両上位でも立派に通用しています。

ばいんばいんとした押しが見ていて気持ちいいんですよね。

 

 

 

「<武家の王>足利氏 戦国大名と足利的秩序 感想」谷口雄太さん(吉川弘文館)

 

室町時代足利時代)において、足利氏特有の「価値」が社会においてどのように共有されていたか、いかに常識として根付いていたかを解きほぐす書籍が発売されていてかんたんしました。

 

足利将軍独自の魅力や強みについての研究がどんどん進んできていて、戦国時代の研究にずいぶん彩りを加えてくれているのがいいですね最近。

 

www.yoshikawa-k.co.jp

 

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なぜ武士たちは足利氏を認めたのか。武家の王=足利氏の「足利的秩序」に焦点をあて、存続と滅亡の謎に迫り「足利時代」を再考する。

 

なぜ、足利氏は続いたか―プロローグ/

共通利益と共通価値(力の体系・利益の体系・価値の体系〈国家成立の三要素/政治学では/社会学でも/戦国日本の場合〉/

戦国期の将軍と大名〈共通利益論/対内問題/対外問題/共通価値論/足利的秩序/権威について/共通点と相違点〉/

足利絶対観の形成(上からの努力〈足利絶対観の濫觴/相対的な尊貴性から/絶対的な貴種性へ/大名・武家から見る必要性〉以下細目略/下からの支持/権威のメカニズム)/

確立する足利的秩序(足利一門の基礎知識/足利一門か、足利一門以外か/足利一門になるということ)/

なぜ、足利氏は滅びたか(足利の血統の価値低下/上からの改革)/

足利時代再考―エピローグ

 

 

 

  1. 足利氏は、「力(武力)」は乏しかったが、
  2. 足利氏を戴くことによる「利益」はたくさんあったし、
  3. 足利氏を尊重することが当然という「価値観」も強力に存在した。

 

当著はとりわけ3点目に着目した内容になっています。

 

 

鎌倉時代末期における足利氏は有力ではあったが絶対的存在ではなかった。

室町時代を通じて足利氏は絶対的存在となっていき、他の足利氏を推戴して対抗することはできても、足利氏そのものを除くような発想はなくなっていった。

 

戦国時代、三好長慶さんや織田信長さんによって足利氏抜きの政体ができあがっていったが、室町時代の常識や価値観からすれば飛躍のある異常な出来事である。

これは、三好長慶さんや織田信長さんの英雄的個性によるものというよりも、足利氏が自らの権威を損なうような行動をしてしまったことが大きな原因ではないか……。

 

的な感じですね。

 

 

以下、感想を3つの視点から述べたいと思います。

 

 

 

①戦国時代ファンとしての感想(細部の視点)

当著で述べられている内容にはなるほど・せやなあと思うことが多いですし、近年注目されがちな「権威」というものに具体性を与えてくださっているので、これから先の足利氏研究・戦国時代研究へ繋がっていくことが非常に楽しみです。

 

それだけ面白い視点を提起してくださっている本なので、170ページくらいの短さにまとまっているのが読みやすくてありがたいけれども同時にもっと詳しく掘り下げてほしいんだわ今後の研究はようはよう、みたいな気持ちになりました。

著者自身もおっしゃっている通り、この本は細部を掘り下げるものではなく室町時代全体を通じた足利氏の「価値」の変遷を追うものですので、仕方ないんですけど。

 

特にそれを感じたのが三好長慶さんや織田信長さん時代の「足利氏の価値の崩壊」⇒「上(足利氏)からの改革がかえって権威を低下させてしまった」という箇所。

この論はじっさい大きな要因だとは思うのですけれども、whyが一段階目で留まってしまっていて、「じゃあなんで足利将軍(義晴さんや義輝さん)はそういう自らの権威を低下させるような改革をしちゃったの?」という二段階目のwhyに対する仮説は説かれていないんですよね。

三好長慶さんや織田信長さんの属人的な英雄性で歴史を説明するのを避けるのなら、同じように足利義晴さんや足利義輝さんの属人的な判断ミスで歴史を説明してほしくはありませんし。

 

繰り返しですが、この本はそういう細部を突っ込むものではないんですけれども、私はそういう細部も好きなのでこの本の視点を踏まえた各時代の細部研究もまた同時に進んでいってほしいものです。

本当に最近の畿内戦国史研究は面白いぜ。

 

 

 

②いち社会人としての感想(ふわっとした視点)

この本では足利氏を絶対視する価値観や常識が、各種の儀礼等を通じて強固に形成されていき、上からの改革を通じて崩壊していった……と繰り返し説かれます。

その際、フランスのブルボン王朝や北朝鮮江戸幕府や皇室等との対比も少し触れられたりするんですけどね。

 

いち社会人として想起するのは、権威の高さって、嫉妬や逆恨みも含めたヘイト集めと裏腹だよなあという感覚があります。

 

権威が崩れた、なぜだ!? あんなに強い価値観だったのに……

 

とはどの世界でも確かによく言われる事象ではありますけど、権威的存在って、特に悪いことをしていなくてもゴシップを探されて叩かれますし、じっさい悪いことをしてしまおうものならなおさら袋叩きにあうじゃないですか古今東西

権威が強固であればあるほど、崩れるスピードや、崩れる際の叩かれっぷりって激しくなるもんなんだろうなあと。

 

で、この本で書かれているようなブルボン王朝や江戸幕府は、それぞれの政権崩壊時にえらい目に遭ってしまわれましたし。

皇室はいまもしっかり存在しておられますが、過去には後鳥羽上皇だとか後醍醐天皇だとか英邁な人が出て権威を強めた時にかぎって大ピンチに遭われていますし。

鎌倉幕府の北条得宗家だって滅びの際にはひどいヘイトの集めようでお気の毒なことになったじゃないですか。

 

しみじみ思うのは、足利氏の政権ってゆっくり滅んでいったから、義教さんや義輝さんといった個人の横死はあれども、足利氏全体に向かうような激しいヘイトはなかったっぽい印象があって、これってすごいことじゃないかなあと。

そう思うと、足利氏の値打ちや政権が崩れたのは残念だとは思いますが、足利氏はぎりぎりまで民心や世の中のバランスをうまくコントロールできていたんじゃないかなと思いますね。特に根拠のない素人雑感ですけどね。

 

世の中には1000年以上も続いている企業もあるじゃないですか。

そういう超老舗って、グローバルな大企業というよりは、各土地に根差した旅館や技能職だったりするんですけど、極端に大きな力や権威を持っちゃうとかえって潰れやすくて、逆に一定ブロックの中で着実な信頼を得て地道に過ごしている方が組織の長生きにはいいのかもしれませんね。

 

なんて話をオーナー社長とか議員さんとかにしてあげると喜ばれる気がします。

あなたが欲しいのは力か、権威か、長生きサステイナブルか、的なん。

 

 

 

③三好家ファンとしての感想(酔っぱらいの視点)

三好長慶さんのファンや織田信長さんのファンがこの本を読むと、彼らが戦っていた相手の大きさや異質さがよく分かって気持ちよくなれるんですよね。

 

週刊少年ジャンプ的な法則として、敵が強大であればあるほど主人公の魅力が引き立つじゃないですか。

 

この本の主張が広まると、三好長慶さんや織田信長さんが戦っていた相手は足利義輝さんや足利義昭さんという個人ではなく、彼らの肉体というカタチを通じて襲いきたる「価値観」であることが知れ渡る訳であります。

 

戦国時代、ヒト同士で戦っている世の中で、長慶さんや信長さんは概念系のボスと戦っている訳ですよ。

概念系のボスと言えばあらゆる創作作品で大ボスを務めるやつですからね。

敵は足利氏ではなく「足利氏が大事だという雰囲気」ですからね。そんなんどうやって戦えばいいんですか。ヒトじゃないのにヒトに影響を及ぼしてくる魔物。

こうげきのしょうたいがつかめない!

 

 

 

言うなれば!

 

三好長慶さんの物語とは、宿命の子として生まれ、四魔貴族三管領-1)と戦った末にアビス(京都)に乗り込み、自らが生み出してしまった(価値観を)破壊するものという制御不能なラスボスに立ち向かったロマンシングな英雄譚であり、

 

織田信長さんの物語とは、全て(主に信長さんの苦労)を無に帰さしめる虚空の化身に立ち向かってひとまず太陽(鞆)に放逐したものの、自身もウルトラフレア(本能寺)で肉体を失ってしまい秀吉さんとユナイトして完全な時代の変化を目指すというエックスな英雄譚なのですよ。

 

 

 

……わたしなに書いているんだろう(泥酔)。

 

 

 

 

途中から何を書いているのか分からなくなってきましたが、この本は短いし新鮮だし面白いしでおすすめすよ。ガチな歴史ファンだけでなく、歴史に少し関心のあるくらいの人にもいいと思います。

 

足利氏の魅力向上をベースに、足利氏を取り巻く皆さまの魅力やドラマや経緯も詳しく掘り下げられ、広まっていきますように。

 

 

 

信長の野望・蒼天録「早解三昧攻略:1560年足利義輝」 - 肝胆ブログ

 

 

 

 

 

信長の野望・蒼天録「早解三昧攻略:1560年足利義輝」

 

「<武家の王>足利氏」という本を読んでいたら無性に信長の野望・蒼天録の早解三昧をプレイしたくなり、Steamで衝動買いしてクリアして、その足利氏の御威光に浸れるシミュレーションプレイの楽しさにかんたんいたしました。

 

信長の野望・蒼天録「合戦三昧攻略:1495年足利成氏」 - 肝胆ブログ

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信長の野望・蒼天録「寿三昧攻略:1507年細川政元」 - 肝胆ブログ

信長の野望・蒼天録「苦労三昧攻略:1546年三好長慶」 - 肝胆ブログ

 

store.steampowered.com

 

 

 

発売当時の蒼天録を現在のPCでプレイするのは設定が面倒そうだったので、Steamで買いなおすことにいたしました。

Steamってインフラは本当に便利ですね。

 

 

 

 

さて、信長の野望・蒼天録の早解三昧。

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蒼天録のPKにはゲーム設定をカスタマイズした「特撰」というチャレンジモードが複数収録されておりまして、こちら「早解三昧」はゲーム開始10年以内に大勢力(点数評価:3000点)になればOKという内容です。

 

 

素直に考えれば織田家やの毛利家やの島津家やの北条家やの武田家やの上杉家やのの強い勢力でプレイすると楽そうに思えるのですけど、有名な解法としては「足利家プレイ」というのがありまして。

 

蒼天録は最近の信長の野望シリーズと違って「外交で他の大名家を屈服させる」という勢力拡大手法が存在し、しかも外交の成功判定でキーとなるのが大名家の「名声」ですので、伝統的権威をたっぷり保有する足利家というのは外交成功率が随一なのであります。

この設定は、従来の力なき存在として扱われがちだった足利家の姿ではなく、近年注目されつつある「武力はないけど利益も価値もふんだんにある足利家」というファクターを鮮やかにゲームに落とし込めているということでして、蒼天録というマニアックなゲームがいまだにキラリと光る逸品たらしめている訳であります。

 

 

 

さて、1560年の足利義輝さん(名声1403、城数2)。

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史実の義輝さんは三好家と和睦して畿内を安定化させたところです。

 

1560年は桶狭間の戦いで著名ですが、この頃の畿内情勢としては正親町天皇即位式があったりガスパル・ヴィレラさんが都での布教の許可を得たり三好家がちゃっかり河内への侵略を始めたりしている感じですね。

 

 

 

ゲーム開始直後。

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何もしていないのに、松永久秀さんがいきなり寝返りを申し出てきてウケました笑。

この頃の松永久秀さんは忠臣説等かけらも広まっておらず、むしろ隙あらば寝返るおじさんとして有名になりつつあるところだった気がいたします。

 

 

 

 

プレイヤー操作フェーズになりました。

 

さあ、初手で三好家を脅迫いたしましょう。

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交渉相手は三好長慶さん(名声771、城数9)。

 

「当家の浮沈はわしの

 働きにかかっておる

 いっそう頑張らねばならぬな」

 

というセリフが実に重いですね。

 

 

 

脅迫1回目。

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「まだ決心がつかぬ」

 

多くを語るまでもなく揺れまくっている長慶さんの姿が涙を誘います。

足利家に対して圧倒的優位な状況を維持しているのになぜそんなに弱腰なんだ。

 

これが「権威」「常識」の重さなのか……。

 

 

 

脅迫2回目。脅迫は同じターンの中で家臣の数だけ実行できます。

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「もはやこれまでだ

 当家は足利家に

 従うことにいたす」

 

長慶さん涙

 

これでは弟さんや久秀さん(寝返り密約済)や世間様から頭がおかしくなったんちゃうかと思われても仕方ありません。

仕方ないんや、偉大なる将軍様に睨まれたら天下随一の実力を有する長慶さんとてどないもならんのや……。

この展開には足利氏を研究している方々もニッコリでありましょう。

 

 

 

さらに脅迫3回目。

今度は従属脅迫ではなく、家臣化(完全屈服)脅迫を行います。

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「もはやこれまでだ

 当家は足利家の

 一員となろう…」


諦めが良すぎる長慶さん笑

この無気力ぶり、既に201X長慶さんの片鱗が見られると言わざるを得ないですね。

 

 

まあフォローすると、長慶さんに限らずたいていの大名は足利家の威光で初手脅迫可能なのであります。

 

 

 

三好家をまるっと取り込んだ足利家。

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1ターン目にして天下第一の勢力になることができました。

足利家の権威と三好家の暴力が融合した無敵の中央政権が誕生です。

きっと足利義晴さんも草葉の陰で喜んでいることでしょう。

 

 

 

 

2ターン目。

元三好家の人材も活用し、各地の大名家に脅迫しまくります。

 

 

結果。

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六角家も浅井家も斎藤家も本願寺も、足利家の権威に跪きました。

もはやなんで戦国時代になったのか分からないレベルです。

 

 

 

 

そして3ターン目も脅迫に励み。

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あっさりとクリア条件を達成することができました。

一滴の血も流さずに天下を平定……

足利義輝さんはまこと英邁な天下諸侍御主に候やでぇ……!!

 

 

 

なお、そんな義輝さんに膝を屈しなかった畠山高政さんが個人的MVPです。

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かつての管領家、畠山家当主としての矜持を感じましたね。

あんた漢だ!

 

 

 

 

ターンを終了して、次の4ターン目冒頭にクリア画面です。

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いやあ楽しかった。

 

このクセのあるゲーム展開こそが蒼天録の魅力ですね。

また他の三昧も久しぶりにやってみようかしら。

 

 

今後の信長の野望シリーズにも、足利氏の血の重さのような、単純な兵数や武将能力では計り知れない味付けがなんらか実装されて多様な遊び方に繋がりますように。

 

 

「<武家の王>足利氏 戦国大名と足利的秩序 感想」谷口雄太さん(吉川弘文館) - 肝胆ブログ

 

 

 

 

 

信長の野望20XX「逆心の絆 感想、からの信長の野望シナリオについて」

 

信長の野望20XX、武田家のイベントが続いておりまして、新たに義信事件をテーマにした「逆心の絆」が開催されました。

相変わらず20XXのシナリオテキストは大変良質でかんたんしつつ、いよいよ完全に201X戦国時代とは別の戦国時代に行っていることが明確になってきていたり、20XXのストーリーやイベントの更新頻度が下がっていたりと、色々と潮目の変化を実感する季節でございますね。

 

 

↓「逆心の絆」実装のリリース

nobu201x.gamecity.ne.jp

 

 

以下、ネタバレを少し含みますのでご留意ください。

攻略に役立つ内容はありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イベント開始冒頭、まつりさんが社会人ユーザーの気を引き締めてくださいます。

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なお、ネタバレはしませんが、この度のイベントではかさねさんが更に魅力を発揮してくださるんですよ。

統計など取りようがありませんけれども、きっとかさねさんファンが激増していることでありましょう。

 

 

 

 

さて、今回の題材は義信事件。

今川家の弱体化を受けて武田信玄さんが駿河侵略を狙う、息子の武田義信さんはそれに逆らう、そして武田家名物の親子喧嘩に……的な流れで著名ですね。

 

 

20XXでは今川義元さんが元気なのですが、イベントの都合で伏せている感じです。

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ここぞとばかりに今川家中を煽る武田信虎さん(今川家居候)。

なんて迷惑なおじさんなんだ。

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一方、20XXの今川氏真さんはなかなかの切れ者感がありますので、そんなかんたんに今川家を乱すことはできなさそうですけどね。

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こういうサッカーユニフォームなコラをされている氏真さんが立派に有能だと、それだけで面白くて魅力的です。

星5の面々ももっと冒険したファッションに挑戦してくれてもいいのよ。

 

20XX今川家は見ていて嬉しくなるほどしっかりしているif今川家なので、どうも織田家も武田家も徳川家も史実通り勢力拡大できなさそうな気がしないでもありません。

そうすると織田信長さんが上洛しにくくなるので天下は今ごろ三好三人衆が握っているのかもしれないし、北条家に後顧の憂いがなさ過ぎて里見家あたりが史実以上に難儀しているのかもしれないですね。

 

 

 

続いて、当イベント主人公の武田家。

 

 

武田信玄さんが相変わらず武田信玄さんっぽくてイケてます。

 

父親への理解値が高い信玄さん。きっと似た者同士だからでしょう。

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嘘っぽいセリフを堂々と述べる信玄さん。20XX信玄さんの場合嘘ではないのでしょうけど嘘っぽく見えてしまうのが好き。

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これまでのイベントを通じて、しっかり器量を磨いている信玄さん。真っ当に格好いいですね。

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一方、正論を述べて父に逆らう義信さん。

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なんというか、20XX信玄さんは本気で駿河の信虎さんを救いたいと思っているであろうに、義信さんや世間様は信玄さんを史実信玄さんっぽく捉えている様子が面白いんですよねこのシナリオ。

 

 

同じく、信玄さんの女性関係について。

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母親の気を引きたくて父親の悪口を言っている子みたいになっちゃってるところがかわいいですね。

20XX三条の方はちゃんと信玄さんのことを好いていますから、ただただ母親のことを困らせる結果になってしまっているところもかわいい。

 

その人の悪いところを数え上げたところで、自分自身の支持が高まる訳ではないというのが世の中の難しいところです。

 

 

 

そして、義信事件のもう一人の主役と言えば飯富虎昌さん。

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原虎胤さんも加わって、大活躍してくださいます。

熱いし涙を誘う。

次世代の山県昌景さんや馬場信春さんの成長(星5化)に繋がる展開含め、武田家臣の皆さまは一人ひとりに物語上の見せ場があって実にいいですね。

 

 

 

ちなみに、新たな敵のボスも登場しました。

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イカ娘ならぬタコ娘さんです。

春画の影響か、なんとなくイカよりもタコの方がエロい印象がありますね。

 

 

 

 

して。

 

詳述はしませんが、この「逆心の絆」の結末を踏まえますと、こちらの武田家の歴史は201Xのイベント「長篠異聞」に繋がらないことが確定的になりましたね。

 

信長の野望201X「長篠異聞(後編)のストーリー」※一部ネタバレあり - 肝胆ブログ

 

 

一部世界観を共有しつつ、201X戦国時代と20XX戦国時代は別世界、マルチバース的な感じになっているようです。

 

このことの評価は人それぞれかと思いますが、個人的には201X・20XXシナリオはボリュームがそろそろ膨大になってきていて一つひとつを整合させるのは無理がそうとうあると思いますから、一つの世界観にこだわって展開が難しくなるよりも、今回のように別世界の武田家の活躍も見れるのはお得で良いよね、と前向きに捉えたいところです。

 

要するに来たるべき20XX版の三好家イベント実装に向けてあらかじめキャラ変や設定変更は覚悟しておこう、という自己暗示ではあるのですけど、じっさい、コンテンツとして大事なのは整合性よりも勢い、一つひとつのお話の面白さだと思いますし。

 

 

20XXのシナリオいいよね、でも最近イベントの更新頻度少ないよね等と考えていてふと想像したのですが、シナリオライターさんのヒューマンリソースを本家の「信長の野望・新生」の方に集中させていたりするんですかね。

 

単に20XXを低コスト運営化しているだけなのかもしれませんけど。

 

これは特に根拠のない私の妄想なのですが、本家の「信長の野望・大志」が2017年にリリースされた頃から、信長の野望201Xのシナリオの質がグッと上がった印象があるんですよね。

具体的には九州以降の本編ストーリーや各種異聞、最たるものはいま復刻されている関ヶ原異聞(2019年)ですとか。

 

一方で「信長の野望・大志PK」(2019年)では無印大志のような複数武将での会話を伴う凝ったテキストのイベントがあまり追加されていなくて、代わりにナレーションだけとか独り言だけの小イベントの追加が妙に目立っていたり。

 

本当に印象論でしかないのですけれども、なんとなく本家信長の野望と、信長の野望20XXにはそれぞれ複数名のシナリオライターさんがいて、そのうちの一定割合の人は両シリーズのシナリオを掛け持ちしているような気がするんですよね。

 

ので、最近20XXでストーリーやイベントの実装ペースが鈍化している分、きっとそれだけ信長の野望・新生はイベントシナリオが充実しているのだろうと前向きに楽しみにしておきたいと思います。

20XXでなかなか三好家や毛利家や尼子家のイベントがこないのは、新生の三好家や毛利家や尼子家のイベントが無印大志以上に神がかっているからなのだろううんきっとそうだそうに違いない。

 

(更に言えば、新生の情報がなかなか出てこないのは単に製作が遅れているからで、シナリオだけでなく20XX製作陣が軒並み援軍投入されているのが実態だったりして)

 

 

シナリオテキストって、瞬発的なゲームの売り上げにはまるで効果がないかもしれませんが、長く愛されるゲームはテキストも優れていることが多いと思いますし、まして信長の野望ジルオールのような歴史性を帯びたストーリーを巧みに描写できるライターさんなんて希少だと思いますから、これからも彼らがゲーム業界で大事にされていきますように。

 

新生が無事発売された暁には、20XXのイベント更新頻度が回復しますように。

 

 

 

「じゃりン子チエ 文庫版20巻 感想 ジェミニの悪太郎1/2」はるき悦巳先生(双葉文庫)

 

じゃりン子チエ文庫版20巻、例によって猫たちのバトル漫画が描かれるのですが、70年代の作品なのに80年代の「聖闘士星矢」「らんま1/2」の要素を先取りしているようなギミックが練られていてかんたんしました。

いや、本当に驚いた。

 

2022/2/2追記

と驚いていたのですが、じゃりン子チエの長期連載期間を勘定に入れるのを完全に失念しており、むしろ「聖闘士星矢」「らんま1/2」の連載開始後に当エピソードが執筆されていたことをコメント欄でご指摘いただきました。

以下の記事文章は勘違いしたままツラツラ書いている内容となりますので、その旨お含みおきくださいませ。

お恥ずかしい限りです。大変失礼いたしました。

詳しくは末尾のコメント欄をご参照くださいませ。

 

www.futabasha.co.jp

 

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20巻に収められている話は次の通りです。

 

  • 春を見つけよう
  • 動くアントニオ
  • ノイローゼの親玉
  • 犯人は誰だ
  • 踏んだり蹴ったりのアントニオ
  • ひょうたん池の春雨
  • 悪太郎はどこだ
  • ひょうたん池 黒猫退治
  • 黒猫・悪太郎の思い出
  • 悩める正太郎
  • 風の中のアントニオ
  • ひょうたん池 猫猫合戦
  • 私の中の私
  • 梅雨のアロハ
  • パカカヒナ・トガシと言えれば大丈夫
  • 雨の夜のにらめっこ
  • ぶっそうな国際電話
  • アロハシャツがいっぱい
  • アロハシャツがまた一人
  • アロハの三人ひとまとめ
  • 猫の恩返し
  • アロハの四人ひとまとめ
  • 真打 ミスターマウイ
  • なんでもかんでもアロハ風
  • リメンバー・オオサカ

 

 

以下、重大なネタバレを含みますのでお気を付けください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前半は猫のバトル漫画で、邪悪の化身のような黒猫「悪太郎」と小鉄・アントニオジュニアが対峙します。

 

数々の死闘を制してきた小鉄・ジュニアですから、敵の猫もどんどん強大にインフレしていく訳でして、黒猫悪太郎は素の戦闘力でもアントニオジュニアと互角に戦うほどの実力者です。

しかも悪辣な計略にも長けていて、過去にはいくつかの人間の村を滅ぼしたこともあるというえげつなさ。

 

更に、完全にネタバレですが、この悪太郎なる猫、

  • 実は二重人格猫であり、穏やかで優しい白猫「正太郎」と邪悪の化身な黒猫「悪太郎」が一つの身体に同居している。しかも実弟とのドラマも持っている。
  • 白猫正太郎は、水をかぶることで黒猫正太郎の人格に切り替わる。

 

という、ジェミニのサガと呪泉郷に通じる設定を70年代の漫画でしかも猫たちの抗争のギミックとして導入しているはるき悦巳先生の手腕にかんたんするばかりな存在なのですよ。

 

ピュアにすげぇ。

小鉄が倒れている正太郎の尻尾に水をかけると、毛並みが黒く変化していくシーン……の劇画力が凄まじくて息を呑みましたね。

 

 

後半はハワイからの刺客をことごとくテツが撃退していく話でして、オチは21巻に持ち越しですが、じゃりン子チエで英語関係というと黒幕はあの人に決まっているのですからオチはもう見えている気がいたします。

 

 

 

以下、各登場人物・登場猫の名ゼリフを。

 

 

正太郎

「またかよ……

 またおまえの仕業なのかよ悪太郎

 

町を騒がす怪事件を耳にして。

正太郎は悪太郎の正体が自分であることに気づいておらず、どこかに双子の弟の悪太郎が潜んでいると信じています。

自分の行為とは気づいていないのに、(双子の弟の行為を止めるという態をしながら)無意識に良心の呵責に苦しんでいるのが切ないですね。

 

 

 

小鉄

「ニャオ~

 まだまだおまえらには負けへんど~~~

 ぶっちぎり~~

 ターン

 見たか~~オッサンパワ~~」

 

学校の周囲を走る小学生たちと競争して遊んでいる小鉄

かわいい。

 

 

 

テツ

「なんじゃ………

 固まってると思てたけど

 針金でも入っとるんかけっこう動くやんけ

 おりゃ

 こりゃ

 おもろいやんけ

 一発ドジョウすくいのカッコでもさせといたろか」

 

悪太郎にイタズラされたアントニオの剥製で遊び始めるテツ。

フィギュア遊びに興じる大人っぽくてかわいい。

(この後百合根に棍棒でしばかれますが)

 

 

 

チエちゃん

「なんか小鉄もジュニアもバタバタしてるとこみたら

 ひょっとしたらアントニオのことも

 猫のケンカが原因かも」

「それやったらほっといても

 小鉄とジュニアでなんとかしてくれるわ」

 

 

小鉄とジュニアの様子を見て、猫の世界で抗争が起きていることを察するチエちゃん。

猫語は分からないはずなのですが、小鉄とジュニアがこれまでも猫の世界の平和を守ってきたことを認識しているのがさすがですね。

 

なお、猫の世界不介入を決めたチエちゃんですが、この直後悪太郎にえらい目に遭わされてしまいます。

チエちゃんが珍しくヒロイン役だ。

 

 

 

悪太郎

「カンオケで寝てなババァ」

 

じゃりン子チエ最強登場人物の一角、おバァはんを一蹴する悪太郎

これは敵ながら快挙ではないでしょうか。

 

 

 

悪太郎

「うっ

 ぐっ

 な…なんだ……!?

 や…やめろ誰だ……

 正太郎か……

 じゃまするんじゃねえ

 うっ

 なぜだ……

 おまえはいつも……

 なぜオレの邪魔ばかり………」

 

暴れまわった悪太郎が突然苦しみ始めます。

彼の中で、善の人格である正太郎が待ったをかけているのです。

もはや完全にジェミニのサガ。

二重人格を題材にした創作作品は古くから存在するとはいえ、70年代の漫画の猫の抗争でこの展開はそうとうオーパーツだと思います。

 

 

 

アントニオジュニア

「父さん………

 そぉか………

 悪太郎の奴がまた父さんを盗みに来たんやな

 くそ~~

 そこまで父さんを………

 もぉオレは父さんから離れへんど

 父さん一緒に来い

 オレが父さんの前で決着つけたる」

 

悪太郎の執拗なアントニオ剥製への攻撃にブチ切れ、アントニオ剥製を餌に悪太郎を誘い出そうとするアントニオジュニア。

 

精神面のムラはありますが、ここ一番のヒーロー性と爆発力は抜群です。

最終決戦の際、左ボディ、左フック、右ストレートのコンビネーションで悪太郎を追い詰めるシーンが超格好いいんですよ。

 

 

 

小鉄

「こらからはワシもおまえについて行くよ

 必ず……

 必ず……

 もぉおまえのそばからは離れんよ………」

 

一方、誰よりも先に真相へ到達した小鉄は、人格の分裂に苦しむ正太郎に付き添い、物語を見届ける役割を担います。

 

 

役者が揃い、いよいよクライマックス。

その結末はたいへん余情に富んだものになっていまして、当エピソードを最後まで傑作にならしめてくれています。

 

 

 

ハワイからの刺客&テツ

「あ…あれはワシらの会社で

 二番目におとろしい殺し屋の」

「なに~

 二番目やと~~ 

 ドアホ

 二番目相手にワシが勝負出来るかい」

 

ハワイからの刺客を次々とやっつけ、大物っぽいナンバー2の殺し屋もこの後あっさり片付けるテツ。

この漫画はテツ無双がなんやかんやで面白いのですが、同時にテツのこういう矜持っぷりもけっこう格好いいんですよね。

 

 

 

 

 

20巻は猫のシリアスバトル展開が非常に読み応えありました。

マジでオーパーツだと思いますので、興味がある方はお目通しくださいませ。

 

トラウマに苦しむ猫と人間がなにとぞ減っていきますように。

 

 

 

「じゃりン子チエ 文庫版19巻 感想 空飛ぶアントニオジュニア」はるき悦巳先生(双葉文庫) - 肝胆ブログ

「じゃりン子チエ 文庫版21巻 感想 アントニオの霊」はるき悦巳先生(双葉文庫) - 肝胆ブログ