会食先の小料理屋でいただいた「蒸し茄子」が美味しすぎてかんたんしました。
↓ご参考
個人経営かつローカルなお店なので店名は出しませんが、おまかせコースの後半でシンプル~な蒸し茄子を出していただいたのです。
煮魚やの、揚げ物やのを経た後に出てきたイメージです。
極めてあっさりとした調理で、素性のよい茄子の皮をむき、翡翠色に輝くやつを柚子を添えて蒸しあげただけ。
そちらに鰹節、大根おろし、生姜おろしを添えて出していただき、塩、あるいは醤油で召し上がれという品になります。
このシンプル極まりない茄子が、「こんなに茄子って美味しかったの!?」と驚くような仕上がりでございまして。
蒸したことで汁っけがこぼれんばかりに活性化していてジューシィ、ソォジューシー。
最小限の味付けがエイヤエイヤと神輿のように茄子のうまみを担ぎ上げ。
前半戦中盤戦料理の濃い味付けをすっきりさらりと流していってくださったのです。
よく味わうと一緒に蒸しあげた柚子の香りが超いい仕事してはりましてですね。
柚子さんに「茄子ってうまいやろ? 俺こいつのこと大好きやねん」って仲のいい友達をやたら推してくるタイプの人格が宿ったかのようなのですよ。
やーー、家庭や土地によっては当たり前の料理なのかもしれませんが。
茄子といえば漬物、煮物、天ぷら、炒め物、ミートソースやカレーに合流、などなどの発想しかなかった私にとって、ただ素朴に“蒸す”というのはすっごく新鮮な体験だったのであります。
ポピュラーな料理なのかなあ?
グーグルさんではけっこう蒸し茄子レシピがヒットしますから、単に私が世間知らずだっただけか。
今度家でもつくってみようと思います。
この喜び、脂系料理の後に出てきたからなお清新だったという面もあるのでしょう。
メニューの流れをつくるときに、茄子という食材は後半戦で真価を発揮しやすい特性があるのかもしれませんね。
逆に蒸し茄子と冷奴だけでちびちびお酒をいただくのもこの季節幸せそうだなあ。
こんな文章書いていると早速食べ直したくなってきた。
24時間スーパーで茄子買ってこようかなア。
身近な食材だからこそ、馴染みのないレシピを知ると嬉しくなってしまいますね。
とりわけ野菜系は。
これからも旬の野菜を使った素敵な料理に出会えますように。