じゃりン子チエの文庫版2巻でかんたんしたところです。
これまで漫画やアニメやファミコン版で断続的に触れてきた作品なので、コミックスでまとめて読むと新鮮な面白さがひとしお。
このまま全巻集めてしまいそう……
2巻に収録されている話は次のとおりです。
- チエの餃子は二枚重ねの巻
- 勘九郎とコケザルの巻
- テツはどこにでもついてくるの巻
- それぞれに生き方はあるの巻
- まわりはみんなフンドシの巻
- 相撲はやりたくないけれどの巻
- 相撲大会近しの巻
- 相撲大会“ヒラメちゃんガンバレ”の巻
- 相撲大会“じゃりン子ヒラメ”の巻
- 相撲大会“大人の部 激闘篇”の巻
- テツの入院の巻
- その関係がわからないの巻
- テツの退院の巻
- ミツルの仲人は誰?の巻
- テツの復活の巻
- 忙しい 忙しい 一日の巻
- ミツルのお嫁さんの巻
- 花井拳骨“毎朝出版文化賞”受賞記念講演会の巻
- 仲人予行演習の巻
- ミツルの結婚式の巻
- ヒラメちゃんのソロバンの巻
- ひょうたん池の決闘①の巻
- 〃②
- ボートレース場外乱闘の巻
1巻が野球回で締めた一方、2巻では相撲回が前半を盛り上げます。
後半ではミツル(テツの幼馴染の警官)の結婚式が軸ですね。
塩せんべい好きのヒラメちゃんも本格的に活躍し始め、いよいよ主要登場人物が出そろってきた印象がございます。
以下、若干のネタバレを含みつつ登場人物別に名言と見どころを。
チエちゃん
「客は店選べるけどな 店のモンは客選んだりでけへんねん」
テツをゲタでぶん殴っているところを先生に目撃され、人生終わったと凹んだり悪い大人たちにイラッイラになったりしているところがかわいい。
相撲大会でもチエちゃんを怒らせたらどうなるか、相手の男子たちは思い知ったことでしょう。マサルさんだけはいつも通りですが。
働いているのでソロバンが得意だったり、テツとヨシ江はんの夫婦関係・男女の機微に思いを馳せたりと、小学生相応の活躍が魅力的です。
ヒラメちゃん
「ウチは…ウチはドンくさいことなんかないんや ウチは…」
相撲大会での大活躍が素晴らしかったですね。
日頃はじっさいドンくさくてソロバンとかも苦手なんですが、得意な相撲での全力ファイトでプライドを勝ち取ろうとする姿勢、泥臭さが最高です。
ヒラメちゃんを見守るお母ちゃんも非常によき。
小鉄&アントニオジュニア
「おまえあの時の恩忘れたんか」
「フン…おまえとオレの友情なんてホルモンの串一本にも劣るのさ」
小学生男子レベルのきっかけでケンカする二匹がかわいい。
チエちゃんがカステラくれると言ったら喜んでついてくる二匹がかわいい。
仲良く相撲を取っている二匹がかわいい。特に気合いがあわんと立ち合いやりなおすところが最高にかわいい。
テツ
(くそ~~男のくせにペラペラと ちょっとも根性入っとらんやないか)
からの
「ミツルとこはお母はん一人で苦労してきよったからこれからみんなで仲ようやってほしい思う……」
がめっちゃよかったですね。
はるき悦巳先生の黒ベタの使い方がごっつ好き。
子どもたちのイベントがあるたび、娘のチエちゃんが活躍していない場面ではクッソおもんなさそうにしているところがかわいい。
ダメ男ながら「意外とかわいい、意外とモテる」面が彼の味わい深いところです。
ヨシ江
「お父さん頑張って~~」
テツとのあいだが若干の改善傾向にあるのがよございます。
ふだんケンカ関係では無双しているテツが、ヨシ江はんを意識するだけで固まってまう関係性がいいですよね。
このまま家族として雨降って地固まる的に進んでいくといいんですが。
(今後の展開が思い出せない)
読むと癒されたり元気が出たりするので、このまま新たな文庫版が最終巻まできちんと発刊されますように。
「じゃりン子チエ 文庫版1巻感想」はるき悦巳先生(双葉文庫) - 肝胆ブログ
「じゃりン子チエ 文庫版3巻感想」はるき悦巳先生(双葉文庫) - 肝胆ブログ