大相撲2023秋場所、熱海富士関が優勝をあと一歩で逃すも連日大活躍で、北の富士さんがお元気だったらさぞ毎日喜んでおられただろうと思うと寂しい気持ちでいっぱいになりますね。
私としては翠富士関が連日キレッキレだったこと、北青鵬関と豪ノ山関が相手力士の良さを引き出しつつ実力勝ちを重ねていたことにとりわけかんたんしました。
今場所、幕内で勝ち越しされた方々は次の通りです。
11勝 貴景勝（優勝）、熱海富士（敢闘賞）
10勝 大栄翔、高安、翠富士、北青鵬、妙義龍
9勝 霧島、若元春、琴ノ若、阿炎、朝乃山、宇良、
豪ノ山、阿武咲、金峰山、遠藤、御嶽海
貴景勝関は万全でない身体で今年2度目の優勝。
混戦模様の大相撲にあってこれは特筆すべき実績だと思います。
阿炎関もそうですが、突き押し力がある方が変化すると手ごわいですよね……。番付上位陣がなりふり構わず結果を取りに行くこと自体が、現在の相撲のガチンコっぷりを示しているような気はします。
熱海富士関はまさに素晴らしい敢闘ぶりでした。
以前の入幕時とはまるで違う力強さに技量。これからの更なる成長・活躍が本当に楽しみです。静岡県の方々にとっても明るいニュースでいいですね。
大栄翔関と若元春関は復調が見られて安堵しました。
とりわけ大栄翔関は吹っ切れた感じがするというか、メンタルの強さを今場所は感じましたし、昨日の吊り・小手投げには驚かされました。まだ強くなる！
高安関は優勝うんぬんよりも、身体を治していただきたい……。
逆に言えば、どうみても腰に力が入ってないのになんでこんなに強いの……。
翠富士関。
10勝して、うち6勝が肩透かしって半端なくないですか。
毎場所キレッキレですが、今場所は特にえげつない切れ味だったと思います。
小兵力士の宿命で、翠富士関が怪我してしまわないかいつも心配している中、今場所の図抜けたキレッキレっぷり、目の前からいなくなるようなスピードはいつまでも記憶しておきたい。
北青鵬関、徐々に技術が身体に追いついてきている印象です。きっと真剣に稽古しているのでしょう。
相手力士が北青鵬関対策をみんな真剣に検討しているのが見て取れて、北青鵬関戦は毎日楽しい。小兵も好きだし巨人も好きだ。
豪ノ山関も、対戦相手がみんな立ち合いを工夫しているのが見て取れるし、対戦相手の意地を引き出しているのが分かるのがすごい。相手も観客も熱くさせるような魅力がある力士だと思います。
とりわけ良かったのが御嶽海関戦。敗れはしましたが、あの取組の御嶽海関は一番強い時の御嶽海関だったと思いますし、御嶽海関の先輩力士的な気概が感じられました。ムラのある相手からも全力を引き出せるくらい、豪ノ山関の相撲は魅力です。
他の勝ち越し力士のなかでは、正代関の復調ぶりも印象に残りました。
そのうちシレッと優勝とかしはるかもしれませんね。
九州場所でいいとこ見せてほしいものです。
あと、推している武将山関が十両5枚で9勝。
まだ本調子ではないようです。十両優勝できる力はあるし、幕内で長く活躍できる方だと思うんだ。来場所で2024再々入幕を決めてほしいぞ。
そろそろ年末が見えてきました。
2023年最後の九州場所でも、各力士の熱戦で魅せてくださいますように。
勝ってほしい力士が多すぎて困るのが嬉しい。
