肝胆ブログ

かんたんにかんたんします。

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「今川のおんな家長 寿桂尼 感想」黒田基樹さん(平凡社)

黒田基樹さんによる寿桂尼さんの評伝が気になる視点盛りだくさんでかんたんしました。今後、こうした論点提起に基づく後発研究が進むことを楽しみにしています。 www.heibonsha.co.jp 「おんな戦国大名」寿桂尼の発給文書から、今川家の当主代行としての政務…

「神秘主義 キリスト教と仏教 感想」鈴木大拙さん / 訳:坂東性純さん・清水守拙さん(岩波文庫)

鈴木大拙さんの著作を久しぶりに読んでみたところ、相変わらずの奥深い思索・弁舌ぶりにかんたんしました。 www.iwanami.co.jp キリスト教神秘思想を代表する修道士エックハルト、中国、日本の禅僧の問答、真宗の念仏者の極点・妙好人の信心の世界、これら東…

大相撲'21夏場所感想「NHKの大相撲取組動画、超いいね」

大相撲の21年夏場所がコロナ禍の中でも無事に終了いたしまして、照ノ富士関の優勝、貴景勝関や遠藤関の奮戦等々見どころが多い内容でかんたんしました。 そして、今場所からテレビ放送での視聴をやめてNHKの大相撲取組動画サイトで視聴するようにしたんです…

「ウルトラマンガイアの感想、全話一気視聴をおすすめしたい」

ウルトラマンのサブスクが始まりましたので、ウルトラマンガイアを一気見してかんたんしまくりました。 あらためて、ウルトラマンガイアは傑作ですね。 かんたんし過ぎて思わずウルトラマンオーブTHE ORIGIN SAGAの地球編まで再視聴してしまいました。 ultra…

「じゃりン子チエ 文庫版16巻 感想 ヒラメちゃん最高やなとなる鉄下駄編」はるき悦巳先生(双葉文庫)

じゃりン子チエ文庫版16巻に収録されている長編「赤子編」「鉄下駄編」がともに完成度が高く、とりわけヒラメちゃんの子どもらしい活躍がまぶしい鉄下駄編は映画化できるんちゃうかというくらいにかんたんしました。 www.futabasha.co.jp 16巻収録のお話は次…

「織田政権の登場と戦国社会 感想」平井上総さん(吉川弘文館 列島の戦国史⑧)

列島の戦国史8巻(/全9巻)、いよいよ織田信長さんの登場であります。 現段階の織田信長さん研究を分かりやすく簡明にまとめてくださっていて、いわゆる「最近の研究だと信長さんは……」的な文脈に関心のある方には最適な内容になっていてかんたんしました。 …

小説「破船 感想」吉村昭さん(新潮文庫)

吉村昭さんの小説「破船」を読みまして、例によって救いに乏しい過酷な展開を淡々刻々と描写する筆致にかんたんするとともに、帰属する集団に自己が埋没する人間のありようがリアリティあり過ぎてぞくぞくしました。 www.shinchosha.co.jp 二冬続きの船の訪…

「ウィザードリィ#7 久々攻略の感想および考察(種族、ゴローの間等)」PS ガーディアの宝珠版

マイフェイバリットゲームであるウィザードリィ#7を久しぶりにプレイしまして、やっぱり楽し過ぎてこのゲームは最高やなとかんたんし、もう一周プレイしようか迷っているところです。 正式名称は「CRUSADERS of the DARK SAVANT」、通称CDS。 ダーク・サヴァ…

「旅をする木 感想 命を見つめる姿勢、吉村昭さんと共通するもの」星野道夫さん(文春文庫)

星野道夫さんのエッセイ「旅をする木」をあらためて読んでみたところ、一つひとつの命を見つめるやさしい視線と、吉村昭さんの小説にも通じるような透徹とした姿勢とを感じてかんたんしました。 books.bunshun.jp 広大な大地と海に囲まれ、正確に季節がめぐ…

「大友義鎮 国君、以道愛人、施仁発政 感想」鹿毛敏夫さん(ミネルヴァ書房)

ミネルヴァの評伝「大友義鎮」が発売されまして、義鎮(宗麟)さんの内政・外交・文化面の知らなかった事績が豊富に紹介されていてかんたんしました。 一方、義鎮さんの生涯・合戦・家臣・ライバル(島津家除く)についてはあまり触れられていないのは素直に…