肝胆ブログ

かんたんにかんたんします。

歴史(畿内戦国史以外)

「中世ヨーロッパの城の生活 感想 想像力を補強してくれるよい資料」ジョゼフ・ギース&フランシス・ギース / 訳:栗原泉(講談社学術文庫)

中世ヨーロッパにおけるお城の暮らしをまとめた文庫本を目にしまして、読んでみたら思った以上に中世城主の日々の暮らしや仕事や特性など記述が多種多方面に及んでいてかんたんしました。 中世ヨーロッパといえばファンタジー的世界を想像するときの土台にな…

「初心者にも分かりやすい山城の魅力……おすすめな小谷城と高取城」

先日ドライブの途中で小谷城に立ち寄ってみましたら、「魅力を体感できる山城 第1位」という掲示がされておりまして、ついふらふら登ってみたら確かに私のような素人にも分かりやすい魅力が詰まっていてかんたんしました。 私もそこそこ各地のお城を回っては…

小説「山内の鷲 神代勝利 感想」佐野量幸さん(不知火書房)

佐賀県で手に入れた神代勝利さんの小説が思った以上に面白くてかんたんしました。 龍造寺・鍋島コンテンツはまだまだ少ないので、龍造寺隆信さんのライバルサイドから見た佐賀戦国史ってのは貴重ですし面白いものですね。 ↓ 本のオフィシャルHPが見つからな…

佐賀県佐賀市「高伝寺 龍造寺・鍋島家墓所」等

ものっすごく久しぶりに佐賀県へ行くことができまして、ずっと行きたかった高伝寺(龍造寺・鍋島家墓所)を訪れることができてかんたんしました。 www.koudenji.com 鍋島直茂さんの父、鍋島清房さんが創建されたという高伝寺。 今回初めて知ったんですが清房…

「福岡市博物館 黒田侯爵家の名品展」と「水城、大野城、基肄城、大野城心のふるさと館」

いい機会なのでちょっと九州に行ってきまして、ねんがんの「岩切海部」や「水城跡」を見ることができてかんたんしました。 museum.city.fukuoka.jp www.onojo-occm.jp 黒田侯爵家の名品展 旧福岡藩主、黒田家の貴重なコレクションは、昭和53年(1978)9月、…

「戦国武将列伝2&3 関東編上下 感想」編:黒田基樹さん(戎光祥出版)

戦国武将列伝の関東編上下、享徳の乱から江戸時代までを通観する構成になっており、他地方と比べてもひときわスパンの長い歴史の壮大さを感じ取れてかんたんしました。 個人的に北関東や千葉は土地勘がないため、巻頭のお城マップを眺めながら読み進めるのが…

「戦国武将列伝9 中国編 感想」編:光成準治さん(戎光祥出版)

戦国武将列伝の中国編、光成準治さんの編纂が良いのかスッキリと読みやすく、近頃の研究のポイントも各登場人物のバックグラウンドや事績も非常に分かりやすくてかんたんしました。 執筆者が3人のみとシリーズ最少になっていますが、それだけに編集面では強…

「枢密院 近代日本の「奥の院」 感想 ガバナンスに関心がある方であれば超面白い本」望月雅士さん(講談社現代新書)

大日本帝国憲法下に設置されていた「枢密院」の歩みや果たした役割や生の議論を詳らかにご教示いただける新書が売っていてかんたんしました。 正直言って万人受けする本ではまったくないと思いますけど、行政や企業やNPO等々の機関設計・ガバナンス・内部統…

岐阜県「関ケ原ウォーランド 感想 怖いけど尊い、ノーモア関ヶ原合戦」

信長の野望・新生PKの関ヶ原イベントが面白かったり 信長の野望20XXで関ヶ原異聞が復刻されていたりしますので 関ヶ原ウォーランドを初めて訪れてみましたところそれ以外の西濃地域観光の記憶をすべて吹き飛ばすようなインパクトでかんたんしました。 https:…

「御成敗式目 感想」佐藤雄基さん(中公新書)

中公新書から出ていた「御成敗式目」が非常に面白い新書でかんたんしました。 御成敗式目成立前後の政治状況、 御成敗式目成立の前提となる荘園史、 御成敗式目の具体的な内容と運用、 そして御成敗式目が武士以外の世界や後の世でどのように受容されていっ…

「戦国日本を見た中国人 海の物語『日本一鑑』を読む 感想」上田信さん(講談社選書メチエ)

戦国時代の日本社会を描写した中国(明)の書籍「日本一鑑」の概説書がついに発売されていてかんたんしました。 とりわけ大友家や島津家や三好家等、九州・瀬戸内・畿内の戦国時代に関心のある方は手に入るうちに一読いただくといいんじゃないでしょうか。 b…

「戦国武将列伝11 九州編 感想」編:新名一仁さん(戎光祥出版)

戦国武将列伝の九州編、もともとあまり詳しくないので基礎的なことも他地域同様の境目地域を軸とした争いの模様も楽しく学べてかんたんしました。 https://www.ebisukosyo.co.jp/item/688/ 【目次】大友義鑑――西国の覇者大内氏と張り合った戦国大名 八木直樹…

「毛利氏の御家騒動 折れた三本の矢 感想 江戸幕府すごい」光成準治さん(平凡社)

関ヶ原後の毛利家のあれこれを一次史料ベースで解きほぐしてくれた書籍が発売されていまして、豊富な史料から浮かび上がる毛利家が分裂しかけていく様と、江戸幕府パワーにより最後は宗主のもと国がひとつに何とかまとまっていく様とが非常に興味深く、「戦…

「戦国武将列伝1 東北編 感想」編:遠藤ゆり子さん/竹井英文さん(戎光祥出版)

戦国武将列伝の東北編、情報のアップデートっぷりと各人物の相互関連っぷりが素晴らしくて、「武将列伝」でありながら「東北戦国史」とも呼べるくらい地域の歴史が立体的に描かれていてかんたんしました。 東北の戦国時代に興味を持ったら、どの家のファンで…

「戦国武将列伝10 四国編 感想」編:平井上総さん(戎光祥出版)

いつの間にか戎光祥出版から「戦国武将列伝」というシリーズが発売されていて、試しに四国編を読んでみたら盛りだくさんな中身っぷりにかんたんしました。 これは……各巻をゆっくりでも読み進めていきたくなるやつなんですね。 https://www.ebisukosyo.co.jp/…

三重県度会郡玉城町「田丸城→焼肉おさやん→和菓子野中屋→最高に幸せ」

行ったことがなかったので続100名城の田丸城を訪問してみましたところ、お城の縄張りや石垣の魅力もさることながら、私の人生でも上位なおいしさの焼肉と最中・薯蕷饅頭に出会えて幸せにかんたんしました。 田丸城 kizuna.town.tamaki.mie.jp 南朝の北畠親房…

「水軍と海賊の戦国史 感想」小川雄さん(平凡社)

平凡社の「水軍と海賊の戦国史」が非常に面白くて、もっと早く読んでおけばよかったなあとかんたんしました。 三好家や大内家・毛利家、織田家・豊臣家・徳川家等々、水軍を擁した大名は数多いので幅広い戦国時代ファンにおすすめですよ。 www.heibonsha.co.…

三重県名張市「赤目四十八滝 感想 百地三太夫さんがつい居ついてしまうのも分かる美しさ」

最近南紀・三重方面の散策を強化していますので、行ったことのなかった赤目四十八滝を体験してかんたんしてきました。 www.akame48taki.com 近鉄特急が止まることで知られている三重県名張市。 関西東部、近鉄支配圏にゆかりのある方にはなじみ深い街ですね…

三重県東紀州「ウミガメ公園 、花の窟神社、丸山千枚田、赤木城、鬼ヶ城」

南紀から三重県の東紀州方面に移動しまして、かんたんし続けました。 やはりこの地方は見るもの触るものどれも珍しくて、旅していて楽しいですね。 和歌山県新宮市「新宮城、阿須賀神社、神倉神社、熊野速玉大社、めはりずし」 - 肝胆ブログ umigamekouen.co…

和歌山県新宮市「新宮城、阿須賀神社、神倉神社、熊野速玉大社、めはりずし」

久しぶりに南紀へ行きまして、どしゃ降りのなか新宮を散歩していたらかえって幽玄な雰囲気を味わうことができてかんたんしました。 熊野界隈の古代的な空気感って、あらがえないような不思議な魅力がありますよね。 三重県東紀州「ウミガメ公園 、花の窟神社…

三重県北勢「関宿、七里の渡し&桑名城、願証寺、片樋マンボ」

三重県の北部地域を回ってみたところ、豊かな史跡等々をいろいろ見て回ることができ、旧街道地域の雰囲気にたくさん浸ることができてかんたんしました。 三重県の観光といえば神宮や志摩、あるいは伊賀や松阪、熊野等が先に思い浮かぶ(というかこれら地域は…

「戦国北条家の判子行政 感想」黒田基樹さん(平凡社新書)

平凡社の北条家新書を手に取ってみましたら、さいきんの後北条家内政研究を分かりやすく紹介いただけるとともに現代行政実務に通じるというレアな視点でのフィーチャーがなされていてかんたんしました。 www.heibonsha.co.jp 禄(財産)と寿(生命)、まさに…

「地獄たんてい織田信長 クラスメイトは戦国武将!? 感想」作:りょくち真太 / 絵:金林洋(角川つばさ文庫)

タイトルのアクが強い児童文学「地獄たんてい織田信長」がアクの強いギャグ&歴史小ネタがまんさいでかんたんしました。 歴史好きのパパママが子どもと一緒に読んであげるといいかもしれない。たぶん。 tsubasabunko.jp 内容としましては、 小学六年生の男の…

「天下人の誕生と戦国の終焉 感想」光成準治さん(吉川弘文館 列島の戦国史⑨)

列島の戦国史シリーズ最終巻「天下人の誕生と戦国の終焉」で描かれた戦国時代の終焉が、これまでのシリーズ既刊同様、漸進的に歴史が進んでいった様子がよく分かる内容でかんたんしました。 この9巻に及ぶシリーズは、各地域や文化面、外交面等の幅広な要素…

「応仁・文明の乱と明応の政変 感想」大薮海さん(吉川弘文館 列島の戦国史②)

列島の戦国史シリーズの2巻「応仁・文明の乱と明応の政変」が、応仁・文明の乱について京周辺だけでなく地方各地への波及っぷりを詳しく整理してくれていてかんたんしました。 応仁・文明の乱は書き手によってフォーカスを当てる点がかなり変わってくる気が…

「下剋上 感想」黒田基樹さん(講談社現代新書)

黒田基樹さんによる戦国時代の代表的な下剋上事例を紹介する新書が発売されていまして、長尾景春さんを取り上げていてくれたり新たな視点で伊勢宗瑞(北条早雲)さんが高く評価されていたり最近の研究を採用して三好長慶さんのことも高く評価されていたりし…

「今川のおんな家長 寿桂尼 感想」黒田基樹さん(平凡社)

黒田基樹さんによる寿桂尼さんの評伝が気になる視点盛りだくさんでかんたんしました。今後、こうした論点提起に基づく後発研究が進むことを楽しみにしています。 www.heibonsha.co.jp 「おんな戦国大名」寿桂尼の発給文書から、今川家の当主代行としての政務…

「織田政権の登場と戦国社会 感想」平井上総さん(吉川弘文館 列島の戦国史⑧)

列島の戦国史8巻(/全9巻)、いよいよ織田信長さんの登場であります。 現段階の織田信長さん研究を分かりやすく簡明にまとめてくださっていて、いわゆる「最近の研究だと信長さんは……」的な文脈に関心のある方には最適な内容になっていてかんたんしました。 …

「大友義鎮 国君、以道愛人、施仁発政 感想」鹿毛敏夫さん(ミネルヴァ書房)

ミネルヴァの評伝「大友義鎮」が発売されまして、義鎮(宗麟)さんの内政・外交・文化面の知らなかった事績が豊富に紹介されていてかんたんしました。 一方、義鎮さんの生涯・合戦・家臣・ライバル(島津家除く)についてはあまり触れられていないのは素直に…

「東日本の動乱と戦国大名の発展 感想」丸島和洋さん(吉川弘文館 列島の戦国史⑤)

列島の戦国史シリーズ、丸島和洋さんの「東日本の動乱と戦国大名の発展」が最新研究の反映を含めて密度・分量たっぷりな内容でかんたんしました。 シリーズの中でも、いい意味で戦国時代についてやや詳しい人向けだと思います。 www.yoshikawa-k.co.jp 16…