ウルトラマンZ完全超全集を興味深く読み進めたところ、各種インタビューや各種詳細設定が大変楽しくて大満足だったのですが、よく考えると主人公ウルトラマンZについては何も明らかになっていないことに気づいてかんたんしました。
この魅力的なキャラクターについては慌てずにこれからゆっくり掘り下げられていくのでありましょう。
※ジャグラー関係とセブンガー関係は別の記事にて。
「ジャグラスジャグラークロニクル ジャの道は蛇&写真集 感想」 - 肝胆ブログ
「セブンガーファイト 感想 溢れ出るウルトラファイト・レッドマン愛」 - 肝胆ブログ
超全集本体の目次は次の通りです。
- ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀 超全集
- ありし日の街角 ~怪獣災害からの復興を願って~
- ウルトラマンZ シルエットギャラリー
- ウルトラメダル
- キャラクター紹介
- ウルトラマンZ 戦いの記録
- ストレイジを擁する地球防衛軍のすべて
- 登場人物紹介
- 地球防衛軍
- 特空機
- ウルトラマンゼットと共に戦ったヒーローたち
- セブンガー展示祭に行こう!!
- 地球を恐怖に陥れたセレブロの秘密
- 怪獣大図鑑
- セブンガーファイト
- 平野宏周×松田リマ×黒木ひかりメモリアル対談
- 青柳尊哉インタビュー
- 橋爪淳インタビュー
- Memory of 吹原幸太
- 未発表プロット特別掲載
- 監督インタビュー
田口清隆監督
辻本貴則監督
坂本浩一監督
尾上克郎監督
中川和博監督
武居正能監督
内田直之監督
越知靖監督- ウルトラマンZの匠たち
撮影・村川聡
スーツアクター・寺井大介×岩田栄慶
軍事考証・小柳啓伍- ウルトラマンZ資料庫
- ジャグラス ジャグラークロニクル
- 書き下ろし小説「ジャの道は蛇」
- 地球防衛軍極秘資料開示
- ウルトラ用語辞典AtoZ
- 放送・スタッフ・キャストリスト
- THE ART OF ウルトラマンZ
- ウルトライベント2020~2021
- ナツカワ ハルキ なりきりフェイスマスク
- ヘビクラ ショウタ なりきりフェイスマスク
充実っぷりが素晴らしいですね。
ギャラクシーファイト 大いなる陰謀や博品館劇場(ウルトラマン・ゾフィー)についても収録されているのがめちゃ嬉しいです。
読んでいて個人的に印象に残ったポイントを縷々書いていきます。
ネタバレを含みますのでご留意ください。
- ユリアンの光線は「セレニティショット」。
- ストレイジメインルームにて、ヨウコが書いたゼットの絵がかわいい。
- セレブロ(カブラギ)の怪獣メダル製造機の名前は「メダルガッチャー」。割とまんまな名前だった。
- セレブロ(カブラギ)はギルバリスの破片から色々つくっていた。そうだったのか。
- ブルトンのアンテナ(A~D)はそれぞれ固有の機能がある。知らなかった。
- 最終回のヘビクラ隊長演説時は出演者みんなが本気で泣いていた。
- 吹原幸太さんの追悼記事を読んで泣きそうになった。
- 田口監督インタビュー。
じゃあガンマフューチャーは平成かな、ということで、やっぱりTDGかなと。それも最初はまんま過ぎないって言ってたんですけど、ティガ、ダイナ、ガイアで変身すると言ったら、それ以上のものはないよねって(笑)。
ゲネガーグは光の国に単身突撃して生還してますから、かなり強い怪獣なんですが、その分、疲弊していると考えて、わざと傷だらけにしてもらってます。
- 辻本監督インタビュー。
――あのゼットの名づけ親というのは。
辻本 あれはエースがゼットの親戚とかそこまでは具体的には関係を決め込まないでおこう、ということになりまして。なにせ監督の想いだけでエースを客演させようとしているわけですから、あまりに濃い関係性は設定に無理が生じるわけで。で、それでもなにかZと接点が欲しいよねとアイデアを絞った結果、絶妙なバランスだったのが名づけ親だったんです。名づけ親なら師匠のゼロの邪魔もしませんし。 - 坂本監督インタビュー。
セブンガーが博物館に展示されている、というのは僕の中では『グレートマジンガー』の頃のマジンガーZの感じなんですよ。セブンガーもボスボロットのイメージだったので…これって若い子には通じませんよね(笑)。
- 尾上監督インタビュー。
あと特撮そのものというよりはキャラクターが好きで来る人も多いので、現場を見てイメージが違うって辞めてしまう場合もあります。それに、今は現場での撮り切りが減って、合成前提で素材を別々に撮る、みたいなような、地味な仕事のことが多いので、特撮独特の達成感みたいなのは薄くなってるのかもしれませんね。
- 武居監督インタビュー。
キングジョーの口から出てくるというのは僕が最初に書いたプロットから決めてました。バコさんは現場まで車で来たという想定ですが、地上からバズーカを撃つだと、自分的に燃えなくて(笑)。口から出て撃つ、とにかくそれがやりたかったんです。あの回って、バコさんは「昔ちょっとな」を言ってないんですよね。つまりバズーカを撃ってる状態こそが、本来のリアルバコさんなんですよ(笑)。
- 越監督インタビュー。16話のホロボロス回について。
普段は見れないユカの表情が欲しくて、きっかけの怪獣、初恋の人に会ったつもりで演ってくれと話しました。それに応えてユカの方でも表情に変化をつけてくれたんですが、初恋の怪獣って言いすぎたせいか、撮ってる時は気づかなかったんですけど、編集でみたらすごい色っぽい顔していて(笑)。それで編集の方に「これ、カットかかった後の表情ありますよね」ってお願いして、そっちを使うことにしました。
- 撮影の村上聡さんによるケム―ル回の光の当て方に関するお話が面白い。
- スーツアクター岩田栄慶さんのインタビュー。
坂本組ですね。もうベータスマッシュの出番がなくなるから「やり残しない?」って監督に聞かれて、「スペースローリングエルボーがやりたいです」って即答しました(笑)。
- ハルキ、ヨウコ、ユカの3人は、セブンガー(ヘビクラ操縦)による「伝説のナメゴン戦」に感動してストレイジを志願した。
- 「チェストー!」の元ネタはヨウコの父。
- クリヤマ長官は後任適任者不在のために定年延長して胃を痛め続けている。
- カブラギは20歳のときに初めて彼女ができるが3カ月で別れている。
- ユウキマイは客室乗務員だった母親に憧れている。なんか分かる気がする。
- ゼロマントのデザイン案が、ボツになったものも含めてどれも格好いい。フュージョンファイトオリジナル形態「グランセイバードゼロ」(マン・エース・セブンのメダルで変身)のデザイン画も好みです。
グランセイバードゼロ、誕生!! − ニュース|データカードダス ウルトラマン フュージョンファイト! - 付録のエース写真集がたまらん。バキシム戦やアリブンタ戦の写真が好き。
等々、興味は尽きないですね。
その上で、けっこう多くの人が気にしているであろう
「ウルトラマンZはどういう生まれなのか、黒い模様が入っているけど本当に光の国生まれなのか」
「エースがなぜ名づけ親になったのか」
については現段階で特に答がないことが分かった、というのが自分としては大事なポイントだなあと。
今後もウルトラマンZが活躍し、こうした点も掘り下げられていくのが楽しみですね。
あらためてウルトラマンZの諸々に思いを馳せてしまう、よい超全集でした。
やっぱりZは面白い番組だったなあ、という感慨がひとしお。
後続のウルトラマントリガーもZの勢いに負けず盛り上がっていきますように。