ウィザードリィ#4(ニューエイジオブリルガミン)のクラシック版もプレイしてみたところ、インターフェースや謎解きその他諸々は不親切なものの、テキスト関係についてはオリジナル製作者の個性が立っていておおいにかんたんしました。
※アレンジ版の感想はこちら
「ウィザードリィ#4 ワードナの逆襲 初攻略/周回の感想」PSニューエイジオブリルガミン(アレンジ)版 - 肝胆ブログ
クラシック版のタイトル。
いかにも洋物ファンタジーの悪者っぽいビジュアルですね。
以下、少しネタバレを含みます。
スタート時。
おお、アレンジ版とテキストが全然違う。
違う、テキストが違うわ。
世界征服作戦(第二弾)。この絶妙にすっとぼけたフレーズ。
そうか、この味わいが伝統的#4ファンを虜にしていたんだな。
テキストから伝わってくる感触がですね、みんな大好き#1と共通する原材料を強烈に煮込んだような感じがするんですよ。
ネタバレするとよくないのであまり貼りませんが。
アレンジ版のテキストもハイクオリティかつ攻略上親切になっていますので、どっちがいいかは個人の好みに属する問題だと思います。
ただ、オリジナルの#4を苦労して解いた人からすれば、思い入れもひとしおのはずで、そうなるとアレンジ版のテキストは受け入れにくかったのかもしれない。
私のように後年プレイしてアレンジ→クラシックと攻略した人間は、両方を素直に楽しめるのでお得なのでしょう。
攻略面。
謎解きはアレンジで経験済みなので、基本的にはスムーズに進めることができたのですけれど。
微妙に仕様が違うところには参りましたね。
たとえば
ウイングブーツや酸素マスクが確率で破損したり。
ブラックボックスに入れられる数が少なめだったり。
TREBOR SUXを何回も入力させられる羽目になったり。
戦闘も苦労しました。
アレンジ版と違って、モンスターに命令することができない。
一方でモンスターを複数体召喚することが出来たり、モンスターの呪文使用回数に制限がなかったりと、心強い点もありつつ。
モンスターが次々に逃げ出しやがるのには困りましたね。
後半、まずはレベル9の魔法陣に辿りついて、意気揚々とリッチ・フロストジャイアント4体・サッキュバス3体と強いモンスターパーティを召喚したのに。
初回の戦闘でリッチ・フロストジャイアント2体・サッキュバス2体が次々と逃げ出して残されたワードナさんが瞬殺された衝撃は忘れられません。
ダルトを連発してくれるレベル5のワイト、
仲間を呼びつつブレスを連発してくれるレベル6のヘルハウンド、
文句なしに強いレベル10のデーモンロード、グレーターデーモン、ライカガス等、
愛いやつなモンスターも多いんですけどね。
クラシック版ならではのテキストや演出で印象に残ったところを少し紹介しますと。
カシナートの剣の使い道が分かる原文。
ファニーを装いながら殺意を隠しきれていない看板。
地上でのマラーは禁じられているようです。
営業している! ということは、アレンジ版の倒産はアレンジ者の私怨か。
性格を善にすると、モンスターたちから愛想を尽かされる驚き。
B級アクション映画感のあるホークウインド卿登場シーン。
あるエンディングの一場面。これが#6の彼ら=別次元のトレボー・ワードナ説に?
あるエンディングの一場面。アクセスするとドメイン売り出し中でした涙。
などなど、非常に奥深い風味を楽しめました。
率直に感想を言えば、エンディングの世界観に関してはクラシック版の方が好みです。
アレンジ版と違って不親切だしモンスター画像もないし周回要素もないんですけど、この味わいは唯一無二で、原典の#1からの直系感も色濃いので、ウィザードリィファンにおかれましては一度くらいは触れていただくことをおすすめいたしますよ。
何かの間違いでいつの日か再アレンジ版の#4が発売されたりしますように。
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