今さらながらダンバインを初視聴しましたところ、大変おもしろくてこれは確かに色んな人に影響与えたやろなあということが直感的に理解できる名作でかんたんしました。
なお、私の視聴前ダンバイン知識はスーパーロボット大戦シリーズのEX、第4次、F、α、およびバスタードのシーラ姫の元ネタというものくらいです。
初期のスーパーロボット大戦シリーズがいかにダンバインから強いインスピレーションを得ていたのかが実感できて楽しかったっす。「胞子の谷」とかこだわり感じましたもんね。
以下、印象に残った点をつらつらと。
ネタバレをうっすら含みますのでご留意ください。
また、ガチ聖戦士勢からすると素人意見くさすぎると思いますがご容赦ください。
主人公のショウが序盤めっちゃ受け身
序盤のショウさんが流され・巻き込まれ体質すぎて驚きました。
スパロボやと南無三いいながら敵陣に突貫していくイメージが強いわけですが、原作はじめの方は等身大に苦労されていたんですねえ。
というか異世界にいきなり召喚されて正気を保っていられただけすごいのでしょう。
作品全体を通したオーラ力の設定を踏まえれば、内面は情熱的でありながら日ごろの姿勢は抑制的なショウさんだからこそ、上手くオーラバトラーを操れたのかもしれません。ショウさんがもっとオラオラ系だったらもっと早くハイパー化して不幸になっていそうです。
ビルバイン、格好いいじゃないか
ファンはビルバインよりダンバイン派が多いみたいな話を耳にしたことがあるのですが、実際にアニメで動いているところを見るとビルバインめっちゃ格好いいじゃないですか。
生物っぽさが後退したという点が不評だったという話ですけど、むしろメカベースに僅かな生物っぽさが残っている点が画期的でイケてるデザインやと思いますわ。
スパロボスタッフが夜間迷彩仕様を毎々こだわって実装するのも分かります。いまからFをプレイするならめっちゃ贔屓してショウのレベル48かるがる達成できそう。
マーベルがしっとりしている
この人こんなにしっとり系の魅力持ちやったんですね。
ときどき話を聞いてくれるような友人に恵まれてほしいものです。
トッドがかわいい
この人こんなにかわいい子やったんですね。
年とってから視聴したんで、かわいい息子感がハンパないです。
これは人気出るわ。
私のなかでは、戦死して哀しかった人ナンバー2です。
記憶を消してスパロボF・F完結編をプレイしてみたいものです。当時の私がダンバイン視聴済だったらトッド生存フラグに熱狂したであろうに。もったいないことをした。
バーンが想像以上に悪党
悪役やけど騎士やしライバルやし格好良さ重視の人かと思っていたんですが。
落ちぶれるのはいいとして、落ちぶれたときの逆恨み方や関係ない人の巻き込み方が同情できないやつで、人間らしいと言えば人間らしいのですが格好よくはないな……となりました。
でも、印象にはものすごく残りましたので悪役としては大成功している気がしますし、物語の厚みを増してくれている感じがしますので作品にとっては功労者だと思います。
ドレイク、割とまとも
悪役ですし相応に悪人ではありますが、政治家としては理解できるし器量もあるという、見どころのあるお人でした。
家庭がちょっとアレなところも含め、まさしく昭和の大物という感じですね。
エレ様の悲劇
「髪型w」みたいないじり方をされている印象しかなかった人なのですけれども、物語を通して視聴するとこの方の登場は想像以上に早く、この方の人生は想像以上に過酷で、一貫して応援したくなるし同情してしまうし、最期まで哀しすぎて胸に刺さりまくりました。
私のなかで視聴前から一番印象が変わった方がエレ様ですし、戦死して哀しかった人ナンバー1です。生まれ変わったら幸せになっていただきたい。
シーラ様の登場が遅い
スパロボでいつもエレ様と同時期に加入してくる印象だったのですが、ダンバイン原作やと中盤過ぎまで全然登場しないんですね。
登場後はさすがの貫禄と器量で、立派なお姫様でした。正統派美少女なので大人気だったというのも納得です。
オーラバトラー、強い
地上に出てからのオーラバトラーたちの強さ、ハンパなくて変な笑いが出ました。
核ミサイルを防ぎきるオーラバリアってなんなんそれパネェ。
地上人のリモコン特攻作戦、怖い
じゃっかん人道的になったカミカゼアタックでバイストンウェル勢にダメージを与える地上の軍隊もたいがい怖いっす。
バイストンウェル勢の資源に限りがある以上、甚大な被害と引き換えに地上の軍勢が勝利するルートもつくれなくはなさそうです。
が、甚大な被害が不可欠ゆえに、そうはさせなかったシーラ様やエレ様、ショウさんたちの尊さがいっそう実感できますよね。
後半の面白さは前半あってこそ
率直に言って後半の地上浮上後の方がいろいろ展開やドラマが派手で見ごたえがあるのですが、それは前半のバイストンウェル編があってこそやなあと、見終えてからしみじみ思いました。
緩急というか、ギャップというか。
中世的バトルから一気に近代的&総力戦的バトルに切り替わりますし、前半の幻想的な雰囲気の世界にもう戻れないという喪失感がドラマを引き立てていたように感じます。
製作者さんたちが意図したものではなかったのかもしれないけど、私はこの全体構成好きだな。
New Story of Aura Battler DUNBINEはワーム型モンスターフェチすぎる
ついでにOVA続編も見てましたが、サーバイン・ズワウスの格好良さよりも、転生した人物たちの人間関係そうなるんや感よりも、製作者の性癖を感じるワームタイプのモンスターの存在感がいちばん印象に残りました笑
キャラデザインが全体的にバスタードっぽいというか80年代後半っぽくて懐かしさを感じますね。
等々、ほかにもガラリアさん&バストールの美しさとかショットさんさあとか思い浮かぶことはいろいろありますけれども、個々のパーツ一つひとつよりもバイストンウェルの物語総体としての魅力を強く感じる作品でしたね。
没入できる世界を生み出してくれるってすごいことやと思いますの。
今年で放映40周年ということで、バイストンウェルに惹かれる方が引続き増えていきますように。
昔プレステのゲーム売ってるの確保しとけばよかったわあ。