肝胆ブログ

かんたんにかんたんします。

「ウルトラマンガイアの感想、全話一気視聴をおすすめしたい」

 

ウルトラマンのサブスクが始まりましたので、ウルトラマンガイアを一気見してかんたんしまくりました。

あらためて、ウルトラマンガイアは傑作ですね。

かんたんし過ぎて思わずウルトラマンオーブTHE ORIGIN SAGAの地球編まで再視聴してしまいました。

 

ultra2008.jp

 

ウルトラマンのサブスク ※オーブORIGINは見れません

imagination.m-78.jp

 

 

 

以下、ウルトラマンガイアはいいぞということを書き連ねてまいります。

ネタバレを一定含みますのでご留意ください。

 

 

 

 

 

 

 

ストーリー構成がいい

全51話で縦軸ストーリーがしっかりあるにも関わらず、まったく見飽きることのない文芸完成度が何より半端ないと思うのです。

第1クールではガイアの登場とアグルの出会いを、第2クールではアグルとの対立を、第3クールではバラエティに富んだ発展編を、第4クールではアグルの復活と見事な決着をと、全体構成が巧みな上、1話1話のクオリティもしっかり高いですからね。

この完成度を真に味わうためにはダイジェスト見よりも一気見が最適だと思いますので、サブスクなりDVDなりでぜひご覧くださいまし。

 

ウルトラマンガイアは残念ながら他のシリーズ作品との繋がりが薄く、例えば「最近の作品にもゲストで登場していたから」「ガイアを知ることでこっちの作品もより楽しめる」といった要素には欠けるのですけど、「単体でしっかり面白いウルトラマンを見たい」という方には胸を張っておすすめしたいと声を大にして言いますよ私は。

 

 

 

 

 

ウルトラマンガイアが格好いい

デザインがいい。

TDGっぽさもマン兄さんっぽさもあると思います。

V1もV2も好き。

 

声がいい。

とりわけ、頭から放つ光の刃「フォトンエッジ」時の声と溜め姿勢が大好き。

ヴァッ! ブァァァァァァアアア ダァアア!!!

という野太い声がもの凄く大地の巨人っぽい。

 

投げ技がいい。

スプリーム・ヴァージョンの投げっぷりが有名ですが、実際に相手が巨体になるほど投げ技の威力は物理的に増す訳ですから、科学的設定が凝っている当作品にマッチしていると思います。

マン兄さんともレッドマンとも違う、平成プロレスっぽい投げバリエーション、投げの魅せ方がマジ盛り上がりますね。

 

投げ技に隠れがちですが、ガイアの回し蹴りも好き。

調子がいいと数回転して蹴りまくるのが好き。

打点がいちいち的確で殺意が高いところに憧れますね。

 

 

 

ウルトラマンアグルが格好いい

デザインがいい。

とりわけ目のデザイン。

通常のウルトラマンの眼は丸みのあるツリ目型なんですけど、アグルは上まぶたの線がフラットなんですよね。

m-78.jp

 

この上がフラットな目が、カメラの撮り方によって怒りを孕んでいるようにも悲しんでいるようにも冷酷なようにも優しいようにも映るんですよ。

アグル自身のドラマ性と相まって、デザイン自体が非常に効果的な演出になっていると思います。

 

アグル降臨のBGMが素晴らしい。

神秘性が高すぎます。

アレンジ版含め、アグルや藤宮さんが登場するたびに流れまくるので一気見すると脳内リフレインが止まらないこと間違いなしです。

 

41話アグル復活時の登場シーンがいい。

海を割って登場する青い巨人。

アグルの力を失い苦しむ藤宮さんが何話も続くので一気見するとカタルシスあり過ぎて脳汁が沸騰します。

この名シーンを再現したオーブ THE ORIGIN SAGA版も必見ですよ。

 

 

 

高山我夢がいい

主人公の高山我夢さん(吉岡毅志さん)の設定がいい。

頼れる兄貴キャラとか爽やかスポーツマンとかの特撮主人公っぽいタイプでなく、理系の天才キャラ。幼少時は「頭いいからって調子に乗るなよ」と近所のわんぱくボーイたちにからかわれていたというバックストーリー。

コミュ障という訳ではなく、周囲の大人や友人からいい影響を受けながら、肉体的にも精神的にも演技的にもどんどん成長していくのがいいんですよね。

後期OPになると突然バク転し始めるのも何だか分からんがとにかくよい。

 

声と話し方も味があって好き。

ガイアーーー!!!! の変身時シャウトは特に好き。

 

オーブTHE ORIGIN SAGAでは飄々とした賢いおじさんになっているのも好き。

何を相談しても適格に教えてくれるし、どんなトラブルが起きても超技術で解決してくれるので、ものすごく便利なキャラになっている気がします。

また今後のウルトラ作品にも高山我夢として再登場してほしいですね。

 

 

 

藤宮博也がいい

ライバル兼相棒の藤宮博也さん(高野八誠さん)の設定がいい。

全てにおいて主人公の先を行く男。

孤高の天才。でも誤って苦しむ脆い面あり。

クールなイケメン。でも筋トレシーンを見せつけたりラーメンをすすったりと謎のかわいいアピールを忘れない。ギャップ萌えか。

 

声と話し方も味があって好き。

自己暗示力高そうな話し方が設定に合っていると思うの。

 

主人公に対する屈折した感情、独自の正義に基づき人類に牙をむく所業、改心した後は最高の相棒として主人公を支える姿。

最終話の稲森博士との邂逅、ニュートリノのくだりはマジで感動したしマジでこの人天才やなと思いました。

 

それにしても藤宮さんは悲しんでも怒っても笑ってても妙な行動してても格好いいのがズルいですね。

オーブ THE ORIGIN SAGAの地球編では、実質的にジャグラスジャグラーの先輩でありドクターサイキの先輩でもあるというのが空手にマウント取る烈海王みたいですごい。

ガイア視聴者にとってTHE ORIGIN SAGAの高山我夢と藤宮博也はΖガンダムアムロとシャアみたいなものですから、ガイアファンは絶対見た方がいいと思います。欲を言えばもっと尺をこの二人に割いてほしかった。

 

 

 

XIG・G.U.A.R.Dの大人たちがいい

ガイアの防衛チームは人数が多い上に一人ひとりのキャラが立っていて、ストーリー上必要な役を置いといたという感じではなく、それぞれがそれぞれの人生を歩いている感じがする立派な群像劇になっているのがいいんですよ。

 

主人公の高山我夢さんが若くて素朴な演技をする分、隣にいる石室コマンダー渡辺裕之さん)、堤チーフ(宇梶剛士さん)、千葉参謀(平泉成さん)の重厚でどっしりした演技・存在感がまことに映えます。

とりわけ石室コマンダーは全編通して格好いいし覚悟が決まっているのでつい目で追っちゃいますね。この人ひとりでガイアの作品テーマを体現してはる感じがします。

 

3人一組の専門チームが複数あって、適材適所に活躍するのも凝っていて好き。

六角形のコンテナメカも、実際どうかは分かりませんが「どう見ても合理的だろ?」と有無を言わせないハッタリ説得力があって胸が高鳴ります。

チームではファルコンとハーキュリーズが好きですね。

渋いオッサンたちが好き。

 

でも、一番好きなのは梶尾リーダー(中上雅巳さん)と神山リーダー(権藤俊輔さん)の声。

「ファイター1、スタンディングバイ」「チーフがなぜ、フローターで出ていったと思いますか?」等の発声が超好き。二人とも独特の活舌で、色気を感じるんです。

私はあまり声フェチではないのですが、ガイアは好きな声が多かったです。

 

 

 

敵(根源的破滅招来体や怪獣)がいい

SF的ケレン味と豪華特撮による納得感。

ガイアの敵勢力から感じるスケール感がすごいんですよね。

そもそも根源的破滅招来体(よく分からないけどこのままだと人類と地球がヤバい)というフワッとしているのにメチャやべぇと一瞬で理解できるネーミングがすごい。 

 

敵の設定という意味では、波動生命体メザード、反物質怪獣アンチマター、超巨大モノポール生物モキアンといった、SF要素を全開でブチ込んだ連中が好きです。

夢がある!

特に「巨大モノポール生物を地球に送り込めばマントルが引き寄せられて地上はメチャクチャになるやろ」というキレッキレに壮大な作戦が最高。それを阻止するために壮絶な特攻をする石室コマンダーも最高。

 

特撮や映像技術という点ではガイア登場時の土砂巻き上げや1話の水攻めがよく話題に上がりますが、個人的にはニセアグルやゴメノスが見せた「画像加工による不気味な笑み表現」や「問答無用で迫力のあるゾグ第二形態の巨体ダッシュ」に痺れました。

 

あと、最終戦では無数の虫(破滅魔虫ドビシ・カイザードビシ)と戦う訳ですが、オーブTHE ORIGIN SAGAでの相手も無数の虫(ベゼルブ)だったという点にやはりガイアアグルとオーブジャグラーでのハモリを感じてしまいます。

 

 

 

歌と作品テーマがいい

初めてOP主題歌「ウルトラマンガイア!」を聴いたときはインパクトある歌詞に驚きましたが、一気見して毎回聴いていると、歌詞と作品テーマの相似性にかんたんしてまいります。

「ギリギリまでがんばって」「最後の力が枯れるまでここから一歩もさがらない」と、人類が覚悟を決めまくって力を尽くしまくって初めてウルトラマンが現れるという。

最終話なんてまさにそうですもんね。見入ってしまいますわ。

 

同様にEDテーマの「Lovin’ You Lovin’ Me」「Beat on Dream on」 も、「諦めたりしない」「いつかふたりがひとつになる日 星は輝く」という歌詞が、ガイアとアグルの関係性を示しているようでキュン死にしてしまいそうです。

ドラマパートを続けながらEDテーマが流れ出すスタイルもいいものですよね。

 

ウルトラマンガイアという作品は構成、文芸、設定、登場人物、敵、演出、歌と、あらゆる構成要素に「人類が力を尽くす・合わせることで地球(ウルトラマン)の真の力が発揮される」というテーマが貫き通されていたのが素晴らしいし、だからこその完成度の高さだと思います。

 

 

 

 

 

見たいときにウルトラマンガイアを一気見できる 、というのはウルトラマンサブスクの中でも特に偉大なメリットのひとつだと思います。未視聴の方やウルトラマンシリーズに馴染みのない方には特にガイアを勧めたいですね。

 

再来年にはガイアを受け継ぐ新作品が放送されますように。

できたら高山我夢ガイアと藤宮博也アグルがそのまま再登場してほしいなあ。