2023の大相撲を締めくくる九州場所、稽古充分の霧島関がしっかりと締めくくってくださってかんたんしました。「霧島」四股名に華を添える九州での優勝は相撲ファンとしても見ていて嬉しい一幕でしたね。
今場所、幕内で勝ち越したのは次の方々です。
13勝 霧島(優勝)
11勝 琴ノ若(敢闘賞)、熱海富士(敢闘賞)、一山本(敢闘賞)
10勝 豊昇龍、高安、竜電
霧島関は超強かったですね。
相変わらず地味ですが、稽古充分、余裕充分な勝ち星の積み重ね方。
往年の鶴竜関を見ているような気持ちになりましたわ。
軽量なのに押し負けない足腰、冷静な対応力、相手力士への観察力、それらを支える確かな稽古量。来年にはほんまに綱を取っているかもしれませんね。個人的にも一番期待値が高い力士です。
琴ノ若関も超よかった。もう1勝くらいできたと思う。
大栄翔関とともに安定して強い関脇がいてくれるから最近の大相撲は良いですよね。
わたしのベストバウトは豪ノ山関戦。あの当たりの強い豪ノ山関をポニャンと柔らかく受け止められてしまうのは、今の現役勢のなかでは琴ノ若関だけじゃないでしょうか。受けだけで言えば往年の白鵬関のよう。これで前に出る力や対応力の幅をさらに磨けば、来年には大関もつかみ取れそうです。
熱海富士関と一山本関も場所をふんだんに盛り上げてくださって、まさに敢闘賞で愛でるにふさわしい活躍でした。
来場所はいよいよ熱海富士関が上位総当たり、定着・昇進目指してさらに稽古を積んでいただきたいですね。
高安関、10勝したのは嬉しいけど12勝くらいできる実力はまだまだお持ちやと思うんですよ。
今場所、わたしの優勝予想は序盤から一貫して1位霧島2位琴ノ若だったんですけど、プレッシャーの少ない位置から最後にシレッと高安関が優勝するみたいな絵も見てみたかったんですよね。来年も夢を見せてほしい。
9勝勢のなかでは剣翔桃太郎関が好印象でした。
腰の調子がいいんでしょうか。力強さが目立つ場所でした。まだまだ先行きが楽しみ。
北青鵬関を吊ったとことかめっちゃ盛り上がりましたよね。北青鵬関は重心が高いから吊れんこともない、というのは理屈ではわかりますけど、それを錦木関とともに実証したのは大きいと思います。翠富士関との水入りといい、ほんまに北青鵬関対抗戦は毎場所毎力士の取組が楽しみですわ。
推している十両2枚目の武将山関も10勝、幕内復帰は固いでしょう。
3度目の正直で幕内定着を目指してほしいっす。
なんやかんやで相手の引きにもしっかりついていけるようになり、はたきにも落ちにくくなってはります。今の武将山関は相手からしたらけっこう難敵なはずなんだ。十両優勝の琴勝峰関にもしっかり勝っているし。
好きな力士に好調の方が多く、個人的には満足度が高い九州場所でした。
力士皆さんが健やかに年を越し、2024年度も思わず声が出てしまうような熱戦をたくさん見せてくださいますように。