2021年を締めくくる九州場所、一人横綱になった照ノ富士関のほれぼれするような横綱相撲っぷりにかんたんしました。
「受け止めて勝つ横綱相撲なんてかんたんに求めたらあかんでしょ、横綱だって人間なんだよ無理させたらだめよ」と日頃思ってはいるんですけど、実際にやってのける人を見てしまうとそれだけに感動してしまいますね……。
九州場所の勝ち越し幕内力士は次の通りです。
15勝 照ノ富士(優勝)
12勝 貴景勝、阿炎(敢闘賞)
11勝 御嶽海、隆の勝(敢闘賞)、北勝富士
10勝 宇良(技能賞)
8勝 大栄翔、若隆景、遠藤、千代丸、千代翔馬、
英乃海
照ノ富士関は圧巻でしたね。
横綱昇進前後から「突き押しでなら一矢報いることができるかも……?」な雰囲気があっただけに、今場所も大栄翔関や明生関、阿炎関、貴景勝関といずれも名勝負となりましたが、それら全てをきっちり正面からぶつけて受け止めて逆転する、非常に格好のいいものを見せていただきました。
お相撲さんの魅力、デカい身体の魅力を堪能させてくださいましたね。
観戦していて非常に幸福度の高い結びの一番ばかりでございました。
貴景勝関も今場所よかったですね。
復調して何より。ケガのトラウマを感じさせない頭からの当たりには痺れました。
これからも強い大関として、押し相撲を極めてもう一段上を伺ってほしいものです。
阿炎関もよかった、あたたかい気持ちになりました。
相撲は「心」技体とはよくぞ言ったものです。こんなに人が変わるものなのか。
以前とは突きの伸びが段違いになっていましたね。
安易に元通りになることなく、このマインドをキープいただきたいものです。
阿炎関のカムバック、朝乃山さんや竜電さんも励みにしてもらいたいですね。
技能賞初獲得の宇良関もいいですね。
来場所は幕内上位と当たるでしょうから、一層張り切って多様な技で魅せていただきたいです。
それにしても、今の幕内力士は転落からの復活を経験している方が多いですね。ドラマの密度がめっちゃ高い感じがします。
今場所は、幕内下位で9勝を挙げた佐田の海関、天空海関、千代の国関も好印象でした。佐田の海関は足腰の充実が、天空海関は掛け投げをはじめとした技のキレが、千代の国関はパワフルさが目を引きましたね。
彼らの活躍が、幕内観戦の楽しさを引き上げてくれています。
推しの大栄翔関や隆の勝関、さいきん好きな千代翔馬関も勝ち越しましたし、
明生関も7勝で踏みとどまりましたし、
負け越しはしましたが霧馬山関と豊昇龍関もますます地力を増していますし。14日目のこの二人の対戦、見応えありましたね。
個人的には白鵬関の引退をまだ上手く受け止められていない、気持ちや言葉の整理が追いついていないんですけど、白鵬関が去った後の場所も充分に楽しめたことがとりあえず幸せで安堵しています。
2022年の相撲界も、事故なく怪我なく不祥事なく、豊かに発展していきますように。
十両ではお気に入りの武将山関が上位で勝ち越せてよかったです。
彼の魅力的な突き押しが通用しているのが嬉しい。幕内ももうすぐだ。
若元春関も幕内たぶん確実で何より!