肝胆ブログ

かんたんにかんたんします。

映画「ウルトラマンブレーザー大怪獣首都激突 感想 親世代のウルトラ入門に最適」

 

ウルトラマンブレーザーの映画を軽い気持ちで観に行ってみたら、小さな子どもの育児に悩んだ経験のある大人にとっては刺さりまくる内容でかんたんしました。

制作サイドも「初めて特撮やウルトラマンを見る人」を意識して制作されたという通り、一見さんにとっての値打ちが極めて高い作品だと思いますから、「ウルトラマンに興味あるけどどれから見たらわからない」という大人にたいして私はブレーザー映画を今後勧めるようにしようと思います。

 

m-78.jp

 

ウルトラマンブレーザーという作品は近年のウルトラマンシリーズの特徴の多くをあえて外した作品で、たぶん視聴者によってもともと評価が大きく分かれるタイプの作品なんだろうなと思います。

 

いちウルトラファンの私としては

  • ブレーザーのデザイン(理容店のポールみたいな人体的配色がオリジナリティ高くて格好いい)
  • コミュニケーションを巡るテーマ性
  • 「虹が出た」「オトノホシ」「さすらいのザンギル」「ソンポヒーロー」あたりのお話の雰囲気
  • ガイアリスペクト(今回の映画のパンフで触れられていて嬉しかった)

 

辺りが特に好き。

 

 

その上で今回の映画、

  • アースガロンが大活躍したり(敵からしたら恐怖でしかないほどタフでイケていた)
  • ブレーザーがいちいちかわいかったり
  • タガヌラー交通事故みたいなB級ギャグにちょいちょい笑えたり
  • 現実の首都圏を舞台に暴れまわる特撮映画っぽさを味わえたり

 

等の満足度が高かったのですが、いちばんかんたんした要素がありまして。

 

 

以下、重要なネタバレを含みますのでご留意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

敵のモチーフが「暴れて手がつけられない子ども」という画期性。

 

これですよ。

 

ゴンギルガンというギルギルガンみたいな少年心を直球で貫くネーミングや、いかにも強敵らしい怪獣デザインもさることながら、

 

「嫌いだ」「大嫌いだ」と泣き叫びながら街をぶっ壊していく大怪獣性がね。

 

 

いい歳の大人としては、いろんな記憶がフラッシュバックして情緒がグチャグチャに相成るんですよ。

手のつけられない子ども、かわいいのに大好きなのにもうこうなってしまったら理屈もへったくれもなくてどないしよう無視したろかしばいたろかとなるやつ。

怪獣の叫び声に少年の泣き声を重ねてくるの、マジで脳が揺れます。

お子様の観客はただただブレーザーやアースガロンの活躍を目ぇ輝かせて見ていたらいいんですけど、その隣で映画を見ているお父さんお母さんは頭の中がゴン! ギル! ガン! って喰らいまくりますからね。

 

 

コミュニケーションをテーマにしたブレーザーでありながら。

 

子どもの暴力(ゴンギルガン)はそれ以上の力でねじ伏せ。

子どもは力づくで退避させ安全はしっかり確保し。

元暴れる子どものエミ隊員の言葉を借りるかたちで、やがての成長(と社会復帰の可能性?)をほのめかす。

子どもの親は、ただただ愛をまっすぐに伝えるのみ。

誰も子どもに理屈をぶつけないし、論破しようともしていない。

 

このものすごく現実感のある子育て対応一つひとつがですね。

育児にもがく親世代にクリティカルヒットするんですわ。。。

 

 

展開のつっこみどころとか、ウルトラシリーズとしてはこういう要素も見たかったとか、たぶん色んな意見がこの映画にも寄せられるんだろうと思います。

 

それらの意見も大事に、おおいにくみ取っていただきつつ。

 

私としては映画冒頭の長めの本編総集編紹介も含めて「初めてウルトラシリーズに触れる大人」にとっては最良の作品なんじゃないかと思いました。

クレヨンしんちゃんでいうところのオトナ帝国のような位置づけといいますか。

 

 

本当に、怪獣が街をぶっ壊している、なんなら親の勤務地周辺をぶっ壊しながら、子どもの声で嫌いだ大嫌いだ叫ばれたらたまらんっすわ。

霞が関で残業しまくって子ども寂しがらせている親とかがこの映画見たら血管焼き切れるんちゃうのと心配してしまうくらい。

 

それだけに、親子で見るにおすすめの映画です。

 

 

このような作品を鏡に大人がなにがしかを感じ、ご自身や周囲のお子さまへより確かな愛情をお届けくださいますように。

 

 

 

「エイハブ 感想 最高傑作という科学者もいる」猿渡哲也先生(集英社)

 

猿渡哲也さんの「エイハブ」単行本をようやく入手でき、圧倒的画力から繰り出される圧倒的超展開の連続と原典由来の圧倒的文学性とにかんたんいたしまして、確かに「やばっ最高傑作だよ・・・・たぶん」と作者がおっしゃるのも分かるなあと思いました。

 

www.shueisha.co.jp

 

 

 

猿渡哲也先生といえば平松伸二先生とのゆかりも深いレジェンド漫画家のおひとりで、かなりの作品数がありますのでどれが最高傑作と言えるかは実際難しいですね。

私も全作読んだわけではありませんが完成度でいえばこの「エイハブ」や「ロックアップ」、キャラクター魅力でいえば「タフシリーズ」「あばれブン屋」「傷だらけの仁清」あたりでしょうか。

個人的には「DOKURO -毒狼-」が猿渡哲也先生の作家的個性が濃密で大好きです。一闡提に血の粛清を!

 

 

「エイハブ」はメルビルさんの小説「白鯨」を漫画化したものでして、原典の白鯨は面白いけどめちゃくちゃ読みづらい作品なだけに1巻完結の漫画にしてくださるのはそれだけでありがたみがあります。まんがで読破シリーズの白鯨アナザーver.として加えてくれてもいいんじゃないでしょうか。

 

 

以下、展開はおおむね原作通りではありますが一応ネタバレにご留意ください。

 

 

 

 

物語は

 

主人公のエイハブさんが白鯨に捕鯨船仲間を皆殺しにされる

 ↓

ただ一人生き残ったエイハブさんは復讐者となり捕鯨船を率いる

 ↓

日本近海でついに白鯨にエンカウント

 ↓

ただ一人の少年を除いて皆殺しに遭う

 

という流れになります。

 

白鯨という神の化身と、「アハブ」という神に逆らいし者との戦い。

神に逆らった者にふさわしい無慈悲な展開と結末にただただ呆然ですね。

 

 

お話の中で、白鯨「モビーディック」さんは圧倒的なフィジカルと神々しさを見せつけて捕鯨船メンバーに絶望を超えた絶望をもたらしてくださいます。

この白鯨描写が猿渡哲也先生の超画力と異常に相性がよくて、この作品の大きな見どころとなっています。モビーディックさんが飛翔して捕鯨船に飛び乗り竜骨ごと船をへし折るシーンなんて地獄としか言いようがないもの。

終盤の毎ページ毎ページ気のいい捕鯨船メンバーが一人ずつ絶命していくシーンなんてもうたまらない。どんなに知的で理性的な好人物でもモビーディックからすれば歯クソでしかない。人類の価値観なんて神からすれば認識すらされないレベルの些事。

この神と人とのアンフェアな関係性を描き切っているという点で、このエイハブは確かに最高傑作という呼び名にふさわしい完成度だと思います。破壊描写と文学性が見事なまでに融合しているんですよ。

 

作品構成としても、めちゃくちゃ読みにくい原作と比べ、大半が鯨との戦いシーンに紙面が割かれていて非常に読みやすい。

一方で原作よりも大幅に描写を抑えた捕鯨ウンチクや人物描写シーンが、少ない分量でも選りすぐりの印象度を持っていて心に残るし、バトルの悲壮性を盛り立てています。

この緩急のバランスという点でも最高傑作と言えるかもしれません。

原作小説を自分色あふれる漫画作品に変換しながら、原典の魅力や描写やテーマは充分に活かし、1巻完結の読み進めやすいエンターテイメントにまとめる。さすがベテラン漫画家であります。

 

 

スターバックさんやクィークェグさんたち捕鯨船の好漢、

捕鯨や鯨油精製の工程、亀や豚脂肪、スターバックスコーヒー等の日常場面、

そしてエイハブ船長の執念と捕鯨砲と義足。

 

魅力あるエレメントの数々が、白鯨「モビーディック」さんの天災的暴力によって何もかも水泡に帰していく。一矢は報いたし、イシュメールさんだけは生き残ったけれども……。

 

エピローグでは、これだけのドラマに満ちた捕鯨産業すら、石油の発見とともに廃れていったことが描写されており、無常・無情を一層引き立ててくれています。

 

 

「大いなるもの」の魅力と理不尽を描き切ってくれているこの最高傑作が、願わくばこれからも多くの読者に恵まれていきますように。

まともに完成度が高すぎて、猿渡先生独特のネタ要素が少ないからかえって読者が増えなさそうで不安なんですよね笑。

 

 

 

思い起こせば、若い時代の鬼龍さんと一般格闘家との関係性も白鯨じみた圧倒的隔絶があったように思いますし、それが初期鬼龍さんの圧倒的魅力に繋がっていたようにも思います。

もともと猿渡哲也先生の作家性と「白鯨」は相性がよかったのかもしれませんね。

 

 

 

 

「ザ☆ウルトラマン 初視聴の感想 効果線がすごく効果的」円谷/日本サンライズ

 

ダンバインと同時並行でザ☆ウルトラマンも毎日視聴を続けて全話見終わりまして、そのアニメならではの効果的な効果線/陰影の使い方、BGMや演出のよろしさ、特撮実写と比べてヌルヌル進む展開の気持ちよさに大変かんたんしました。

クセになる魅力というか、気がつけば戦闘シーンのBGMがずっと脳内で流れているくらい気に入りましたわ。

 

m-78.jp

 

m-78.jp

 

 

以下、気に入ったポイントをつらつらと。

ほんのりネタバレを含みますのでご留意ください。

 

 

 

ジョーニアスの効果線/陰影が超格好いい

ウルトラマンシリーズとしては珍しいアニメ作品ということで、特撮では難しい表現・演出が多くなされています。敵怪獣がたくさん出てくるとか、着ぐるみでは難しい造形の怪獣が登場するとか。

そんな中でも私が特に気に入ったのが、主人公ウルトラマンジョーニアスの格好よさを引き立てまくる効果線/陰影の使い方です。

上の公式サイトのサムネもまさにそうなんですけど、象徴されるのが作品後半の変身シーンおよび変身直後の着地シーンそれぞれのバンク。ときには1話のなかで2回繰り返されるくらい多用されるバンクなんですが、変身時の集中線演出、着地時のスピード線演出が格好よすぎて何回でも見つめちゃうの。漫画的な黒い効果線を実写で活用するのはちょっと難しいと思いますので、特筆すべき魅力やと思いますわ。

作画の気合が乗っているときは戦闘時の筋肉陰影描写も格好よくて、アニメ独特のウルトラマンの白肌にすごい栄えるんですよね。

 

ジョーニアスさんの白肌にプラスされる黒い効果線の魅力は、ガイさん(石黒英雄さん)のイケ顔にプラスされる黒煤ダメージ表現の魅力に匹敵する。

これは私のウルトラマンシリーズ体験の中でも最上級の賛辞であります。

 

 

展開がヌルヌルで気持ちいい

アニメ媒体ということもあってか。

ドラマパートもバトルパートも、同時期の特撮ウルトラマンと比較して展開がヌルヌルしている印象を受けます。作画がヌルヌルというわけではなくて、展開のテンポそのものがヌルヌル進むんですよね。ドラマならもう数秒リアクションや体勢直しに時間がかかるところを、アニメだとすぐに次の動きに進んでいる感じなんですよ。

このリムーブの速さがそのままジョーニアスさんの強さ演出に繋がっているところがまたすごいと思います。前半だと複数の怪獣をさくさく倒していくとか、敵怪獣に氷漬けされても即座に脱出してしまうとか敵怪獣に投げ飛ばされてもすぐに立ち上がるとか。後半だと敵艦隊を一人でなでるように破壊しまくっていくとか。

 

 

BGMがクセになる

主題歌の「緑の地球を汚したやつらは決して許しておけないと」ですとか、

科学警備隊の戦いBGM、そしてジョーニアスさんの戦いBGM。

いずれもめっちゃクセになります。

一回聞いただけではそれほどでもなかったのが、毎日毎日聞いていると脳内でエンドレスリピートに。戦いBGM、ギャラクシーファイトでも流れてほしいものです。

 

 

科学警備隊が有能すぎる

最終話の各隊員白兵戦無双シーン、その前数話のウルトリア艦隊戦無双シーンが最たるものですが。

歴代シリーズの中でも上位ではないかというくらい、防衛チームが精鋭ぞろいです。

隊員が優秀すぎて、後半はピグの優秀さを落としてコメディ役にしないと話が回らなくなってきていたのがすごい。

アニメだとヒロインのヌードシーンOKというあたりも興味深い当時感覚でしたわ。

 

 

U40、特に大賢者の設定がおいしい

ヘラー軍団戦を見るに、大賢者さんはウルトラマンキングのような強大な戦闘力を持っているわけではなさそうですが。

それでいながらU40全員から厚い敬意を寄せられている点、ヘラーさんも「大賢者=宇宙の歴史」みたいなことを言っていた点を踏まえれば、大賢者さんはマジで賢いのでしょう。

マルチバースとはいえ、もしかしたらキングやノアの存在、超古代の歴史、Xの正体、等々のシリーズでいまだ明かされぬ謎についても大賢者さんならご存じなのかもしれません。

アニメ登場人物だけに今後ギャラクシーファイト等に登場するのは難しいとは思いますけど、いずれ何らかのウルトラ作品で解説役出演でも果たしていただきたいですね。

 

 

ヘラー軍団モブの千葉繁ボイスが楽しい

お話の展開がヌルヌル進む中で、後半のヘラー軍団との戦いでは次々と千葉繁ボイスのモブ兵士が出てきて次々とやられたり調子に乗ったり上官に報告したりイキイキ働いておられるのにめちゃくちゃ好感を抱きます。

北斗の拳アニメから更に数年前の作品時点で、こんなに存在感のあるモブ演技っぷりで活躍されていたんですね。

 

 

特に印象に残ったエピソード

は、40話の「怪獣を連れた少年」でしょうか。

ウルトラマンシリーズの哀しい話は本当に心に残りますね。

 

怪獣だと、これは時事ネタ的な注目ですが、26話のギバルーガさんがブレーザー世界のセカンドウェイブことゲバルガさんと似ていて盛り上がりました。

ヒトデ型怪獣同士、オマージュなんですかね?

ベムスターさんもそういうところありますし、ヒトデ型の怪獣というのは独特の印象強さがありますわ。

 

 

 

 

以上、つらつら書きましたがとりあえずジョーニアスさんの強さ格好よさが図抜けていましたね。

自分がジャミラよろしく怪獣になってしまったとしたら、介錯してほしいウルトラマン上位ですわ。ヌルヌルしばかれてプラニウム光線(球形)で一思いに葬ってほしいぞ。

 

 

最近のツブラヤスタッフからも愛されているようですし、これからもザ☆要素が定期的にフィーチャーされていきますように。

 

 

 

「聖戦士ダンバイン 初視聴の感想 これは面白いわ」富野由悠季総監督(日本サンライズ)

 

今さらながらダンバインを初視聴しましたところ、大変おもしろくてこれは確かに色んな人に影響与えたやろなあということが直感的に理解できる名作でかんたんしました。

 

なお、私の視聴前ダンバイン知識はスーパーロボット大戦シリーズのEX、第4次、F、α、およびバスタードのシーラ姫の元ネタというものくらいです。

初期のスーパーロボット大戦シリーズがいかにダンバインから強いインスピレーションを得ていたのかが実感できて楽しかったっす。「胞子の谷」とかこだわり感じましたもんね。

 

www.dunbine.net

 

 

以下、印象に残った点をつらつらと。

ネタバレをうっすら含みますのでご留意ください。

また、ガチ聖戦士勢からすると素人意見くさすぎると思いますがご容赦ください。

 

 

 

主人公のショウが序盤めっちゃ受け身

序盤のショウさんが流され・巻き込まれ体質すぎて驚きました。

スパロボやと南無三いいながら敵陣に突貫していくイメージが強いわけですが、原作はじめの方は等身大に苦労されていたんですねえ。

というか異世界にいきなり召喚されて正気を保っていられただけすごいのでしょう。

 

作品全体を通したオーラ力の設定を踏まえれば、内面は情熱的でありながら日ごろの姿勢は抑制的なショウさんだからこそ、上手くオーラバトラーを操れたのかもしれません。ショウさんがもっとオラオラ系だったらもっと早くハイパー化して不幸になっていそうです。

 

 

ビルバイン、格好いいじゃないか

ファンはビルバインよりダンバイン派が多いみたいな話を耳にしたことがあるのですが、実際にアニメで動いているところを見るとビルバインめっちゃ格好いいじゃないですか。

生物っぽさが後退したという点が不評だったという話ですけど、むしろメカベースに僅かな生物っぽさが残っている点が画期的でイケてるデザインやと思いますわ。

スパロボスタッフが夜間迷彩仕様を毎々こだわって実装するのも分かります。いまからFをプレイするならめっちゃ贔屓してショウのレベル48かるがる達成できそう。

 

 

マーベルがしっとりしている

この人こんなにしっとり系の魅力持ちやったんですね。

ときどき話を聞いてくれるような友人に恵まれてほしいものです。

 

 

トッドがかわいい

この人こんなにかわいい子やったんですね。

年とってから視聴したんで、かわいい息子感がハンパないです。

これは人気出るわ。

私のなかでは、戦死して哀しかった人ナンバー2です。

記憶を消してスパロボF・F完結編をプレイしてみたいものです。当時の私がダンバイン視聴済だったらトッド生存フラグに熱狂したであろうに。もったいないことをした。

 

 

バーンが想像以上に悪党

悪役やけど騎士やしライバルやし格好良さ重視の人かと思っていたんですが。

落ちぶれるのはいいとして、落ちぶれたときの逆恨み方や関係ない人の巻き込み方が同情できないやつで、人間らしいと言えば人間らしいのですが格好よくはないな……となりました。

でも、印象にはものすごく残りましたので悪役としては大成功している気がしますし、物語の厚みを増してくれている感じがしますので作品にとっては功労者だと思います。

 

 

ドレイク、割とまとも

悪役ですし相応に悪人ではありますが、政治家としては理解できるし器量もあるという、見どころのあるお人でした。

家庭がちょっとアレなところも含め、まさしく昭和の大物という感じですね。

 

 

エレ様の悲劇

「髪型w」みたいないじり方をされている印象しかなかった人なのですけれども、物語を通して視聴するとこの方の登場は想像以上に早く、この方の人生は想像以上に過酷で、一貫して応援したくなるし同情してしまうし、最期まで哀しすぎて胸に刺さりまくりました。

私のなかで視聴前から一番印象が変わった方がエレ様ですし、戦死して哀しかった人ナンバー1です。生まれ変わったら幸せになっていただきたい。

 

 

シーラ様の登場が遅い

スパロボでいつもエレ様と同時期に加入してくる印象だったのですが、ダンバイン原作やと中盤過ぎまで全然登場しないんですね。

登場後はさすがの貫禄と器量で、立派なお姫様でした。正統派美少女なので大人気だったというのも納得です。

 

 

オーラバトラー、強い

地上に出てからのオーラバトラーたちの強さ、ハンパなくて変な笑いが出ました。

核ミサイルを防ぎきるオーラバリアってなんなんそれパネェ。

 

 

地上人のリモコン特攻作戦、怖い

じゃっかん人道的になったカミカゼアタックでバイストンウェル勢にダメージを与える地上の軍隊もたいがい怖いっす。

バイストンウェル勢の資源に限りがある以上、甚大な被害と引き換えに地上の軍勢が勝利するルートもつくれなくはなさそうです。

が、甚大な被害が不可欠ゆえに、そうはさせなかったシーラ様やエレ様、ショウさんたちの尊さがいっそう実感できますよね。

 

 

後半の面白さは前半あってこそ

率直に言って後半の地上浮上後の方がいろいろ展開やドラマが派手で見ごたえがあるのですが、それは前半のバイストンウェル編があってこそやなあと、見終えてからしみじみ思いました。

緩急というか、ギャップというか。

中世的バトルから一気に近代的&総力戦的バトルに切り替わりますし、前半の幻想的な雰囲気の世界にもう戻れないという喪失感がドラマを引き立てていたように感じます。

製作者さんたちが意図したものではなかったのかもしれないけど、私はこの全体構成好きだな。

 

 

New Story of Aura Battler DUNBINEはワーム型モンスターフェチすぎる

ついでにOVA続編も見てましたが、サーバイン・ズワウスの格好良さよりも、転生した人物たちの人間関係そうなるんや感よりも、製作者の性癖を感じるワームタイプのモンスターの存在感がいちばん印象に残りました笑

キャラデザインが全体的にバスタードっぽいというか80年代後半っぽくて懐かしさを感じますね。

 

 

 

 

 

等々、ほかにもガラリアさん&バストールの美しさとかショットさんさあとか思い浮かぶことはいろいろありますけれども、個々のパーツ一つひとつよりもバイストンウェルの物語総体としての魅力を強く感じる作品でしたね。

没入できる世界を生み出してくれるってすごいことやと思いますの。

 

 

今年で放映40周年ということで、バイストンウェルに惹かれる方が引続き増えていきますように。

昔プレステのゲーム売ってるの確保しとけばよかったわあ。

 

 

 

「陰陽師 天鼓の巻 感想 “器”が特によかった」夢枕獏さん(文春文庫)

 

陰陽師シリーズの天鼓の巻、読みやすい短編ものが多数収められている巻でございまして、その中でも「器」という作品が家族ものとして非常に優れ、かつ哀しいお話で胸を打ちかんたんしました。

 

books.bunshun.jp

 

 

以下、ネタバレは抑えつつもほんのり展開と感想を書いていますのでご留意ください。

 

 

 

 

 

 

 

当巻収録のお話は次の通りです。

  • 瓶博士
  • 紛い菩薩
  • 炎情観音
  • 霹靂神
  • 逆髪の女
  • ものまね博雅
  • 童子

 

 

以下、各お話のちょっとした感想を。

 

 

瓶博士

「まだ、真の神になるまでは、千年もかかりましょうか」

「かかるでしょう」

 

人の身でありながら非常にスケールの大きい会話。

どういう展開でこういう会話になったのかは伏せますが、陰陽師シリーズや安倍晴明さんの奥行きの深さを感じて好きなやり取りです。

 

 

「人という器は、あまりに多くの悲しみに満たされると、心を亡くしてしまうものなのだな――」

 

これも、どういう展開でこういうセリフが出てきたのかは伏せますが、このお話は家族というものを愛する方であればぜひ読んでいただきたい作品です。

派手さはありませんが、家族愛の尊さや悲しさで胸が満ちます。

 

 

紛い菩薩

陰陽師らしい、正当な怪奇事件解決譚です。

いつも冷静に事件を解決する安倍晴明さん、リアクションが常にかわいい源博雅さんという安心感のある展開を楽しめていいですね。

 

 

炎情観音

「人は、一生、そういう答えのない心のことで、じたばたと生きてゆくのであろうかな」

「だろうな」

「なんともそれは淋しいような、逆にまた、妙に、少しはほっとすることでもあるような……」

 

こちらのお話も陰陽師らしい怪奇事件解決譚です。

ラストシーン、この会話が好き。源博雅さんのお人柄がすごく出ていると思う。

 

 

霹靂神

べおむべおむ

ほろろころろ

てんてててん

 

以前もあった、源博雅さんと人ならざる者とのセッション。

今作は蝉丸さんも加わって一層楽しい。

ストリートで、偶然めっちゃイケてるライブに遭遇したときのような読み味です。

 

 

逆髪の女

「鉄輪」が好きな方に刺さるであろう、女の情念と、男の受け止め方の一例が示されるお話。当然私も好きです。

「鉄輪」よりは救いのある、そして愛の一種のありようを感じさせてくれる名作で、しみじみいいなあと思ってしまいますね。

 

 

ものまね博雅

ただただシチュエーションが面白いお話ですので、ぜひ読んで場景を想像してくださいませ笑。

 

 

童子

平安時代の方違えこえぇよ! とおののけるお話。

皆さまも方角にはお気をつけくださいませ。

 

 

 

 

しっかし夢枕獏先生という方は毎回毎回クオリティの安定っぷりがハンパないですね。神々の山嶺といいゆうえんちといい。

夢枕獏先生の他のシリーズも、陰陽師を一通り読んだら手を伸ばしてみようかしら。

 

 

天災も事故も起き続けている世の中、一組でも多くのご家族が健やかに暮らしを送れますように。

 

 

絵物語「陰陽師 鉄輪 感想 白い脚は蠱惑的で、お尻も可愛くて可愛くて」夢枕獏さん / 村上豊さん(文春文庫) - 肝胆ブログ

 

 

 

 

信長の野望20XX「松永久秀の追憶 感想 筒井順慶さんもよかった」

 

信長の野望20XX、三好家に追憶二度打ちが来ていてかんたんしました。

星5も3人目。西日本勢のなかでは突出して三好家が優遇されてしまっていますがいいんしょうかというか商売は成り立っているんでしょうか。

 

松永久秀の追憶イベント実装リリース

nobu201x.gamecity.ne.jp

 

 

以下、攻略に役立つ情報はありませんのでご留意ください。

ネタバレも含みます。

ていうかEX難易度高すぎませんか。

 

 

 

 

 

星5松永久秀さん実装。

 

大志バージョンの顔グラでご登場。

どこまでいっても「三好家」所属で出てくれるあたりにキュンとしますね。

 

大志久秀さんは大志長慶さんとのイベントがあまりによかったので今も思い入れ深い顔グラです。顔を見るだけで(わしが仕えるに相応しきお方よ……)という独白が思い浮かぶ。

信長の野望・大志の「松永久秀言行録(三好家崩壊)」 - 肝胆ブログ

 

今回実装された星5久秀さんも、クセは強いものの育てまくったら強くなりそうな大器晩成感がありますので、時間をかけて確保・育成していきたいと思います。

(予算内で1人しかゲットできなかった)

 

 

 

さて、「松永久秀の追憶」イベントです。

 

前説。

 

1557年、信貴山城の戦い起こる。

この世界線の久秀さんは行動が早いのか、河内・大和侵入前から大和で包囲されているようです(たぶん誤字でしょう)。

 

 

久秀さん登場。

 

さっそくダークサイド堕ちしていると見せかけて。

 

 

 

ていよく幽魔さんを転がしているだけのご様子。

実休さんといい、三好家関係者は悪辣な意味で幽魔を上手く利用しがちです。

信長の野望20XX「三好義賢の追憶 感想」 - 肝胆ブログ

 

 

 

久秀さんの回想その①。

 

三好義継さん足利将軍に取って代わろうとした説という、最近の新説の中でも一番三好過激派な説が採用されていてびっくり。

そして、三好御前さんという20XXオリキャラがますます「ごはんよー」みたいになっているのが明るい家庭的で楽しいですね。「そなたの父上」=三好長慶さんという設定なので、20XXの久秀さんはますます殿のことを忘れられなくなっておいでです。

 

 

 

久秀さんの回想その②。

 

信長の野望本編でもおなじみのイベント、信長さんと久秀さんのご対面。

「身も心も我に捧げ(尽力せ)よ」って、なんだか信長さんが未亡人を口説いているようなテイストでいと熱し。

 

 

 

久秀さんの回想その③。

 

元カレ後継者の若い男を選んだ久秀さん。

あんなに情熱的に口説いた信長さんとしてはツンとしたくもなりましょう。

ここでも、久秀さんが主体的に信長包囲網に参画したのではなく、主家である三好家に従ったという最近の解釈が採用されています。

 

 

 

そして現在。

 

「わしは生涯、三好家の忠臣よ!」

もはや長慶さんの後継者がいない(阿波にいるといえばいる)にもかかわらずこのセリフ。思い出の中の長慶さんに殉じるというお覚悟でしょうか。

信長の野望シリーズでの最近の描かれ方ベースの話ですが、破壊者のようでいて常識人な面もある織田信長さんより、常識人のようでいて破壊者な面もある三好長慶さんの方が久秀さん好みなのかもしれませんね。コワモテ紳士とベッドヤクザどっちが好みですか的な。

 

 

 

久秀さんの活躍で幽魔も退治されます。

 

大変格好いいですね。

 

 

 

ところで、ここまで紹介を省略していましたが、実は久秀さんは織田家の面々&筒井順慶さんに攻め寄せられていて大ピンチなのであります。

 

わたし、20XXシナリオ特有の「いやはや」リアクション大好き侍。

 

筒井順慶さん、こんな流れでユーザーのヘイト集めムーブをしていると見せかけて……

 

 

 

逸話どおりに久秀さんが爆ぜ散る流れになったところ。

 

燃え盛る信貴山城を前に、織田家諸将が平蜘蛛を回収できずに慌てる中、筒井順慶さんは「おぬしに相応しき見事な散り様」と久秀さんを称えはるのです。

この20XX順慶さん超格好良くないですか。

宿敵久秀さん討伐という目的はきっちり果たしつつ、ライバルたる久秀さんの人柄や器量はしっかりと評価しているという。こういう風に順慶さんが描かれる信長の野望イベントは極めて珍しいので大きく歓迎したいのですよ。

 

 

 

なお。

 

生きとったんかワレ!

 

 

 

かくして「松永久秀の追憶」は従来の追憶イベントと趣が違い、

久秀さんは「妻」「三好義継」「織田信長」という面々を追憶し、

筒井順慶さんは久秀さんというライバルを追憶するという、

多面的な追憶を堪能できる良シナリオなのでございました。

 

直接的に久秀さんが長慶さんとのやり取りを追憶しない辺りがかえっていいですね。

過度に湿っぽくならなくて。

 

長慶さん、20XXになって先に追憶イベントだけが実装され、自身が大活躍するようなイベントが実装されていない辺り、キャラづけ含め鋭意検討中なのでしょうか。

 

 

そのうち三好長慶さん自身が活躍する江口とか教興寺とかのイベントが実装されますように。その際は星5長慶さんのスキルがもう一声強化されたりしますように。

 

 

 

 

 

「鬼太郎夜話 感想 原作水木のその後」水木しげる先生(中公文庫)

 

中公文庫でゲゲゲの鬼太郎本編以外の鬼太郎作品刊行が始まり、初めて読んだ「鬼太郎夜話」に「鬼太郎の誕生」以降の水木さんや美人版猫娘等が登場してかんたんしました。映画「鬼太郎誕生」も面白かったことですし、この界隈にますます注目が集まっていくといいですね。

 

www.chuko.co.jp

www.chuko.co.jp

 

 

住む場所をなくし、あてもなくさまよう鬼太郎親子は、いくつもの怪事件に巻き込まれる。危機に直面する鬼太郎を襲う悲劇とは? 第1~10回を収録。

傷心の鬼太郎は家を出てスリルと刺激を満喫するが、人にだまされ、お金のための仕事を頼まれ、はては水神に命を狙われる。第11回から最終回まで収録。

 

掲載誌は何と「ガロ」。

マガジンの初期鬼太郎シリーズや「鬼太郎の誕生」と同時期に執筆されていたようで。

 

掲載誌がガロということもあってか、ストーリーはあるようであまりない、どちらかというと一場面一場面の展開の妙やおかしさを鑑賞する系の作品な印象です。

それでも、あの水木さんのその後や、美人版の猫娘、何よりクセが強過ぎるセリフの数々を拝めるのでなかなかの値打ちものだと思います。

 

 

以下、印象に残った場面やセリフを。

 

  • 牛鬼vs4代目ドラキュラが怪奇的な迫力があってよい。

  • 血液銀行頭取や水木氏が再登場。二人とも地獄に落とされてしまって気の毒でなりません。水木氏はなんとか生還することになりますが。
    それにしても水木さん、原作でもなかなかの男前であります。

  • 生還後も、鬼太郎父子と一緒に暮らす羽目になる水木さん。映画を見たあとだとエモく感じますが映画抜きで考えるとエンドレス恐怖でしかありません。

  • ねずみ男の頭をリアルに齧りとる猫娘(寝子)さん。そのせいで一部の記憶を失いつつピンピンしているねずみ男さんもタフであります。
    その後、歌手として成功したりおつらい目にあったり鬼太郎さんとの関係性であったりと、この作品の猫娘さんはヒロイン性ばつぐんですね。
    「そりゃあ お前の顔では無理だ ねこさんのようなきれいな子は つげ義春ぐらい男前でなくちゃウンと言わないよ」
  • 「もしもし はなはだ突然で おそれいりますですが そこの上品な喫茶店「ザ・パンティ」に行ってコーヒーでもいかが」
    相変わらず普通の頭では思い浮かばないようなネーミングです。

  • 鬼太郎世界では権威と実力をしっかり発揮する日本学術会議
    「インチキダ イカサマダ」
    の表情がものすごく良い。

  • 「うまく二つ取り立てれば二百万円か ボロイ」

    鬼太郎夜話の鬼太郎さんは荒んでいて底知れない怖さとかわいさがあります。なんかあるたびにタバコ吸うし。

 

鬼太郎夜話のオチ的に結局水木さんがどうなったのかは分からぬままですが鬼太郎父子と離れられたのであればそのうちまともな暮らしにもありつけることでしょう。

 

妖怪や幽霊族に遭遇した一般人がなんとか命や生活を保持できますように。

 

 

「ゲゲゲの鬼太郎 決定版 4巻感想 “鬼太郎の誕生”って墓場の鬼太郎時代じゃなかったのか」水木しげる先生(中公文庫) - 肝胆ブログ