肝胆ブログ

かんたんにかんたんします。

「足利将軍たちの戦国乱世 感想 ブランドは今も昔も」山田康弘さん(中公新書)

中公新書にて「畿内戦国史入門」とでも言うべき畿内戦国史初学者向けの新書が発売されていてかんたんしました。 「応仁の乱」や「三好一族」を経て、中公新書の編集者さんも「ウキウキに喜んでるマニアと同じ苗字ばっかり登場して訳わからんという一般人とで…

岐阜県「関ケ原ウォーランド 感想 怖いけど尊い、ノーモア関ヶ原合戦」

信長の野望・新生PKの関ヶ原イベントが面白かったり 信長の野望20XXで関ヶ原異聞が復刻されていたりしますので 関ヶ原ウォーランドを初めて訪れてみましたところそれ以外の西濃地域観光の記憶をすべて吹き飛ばすようなインパクトでかんたんしました。 https:…

「御成敗式目 感想」佐藤雄基さん(中公新書)

中公新書から出ていた「御成敗式目」が非常に面白い新書でかんたんしました。 御成敗式目成立前後の政治状況、 御成敗式目成立の前提となる荘園史、 御成敗式目の具体的な内容と運用、 そして御成敗式目が武士以外の世界や後の世でどのように受容されていっ…

信長の野望・新生PK「天下無事ならず 豊臣秀次攻略感想 畿内から離反が出なかったのはすごい気がする」

信長の野望・新生PK、北条包囲の途中で秀吉さんがポックリ逝ってしまうという珍しい仮想シナリオが実装されていてかんたんしました。 後期大名で思う存分遊びたいプレイヤーも多いでしょうからこういう試みもいいんじゃないかなと思いますね。 信長の野望・…

「ゲゲゲの鬼太郎 決定版8巻 感想 美人キャラが増えたね」水木しげる先生(中公文庫)

ゲゲゲの鬼太郎の中公文庫8巻、現代のアニメ鬼太郎イメージに原作もかなり近づいてきておりまして、その影響かどうか分かりませんが美女っぽい上になおかつ個性的なキャラも増えてきていてかんたんしました。 www.chuko.co.jp 8巻に収められているお話は次の…

信長の野望・新生PK「大坂の陣 豊臣方攻略の感想 家康さんの元和偃武放棄プレイも好きだよ」

新生PKの大坂の陣シナリオ、豊臣方・徳川方それぞれでイベント合戦をクリアしてみまして、大坂勢は期待した各武将の活躍を、徳川方は家康さんのウキウキっぷりを堪能できてかんたんしました。 関ヶ原に並ぶPKの目玉コンテンツだけあってさすがの仕上がりです…

「陰陽師 夜光杯の巻 感想 定番の面白さ、そして浄蔵の恋にときめく」夢枕獏さん(文春文庫)

陰陽師「夜光杯の巻」、際立った妖や悪人は出てこない代わりに安倍晴明さんと源博雅さんの仲良し&どっちもスゲェ描写が多くて安定した巻やなあと読み進めていましたら、最後のお話「浄蔵恋始末(じょうぞうこいのあれこれ)」がまっとうに恋愛ものとしてキ…

信長の野望・新生PK「関ヶ原の戦い 西軍仮想展開攻略の感想 唸る落石駆けつける毛利・真田」

新生PKの関ヶ原の戦いが、PKのメインコンテンツだけあってさすがのイベントボリューム・クオリティでかんたんしました。 西軍でプレイすればイベント合戦の難易度もほどよく、信長の野望史上でも201X関ヶ原異聞に並ぶ良ifイベントだと思います。 個人的には…

「現代の英雄 感想 英雄というか主人公?」レールモントフさん / 訳:高橋知之さん(光文社古典新訳文庫)

ロシア文学「現代の英雄」がマジおすすめと聞いたので読んでみましたところ、「高校とか大学とかのときに、こういう自意識が肥大化した男おったなあ」みたいな感慨がひしひしと募ってきてかんたんしました。 日本では「英雄」と訳されていますが、訳者あとが…

「戦国日本を見た中国人 海の物語『日本一鑑』を読む 感想」上田信さん(講談社選書メチエ)

戦国時代の日本社会を描写した中国(明)の書籍「日本一鑑」の概説書がついに発売されていてかんたんしました。 とりわけ大友家や島津家や三好家等、九州・瀬戸内・畿内の戦国時代に関心のある方は手に入るうちに一読いただくといいんじゃないでしょうか。 b…

小説「奴の小万と呼ばれた女(三好正慶尼伝説) 感想」松井今朝子さん(講談社文庫)

名前だけは聞いたことがあった三好正慶尼さんを題材にした小説が存在していて、首尾よく入手することができてかんたんしました。 「奴の小万」と称され、江戸時代に浄瑠璃や歌舞伎の題材としてもてはやされた大阪の女傑さんでありますが、小説内でも期待通り…

信長の野望20XX「異聞 三河・遠江攻防戦 三方ヶ原の戦い 感想 20XXは武田信玄の大河ドラマif」

信長の野望20XX、三方ヶ原の戦い異聞を通じて描かれた武田信玄さんの最期が非常に感慨深い……おそらく20XXの歴代イベントシナリオをまじめに読んできた人にしか根っこの部分は分からないであろうとは思いつつ……よい武田信玄さんの一代記ifを読ませていただい…

「ドラキュラ伝説 久々攻略の感想」悪魔城ドラキュラアニバーサリーコレクション(コナミ)

ドラキュラ伝説を久しぶりにプレイしてみたところ、相変わらずの鬼畜難易度に悶絶させられながらもクリストファーさん(本気時)のマッシブな攻撃力にときめかされてかんたんしました。 www.konami.com 「初代悪魔城ドラキュラ 久々攻略の感想」悪魔城ドラキ…

「都会の鳥の生態学 カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰 感想 散歩が楽しくなる本が好き」唐沢孝一さん(中公新書)

都会に生息する野鳥について、近年の勢力図や営みっぷりを紹介してくださる本が出版されていてかんたんしました。 こういう本が出版されると、ぷらぷら街歩きしているときも鳥の様子が自然と目に入って楽しめるようになるので嬉しいですね。 www.chuko.co.jp…

「大江戸ブラック・エンジェルズ 4巻感想 これは……平松作品の中でも屈指の完成度!」平松伸二先生(リイド社)

コミック乱で大江戸ブラック・エンジェルズといういつものブラック・エンジェルズ再生産漫画が始まっていて、1~3巻は「まぁまぁ面白い」「蔦屋重三郎さんが大河ドラマ化するらしいし浮世絵ネタを絡めたのはよかったなあ」くらいに思っていたのですが、4巻丸…

「悪魔城伝説 久々攻略の感想」悪魔城ドラキュラアニバーサリーコレクション(コナミ)

悪魔城伝説を久々にプレイし、ラルフソロで2週、各仲間で1週ずつ、英語版グラントさんで更に1週と、満喫することができてかんたんしました。 どのキャラクターでプレイしてもそれなりの難易度になる絶妙なゲームデザインっぷりはさすがですね。 www.konami.c…

「ゲゲゲの鬼太郎 決定版 7巻感想 万年竹って怖いよね」水木しげる先生(中公文庫)

ゲゲゲの鬼太郎決定版の7巻、個人的に一番怖い妖怪ナンバー1の万年竹さんが登場してかんたんしました。 第何期か忘れましたが昔アニメで見て怖かった記憶があります。懐かしいなあ。 www.chuko.co.jp 7巻に収められているお話は次の通りです。 妖怪万年竹 妖…

大相撲2023名古屋場所感想「次は琴ノ若関の番ですね」

大相撲名古屋場所、3関脇の大関挑戦や錦木関の奮闘で前半がめちゃくちゃ盛り上がった一方で終盤はやや気抜けしてしまいましたが、それでも豊昇龍関や琴ノ若関や朝乃山関や新入幕トリオがしっかりと魅せてくださってかんたんしました。 前半と後半でこんなに…

信長の野望・新生PK「史実武将編集 三好家等の能力アップ」

信長の野望・新生PK。 ねんがんの史実武将編集機能が実装されてかんたんしている人も多いのではないでしょうか。毎々、PKにならないと史実武将編集できないので待ち遠しいですよね。 この史実武将編集、人によって遊び方は様々かと思いますが、いざやってみ…

信長の野望・新生PK「PK追加特性でオッと思ったやつ」

信長の野望・新生PKが発売されまして、インストールして史実武将の能力を眺めてみましたところ、一部有名武将には追加の固有特性が実装されていてかんたんしました。 けっこうな人数がいましたので、その中で個人的に「似合っている」「効果が好み」等の観点…

「じゃりン子チエ 文庫版34巻 感想 最終回&描きおろし」はるき悦巳先生(双葉文庫)

じゃりン子チエ文庫版、とうとう最終巻が発売されてしまってかんたんしました。 最終回を見てしまうのは非常に寂しいのですけれども、最終回から20年以上を経て描きおろされた短編3話が変わらぬあたたかさで慰められます。チエちゃんファンはぜひ一読を。 ww…

「ドラキュラ2(北米版) 久々攻略の感想」悪魔城ドラキュラアニバーサリーコレクション(コナミ)

ものすごく久しぶりにドラキュラ2をプレイしまして、クセのある攻略展開・住民セリフに当時のコナミのドラゴンスクロール味を感じてかんたんしました。 名曲ぞろいのBGM、敵を攻撃した時のテュルルンという印象的なSE、敵を殴った時の敵硬直時間の長さ等々、…

「初代悪魔城ドラキュラ 久々攻略の感想」悪魔城ドラキュラアニバーサリーコレクション(コナミ)

信長の野望新生PK発売までのつなぎにさくさくプレイできるゲームをやりたくなって、悪魔城ドラキュラアニバーサリーコレクションを購入して初代悪魔城ドラキュラを久々にプレイしてみましたところ、まあ余裕やろと思っていたら案外苦戦しましてその苦戦が懐…

「戦国武将列伝11 九州編 感想」編:新名一仁さん(戎光祥出版)

戦国武将列伝の九州編、もともとあまり詳しくないので基礎的なことも他地域同様の境目地域を軸とした争いの模様も楽しく学べてかんたんしました。 https://www.ebisukosyo.co.jp/item/688/ 【目次】大友義鑑――西国の覇者大内氏と張り合った戦国大名 八木直樹…

'23.7月「足利将軍、戦国を駆ける! 展」と「THE新版画 版元・渡邊庄三郎の挑戦展」の感想(京都文化博物館&美術館「えき」KYOTO)

京都にふらっと出かけまして、足利将軍展と新版画展という楽しみにしていた展示をハシゴ見できて幸せにかんたんしました。 あと、久々にかつくらでヒレカツ食べたり柚子こごりを土産に買ったりと、京都らしい食べものに触れあえたのも幸せです。 京都 永楽屋…

「ゲゲゲの鬼太郎 決定版 6巻感想 目玉のおやじ強い」水木しげる先生(中公文庫)

ゲゲゲの鬼太郎6巻、目玉のおやじが強くて格好いい場面を見せてくれたり、ねずみ男が懲らしめられるオチが定着してきたり、登場する妖怪がクセも実力も強かったり、登場する女性がかわいかったり孕まされたりと、見どころポイントがずいぶん多くてかんたんし…

「毛利氏の御家騒動 折れた三本の矢 感想 江戸幕府すごい」光成準治さん(平凡社)

関ヶ原後の毛利家のあれこれを一次史料ベースで解きほぐしてくれた書籍が発売されていまして、豊富な史料から浮かび上がる毛利家が分裂しかけていく様と、江戸幕府パワーにより最後は宗主のもと国がひとつに何とかまとまっていく様とが非常に興味深く、「戦…

「閑吟集 感想 戦国時代の人々、邯鄲の枕が好きなんだね」校注:真鍋昌弘さん(岩波文庫)

戦国時代の歌集「閑吟集」が岩波文庫からリリースされまして、前から読みたかったので発売されただけでもかんたんしきりだったのですが、収められている歌の多くが想像以上に一期は夢よ感に満ちておりまして我が邯鄲ブログ的には最高の一冊やなと味わい浸る…

「大宇宙の少年 感想 よき童心に戻れるSF小説、藤子・F・不二雄作品を思い出す」R・A・ハインライン / 訳:矢野徹・吉川秀実

「大宇宙の少年」というSF小説を読んでみましたところ、大長編ドラえもんを読んだ時のような、SF冒険の楽しさ&未来に向けた前向きな意思が湧いてくる的な栄養をふんだんに摂取できてかんたんしました。 「のび太と雲の王国」好きな方とかにはとてもいいと思…

「ASTLIBRA Revision 追章まで攻略した感想 大人のゲーマーほどプレイしてみてほしい」

傑作フリーゲームASTLIBRAの完全版、「ASTLIBRA Revision」がSteam等で発売されておりまして、フリゲ版本編クリア後の追加ストーリー「追章」の完成度&プレイバリュー、各種操作性の大幅改善、個人的に苦手だったエログロ要素の緩和等々、非常に素晴らしい…