さいきん根来寺の本を読んだので、鉄砲伝説つながりで、まだ行ったことのなかった種子島にお出かけしまして想像以上の鉄砲伝説な彩られっぷりにかんたんしました。
戦国時代好きはもちろん、意外とナポレオン戦争や幕末などがお好きな方にとっても訪れる値打ちがふんだんにある気がいたします。
赤尾木城と鉄砲館
種子島の西之表港から徒歩で10分ちょいで、赤尾木城跡と鉄砲館に到着。
お迎えしてくださるのは鉄砲片手に手を振る種子島時堯さんであります。


時堯さん銅像の背後が赤尾木城跡。
現在は小学校と中学校跡になっております。

(学校の写真を撮るのは憚られるので撮影しておりません)
それにしても、信長の野望シリーズでは最南端の城として登場することもあるだけに現地を訪れるのは感慨深いものがありますわ。

そして、種子島時堯さんのお膝元にあるのが鉄砲館。


この施設がすごくてですね。
種子島の地質や歴史や生物や文化風習の展示が盛りだくさんでそれぞれがとても興味深く楽しめる上に。
国内や海外の旧式銃が100丁も展示されているのです。超貴重。
正直、訪れる前は「ふふん、火縄銃は堺でも見れるぜ」という気持ちもあったのですけど、こちら種子島鉄砲館のコレクションは質・量ともに圧倒的でしたわ……。
戦国時代の火縄銃はもちろん、石火矢や大筒等の火薬兵器バリエーション、当時の火縄銃に施された繊細な装飾(大筒を彩る仏教絵画的な装飾が素晴らしかった)、そして海外の旧式銃の数々。
とりわけ海外の旧式銃はデザインの多様っぷりに目で楽しめる上に、エンフィールド銃やスペンサー銃など、よく幕末ものに登場してくるような西洋銃も網羅されているのですよ。素人なので銃の構造や実用性はよく分かりませんけれども、「ああ、これがあの」と思える銃に出会えるというだけでも新鮮な発見感がございました。おすすめです。
ちなみに、この付近には国産鉄砲制作(「ねじ」のやつ)伝説で知られる八坂金兵衛さんの銅像もあったりします。




熱心な表情が印象に残る、素敵な銅像だと思います。
本源寺



1469年創建の法華宗のお寺。
京都の本能寺、尼崎の本興寺の末寺に位置づけられます。
そう、畿内史ファンにおなじみ、三好長慶さんが重視したという法華宗交易ネットワークのひとつとして紹介されるあのお寺でございますよ。
火縄銃からJAXAまで。種子島とのつながりを持っているというのは交易という意味でも倭寇対策という意味でも宇宙進出という意味でも大きなことだったのでありましょう。
やーーここも現地を見物できて大満足です。
鉄砲蕎麦


港のフェリー乗り場内設のお蕎麦屋さん、「鉄砲蕎麦」。
軽い気持ちで立ち寄って「とろろぶっかけ月見そば」を注文したところ、これがたいそう美味しかったので特筆させていただきます。
種子島産のそば粉を手打ち、
甘めかつコク深さがクセになるおつゆ、
旅の疲れを吹っ飛ばしてくれる生卵ととろろ。
おすすめです!!
有名な島だけに、訪れてみるとやはり感慨深いものがありますね。
鹿児島市から日帰りでも充分いける距離感ですので機会あればぜひ。
豊かな歴史を有する島々がこれからも訪問者を魅了し新たな交流が生まれ続けてゆきますように。