いま時分のあじさいがきれいでかんたんしました。
梅雨どきというのは基本的に不快なものですが、
早朝のひんやりした風、朝露でしめった緑はいいものです。
うす霧のまがきの花の朝じめり秋は夕べと誰か言ひけむ(藤原清輔)
薄霧の中、垣根の花が朝露に濡れている。
秋は夕暮れとは誰が言ったのだろう。早朝もいいよね。
という歌がありまして、新古今の中では私はこの歌が一番好き。
でも、早朝が気持ちいいのは秋ではなくて、
梅雨どきがむしろ一年で一番気持ちがいいんじゃないかなと思います。
昼の蒸し暑さ、雨のじめじめ感との対比がよろしくて。
まあ、清少納言さんは冬の早朝がいいと仰っていますし、
どの季節の朝がいいかはけっこう好みが分かれるんでしょうね。
さて。
あじさい、好きです。
最近は母の日のプレゼントでも人気のようで。
あじさいの花言葉は「家族の団欒」。母親へのプレゼントに合ってますね。
もうひとつの花言葉は「浮気」。母親へのプレゼントには躊躇しちゃいますね。
浮気を反省している母親に「もう一度家族をやり直そう」と言って渡すなら
最適かもしれませんが、ちょっと状況が限定的過ぎます。
花言葉って誰がつくってるのかよく分かりませんけど、
ひとつの花にたくさんの言葉が設定されているのがややこしいです。
ちなみに山あじさいの花言葉は「切実な愛」。
なんか重いというか、傷つけちゃいけない印象ですね。
OK、そのままそっと咲いていてくれと言ってしまいそうになります。
6月中はあちこちの公園や庭園や寺社で咲いていますから、
気が向いたときに散歩してみるのはいかがでしょう。
朝方のあじさいはいいものですよ。
ただ、あじさいには毒がありますからね。
摘んで帰って朝ごはんのサラダに乗せちゃえうわあきれいとかしちゃだめです。
ただでさえ食あたりが増えるこの時期、皆さまのお身体が健やかでありますように。