遅ればせながら夏場所のイレギュラーな盛り上がりにかんたんしましたので感想を。
まさか朝乃山関が一気に優勝してしまうとは。
「数年後が楽しみな大器」というイメージでしたのに。
なんてすごいことなんでしょう。
もちろん様々な要素や運が絡んだ末のことですし、ご本人やその周辺からしても浮かれることなく引続き着実に実力を磨いていく方針かと思いますが、優勝は優勝ですもんね。
まことにおめでとうございます。
「富山の人間山脈」とはよく名付けたもので、あの立派な体格が前に前に出ていく姿は非常にアガるものがありました。
これがまた今場所目立った炎鵬関や照強関のワクワク感と好対照な見栄えでしたね。
ちょっと先週体調を崩していたんですけど、彼らの相撲を見ているとじわじわ力が湧いてきてありがたかったです。
図らずも「白鵬関すら持っていない」アメリカ大統領杯(アメリカの格好良さっぽいデザインで好き)をただ一人受け取った力士になってしまった訳ですが、これは今後諸先輩方からいい意味で可愛がられそうで、結果ますます力をつけていただきたいものです。
まさか、国技館の相撲ファンたちがあんなに興奮して、総立ちになって、スマホのカメラを向けまくるような光景になるとは。
あの、ある種異様な国技館の様子には本当に驚きました。
「相撲ファンはトランプ大統領なんかに来られても迷惑だ」みたいな反応がもう少しあるのかなと思っていたのですが、なんだ、みんなトランプ大統領好きなんじゃん笑と。
トランプ大統領、政策とか貿易戦争とかは置いておいて、やっぱりさすがのポピュリズムオーラが出まくっていたんでしょうね。
主役であるべき力士を凌駕するほどの存在感、空気感のようなものが。
ああいう非日常的展開をテレビで見ると、むしろ一度トランプ大統領を生で見たくなりましたわ。
ひょっとしたら、想像以上に、大統領の前でUSA! USA!と叫ぶ祭に参加するのって楽しいエンターテイメントなのかもしれないっすね。
相撲の話に戻りまして。
幕内で勝ち越した力士は次の方々です。
12勝 朝乃山(優勝、殊勲賞、敢闘賞)
11勝 鶴竜
10勝 栃ノ心、竜電(技能賞)、玉鷲、阿炎(敢闘賞)、志摩ノ海(敢闘賞)、
正代、明生
9勝 豪栄道、高安、御嶽海、大翔鵬
8勝 宝富士、琴恵光、友風、阿武咲、松鳳山
10勝勢の層の厚さがすごい。
これは本当に、白鵬関が休場した場所は誰が優勝しても不思議じゃない。
だから早く優勝してください高安関。
終盤は見ていてつらかったところもありますが、何度も何度も絶望の淵から戻ってくるその姿が胸を打ちます。
なんというか、栃ノ心関の活躍を見ていると、自分も挫けることなく生きていけるんじゃないかとすら思えるんですよね。
推し力士の一人、竜電関が上位の方で違和感なく活躍していて嬉しい。
技能賞、相応しいと思います。
笑顔が素敵な志摩ノ海関が上がってきたのも嬉しい。
「次世代」と言われて久しい高安関や貴景勝関や御嶽海関が上位で定着したいま、更に続いていく層が応援していて楽しい盛りですね。
ますます転変激しい相撲界。
本当に、来場所は誰が優勝するのか、今後は誰がヒーローになっていくのか、まったく予想できなくて、めっちゃ面白いです。
これからも、相撲ファンの想像を超えていく大相撲でありますように。
相撲界の毛利三兄弟
若隆景(十両二枚目)6勝9敗
若元春(幕下筆頭)3勝4敗
若隆元(幕下十二枚目)2勝5敗
そろって負け越しつつも、この1年で確実に地位を上げてきていますね。