ものすごく久しぶりに岸和田城に行ってみたら、記憶よりはるかにきれいな城で、また、念願の蛸地蔵伝説の地も訪れることができてかんたんしました。
根来寺・蛸地蔵伝説シリーズ3本目になります。
大阪府貝塚市「林宝泉堂のたこぼうずもなか」と「蛸地蔵=本願寺顕如説」 - 肝胆ブログ
「紀伊の根来寺は和泉・河内に近い。そりゃ攻め寄せるわ」和歌山県岩出市 - 肝胆ブログ
根来寺にもようやく行けたので、あわせて岸和田城にも行ってみた次第です。
ほどよい大きさの天守閣、美しい水辺、均整の取れた石垣と白壁。
いいお城ですね。
水堀が近くにある暮らしというのは羨ましいなあ。
岸和田城の地名や城のルーツは、定説では楠木正成さんの親戚の和田氏が岸に住み着いたのが始まり、と言われていましたが、いまでは地元の有力国衆である岸和田氏に由来を求める意見の方が有力だそうです。
岸和田城に展示されていた過去の展示会資料等を見ると、松浦氏や三好政権のことなんかもけっこう詳細に書かれていて感銘を受けました。
こちらは二の丸。
昔、お猿さんがいたような気がするんですがいませんね。
二の丸では多聞櫓で用を足すという贅沢ができます。
続いて、岸和田城の本丸に入り、重森三玲氏作の「八陣の庭」を鑑賞しましょう。
この石庭は、諸葛亮孔明さんの八陣法をテーマに作庭されたそうです。
真ん中の石が大将で、周囲に配した石が天・地・風・雲・龍・虎・鳥・蛇を表しているのだとか。
難しいことは分かりませんが、清潔な印象を受けてきれいだなあと思いました。
ちなみに天守閣の中では、明智光秀さんの肖像画の複製を見ることができます。
実は明智光秀さんの肖像画は日本で唯一、岸和田のお寺(明智光秀さんの実子がいたとか)にあるみたいですね。
他の展示物や資料を拝見する中では、歴代城主の岡部氏が、参勤交代の際、静岡の岡部氏発祥の地を必ず訪問して交流を深めていたというエピソードにじんわりきました。
岸和田歴代藩主の岡部氏は、今川家・武田家に仕えたり高槻にも縁があったりするあの岡部氏ですよ。
続いて蛸地蔵が鎮座する天性寺へ。
境内の様子。
地蔵堂はこちら。中には、確かに古めかしいお地蔵さまがいらしゃいました。
タコさんの絵馬がキッチュで素敵。
帰りは南海の蛸地蔵駅へ。
タコさんの活躍を描くステンドグラス。
援軍はいいけど「えっ…タコ?」と戸惑う城方の様子を描くステンドグラス。
念願かなってようやく見れたよ蛸地蔵ステンドグラス。
やあよかったよかった。
蛸地蔵駅周辺はたこ焼き屋さんがあったり、各商店の看板にタコが書かれていたりして、町を挙げてタコを推している感じがよございました。
あと、キン肉マンラピートも見れた!
岸和田城周辺、軽く散歩するだけでも興味深いものがいろいろ見れてよかったです。
昔の岸和田はもっとこうファイナルファイト的な雰囲気があった気がしますけど、いまは静かで、風光明媚で、近所の高校のブラスバンドと鳥の鳴き声だけが響く美しい街並みになっておりました。
……と思いながら散歩してたら、通りすがりの車の運転手の兄ちゃん(もちろん面識なし)が、いきなり窓を開けてこちらに指鉄砲を向けて「バーン!!」と叫んできたのでめっちゃビビりました。
あまりにも唐突で脈絡がなさ過ぎて、「うわーやられた」みたいなリアクションも一切取れずに素でビックリしてしまった。
なんだろう、岸和田で流行っている遊びか何かだったのだろうか?
謎だ。どきどき。
何はともあれ、これからも岸和田にタコの加護がありますように。
大阪のタコおいしいですよね。