信長の野望20XXにて国府台異聞が復刻されまして、ご無体な周回チャレンジをせっせせっせとこなしながらイベントストーリーを再見していましたところ当時の記憶を上回る面白さにかんたんしました。
（当時は周回に必死でブログに感想を書くことすらできなかった模様）
↓復刻のリリース
国府台異聞は第一次国府台合戦を舞台に、北条氏綱さんや里見義堯さんが活躍する展開なのでございますが。
ございますが……
以下、一部ネタバレを含みます。
具体的には足利義明さんはネタバレして、もうひとつの重大なネタバレはしません。
攻略に役立つ内容は一切ございませんのでご留意ください。
この異聞、開始早々からなんか引っかかるものがあるのですよ。
里見義堯さんのもとへ現れる謎の虚無僧。
いったいこの虚無僧は何奴……
と訝しがるユーザーの気持ちをよそに、どんどん親密になっていく里見義堯さんと虚無僧さん。
里見義堯さんの安っぽい言い訳が異常にかわいいですね。
そして、里見義堯さんのかわいさを最大限に引き出す虚無僧さんの腕の冴えもまた素晴らしいものがあります。
こやつら、相性が良すぎる。
虚無僧さんの子どもたちも確かに大変立派に育っておられますし、偉大な父親同士の濃厚な友情？ というのは実に味わい深いものであります。
詳細は伏せます。
北条氏綱さんは軍師格の根来金石斎（大藤伸基）さんとお目見えします。
まずは氏綱さん。
201X本編ストーリーと同様、地に足の着いた禄寿応穏なお人柄です。
こちらは根来金石斎さん。
現代文明にゲストキャラが素直に驚いてくれるあたりに201Xの懐かしみを感じます。
この主従、地味ながら味わい深い会話を交わしてくれるのが好きなんです。
戦のさなか、ふっと違う話題に思いを馳せる場面というのはいいものだと思うのですが、それが茶や連歌や信仰やお家といった戦国時代の代表的文化についてではなくて、この時代の武将にとって基本的に縁遠い「当てのない旅」についてっていうのがメロウで好きなんですよね。
もちろん北条氏康さんも活躍なさいます。
第一次国府台合戦時代ですので、先行き楽しみな若武者感がございますね。
「前線で戦っている時代の氏康さんが一番好き」という北条家ファンも多いのではないでしょうか。
北条家が誇るゴレンジャイも登場いたしますよ。
とりあえず代表的なキレンジャイを貼っておきます。
いつもながら安心感のある男ぶりですね。
それにしても久しぶりに201Xイベントを見返していると、感慨深いです。
ありし日のはつなさんと秀吉さん。
この組み合わせもけっこう好きでした。
独特の魅力を振り撒くまつりさん。
またときどきはまつりさんと出撃してみたいものですね。
さて、かように見どころが大変多い国府台異聞なのですが、真打ちは敵方の大将、足利義明さんだと私は思うのです。
足利義明さんですよ。
小弓公方という、関東戦国史の脈絡のひとつを体現するお方なんですよ。
本家信長の野望シリーズでは、創造PKで久しぶりに登場したと思ったら
単騎で攻め寄せてきて北条氏綱さんの噛ませ犬になってしまうわ
ならば自分で操作しようと選んでみたら家臣が一人もいないわで
多くのプレイヤーの涙を誘ったあの足利義明さんですよ。
まさか小弓公方を名乗りながら1582年十河家や姉小路家並の難易度で実装されるとはな衝撃がございましたね。
史実でも、北条家にとっての第一次国府台合戦のボスは足利義明さんなので、彼が登場することはまったくおかしくないのですが……。
なんだか、義明さんがすんごいアグレッシブなんです。
20XXにおいて、史実の敗軍武将が敵ボスを務めることはよくあるのですが、ここまでピュアな悪役を担う方は珍しい部類に入ります。
そして、その真相は。
なんとこの義明さん、第一次国府台合戦時点の義明さんではなく、第二次国府台合戦時点で幽魔によって甦らされたリバイバル義明さんでございました。
時をかけるおじさん。
これには幽魔さんもドン引きです。
第二次国府台合戦から第一次国府台合戦まで時を遡り、北条氏綱さん・里見義堯さんへ恨みを晴らそうとする義明さん。
この義明さんの事績は大変なことでございますよ。
日本全国津々浦々の名将暁将がこれまで数多登場してきましたが、
- 幽魔の想像を超え
- 自らの力で時を越え
- 史実の恨みを晴らさんとする
ここまでやった武将は、足利義明さんくらいではないでしょうか。
このスケール、
このピカレスク、
さすがは公方様！！
という気持ちでいっぱいになって、この異聞さえプレイすればいまこそ国衆が関八州から小弓御所に集結してくる気がいたします。
畿内史推しの私ですら、20XXで一番好きな足利家武将は誰かと聞かれたら、現段階では足利義明さん一択と応えざるを得ませんからね。
いずれ実装されるかもしれない足利義冬さんには是非とも義明さんを上回る暴れっぷりを示していただきたいものであります。
かように、国府台異聞は里見義堯さんと虚無僧さんの謎にエモい関係性、北条氏綱さんと根来金石斎さんの詩情ある関係性、そして足利義明さんのピカレスクロマンに浸ることができる優良イベントでございますので、すべてを見ていない方は頑張って周回こなしましょう。
今後実装される波状戦では周回数ノルマにもう少し手心を加えてくださいますように。
