ウルトラマンZが素晴らしい最終回でかんたんしました。
以下、ネタバレを含みますのでご留意ください。
まこと完成度の高い作品で、俳優、特撮、特空機、BGM、脚本、もう何もかも好き。
振り返って、
一番好きな客演はウルトラマンエース、
一番好きな戦闘はゼッパンドンvsファイブキングの昭和平成怪獣決戦、
一番好きなBGMは次回予告でも使われているアルファエッジのテーマ、
一番好きなタイプはベータスマッシュ、
一番好きな特空機はやっぱりセブンガー……等々、
語りたい切り口がいくらでもありますわ。
登場人物としては、毎々男性陣に注目しがちなんですが、今作はヨウコ先輩とユカさん、女性陣も魅力的でした。
ヨウコ先輩の特空機操縦やセレブロ寄生、ユカさんの研究姿勢やヘビクラ隊長との関係等、最後まで演技が輝いておりましたね。
そんな中で、推しのジャグラスジャグラー/ヘビクラ隊長。
ウルトラマンZ「ジャグラスジャグラー/ヘビクラ隊長の目的予想」22話視聴時点 - 肝胆ブログ
最終回でも大活躍で、
魔人態での殺陣に始まり、
ユウキマイさんの耳元での語りかけ、
報告してきたユカさんの頭を軽くなでる仕草、
熱い隊長演説からのゴ―ストレイジ、
ウインダム搭乗、
ウルトラマンZへの渾身の応援、
そしてまさかのスーツ&イヤーカフ再びと、
盛り過ぎちゃうかというくらいファンをたぎらせてくださいました。
思い起こせば第2話稽古時の闇が漏れているBGMであったり、
衝撃の第5話ファースト・ジャグリングであったり、
第8話の「戦士の戦い方ってやつを見せてくれよな」であったり、
第10話の「愚か者は指を見る」であったり(指を見るハルキがかわいかった)、
第15話のファイブキングでのグリーザ突貫であったり、
第22話の「なら見返してやれよ」であったり、
第24話の「またやっちまった」からの「俺たちの~」であったり。
ジャグラスジャグラー/ヘビクラ隊長をこれほどに深めて高めてくださって、もう言葉が出ないほど嬉しいです。
あえて苦言をひとつ呈するとすれば、「バコさんと二人で飲みに行っているようなシーンが見たかった」くらいですね。
細かいことを語ると、
ファースト・ジャグリングでのペギラ、実はガイさんもTV本編が始まる直前にペギラを倒していて、ジャグラーはペギラカードでマガバッサーを復活させてたよなあ。
ゼットランスアローがオーブスラッガーランスと似ているのは、この辺のセルフオマージュなのかなあ(ウルトラマンオーブvsペギラ時はハリケーンスラッシュ入手前ですけど)とか。
第24話でウルトロイドゼロ(D4)を無事回収できていた場合、あれを使って何をするつもりだったんだろうとか。光の国に殴りこんだりするつもりはなさそうですし、人類に極端な迷惑をかけるつもりもなさそうなだけに。
真面目なジャグラーさんだけに、あんがいD4の力を蛇心剣に取り込んで次元を切り裂くようになるための修業に使うつもりだったのかもしれませんね。
最終回でセレブロを自分で斬っていた場合、ユウキマイさんからかけられている嫌疑も含めて、ストレイジの都合の悪い部分はすべて自分一人で抱えて去っていくつもりだったんだろうなあとか。
生捕りにされたので、嫌疑はある程度晴れるのでしょうけど。
いろいろ思い浮かぶことがあります。
で、最終回まで通して見ると。
宇宙人の自分を信じてくれたストレイジ、ヨウコ先輩の無事救出、ウルトラマンZへの心からの応援等々。
ジャグラーさんの、オリジンサーガ時代のトラウマ、だいぶ晴れたんじゃないでしょうか。
ウルトラマンオーブで、ガイさんジャグラーさんともに、二人のあいだの確執やトラウマやコンプレックスはずいぶん乗り越えた感じがしますし。
ウルトラマンZのラストで、オリジンサーガ時代の内面に抱えていたトラウマ、「光に選ばれなかった」「自分に裏切られた」「戦士の戦い方」「俺は敵か?」等々もずいぶん克服したんじゃないかなあと思うんですよね。
「遥かに輝く戦士たち」。
ジャグラーさんも、その一人ということなんでしょうし。
ハルキさんとの会話で、人類とセレブロ、それぞれが調子に乗らないよう、一方で諦めもしないよう、「調整していた」と仰っておりましたが。
実は今後のジャグラーさんは、完全な光の戦士になることはなく、かつ、完全な闇の戦士になることもなく、光と闇のあいだで自由に動けるバランサー……調停者でもありジョーカーでもあり……な存在になっていくような気がいたしますね。
ジャグラーさんの好きなやり方で、ウルトラマンや人類を助けることもできるし、嫌がらせすることも悩ませることも成長を促すこともできる。
宇宙人や怪獣を倒すこともできるし、味方につくこともできるし、裏切ることもできるし、躍らせることもできる。
そうやって引っ掻き回しておいて、ラストはジャグラーさんがいてくれてよかったね、的な感じになる。
何それずるい。
そんなこんなで、
ジャグラスジャグラーの本当の戦いは始まったばかりだ! 的な印象もありつつ。
ジャグラスジャグラーに感じる可能性、
光にも闇にもなれるし、色々あったけど克服もできたし、巨大化はできないけどいくらでもある方法を駆使して活躍できる……それら全てが、「選ばれたから」ではなく、「もがいて辿りついた」というありよう。
これは、我々視聴者、ふつうの人間の理想像のひとつでもあると思うんですよね。
ウルトラマンオーブ時代から一貫しているところだと思うんですが、完全な存在であるウルトラマンとはまた違う、別のかたちのヒーローとしてのジャグラスジャグラー。
これからも末永く活躍いただけるといいなあと思います。
演者は青柳尊哉さんである前提で。
ちなみにこの記事は、ウルトラマンオーブのサントラ、M-18「目覚めたジャグラー」をリピート再生し続けながら書きました。
明後日の応援配信ウルトラマンオーブ「さすらいの太陽」でも流れると思いますが、Zでジャグラー沼に堕ちた人はオーブのサントラを買って「ジャグラーのテーマ」「ジャグラーの闇」からの「目覚めたジャグラー」という素晴らしい流れを堪能することを強くおすすめしますよ。
ウルトラマンZはめっちゃ楽しい作品でした。
いちファンとして感謝を捧げます。
これからも映画や超全集等の展開がなされ、ヘビクラ隊長が誕生したきっかけ等が明らかになったりしますように。
※'20/12/21追記
ジャグラスジャグラーの「じゃあな」は生存・再会フラグに加え、再就職フラグなのかもしれない。
(オーブ最終回→執事、Z22話→ピザ屋、Z最終回→??)
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