肝胆ブログ

かんたんにかんたんします。

短編小説「松山新介重治 一万貫の夢 あとがき」

 

あらためてあけましておめでとうございます。

皆々様に今年もよいことがありますように。

 

短編小説「松山新介重治 一万貫の夢 1/5 松山新介 屋根を往く」 - 肝胆ブログ

短編小説「松山新介重治 一万貫の夢 2/5 鯰江又一郎 馬上を往く」 - 肝胆ブログ

短編小説「松山新介重治 一万貫の夢 3/5 松山新介 思い出を往く」 - 肝胆ブログ

短編小説「松山新介重治 一万貫の夢 4/5 井の内の蛙 大海を往く」 - 肝胆ブログ

短編小説「松山新介重治 一万貫の夢 5/5 三好長逸 うたかたを往く」 - 肝胆ブログ

 

 

 

松山重治さんの小説をまた書いてしまいました。

小説として三好家崩壊後の様相(畿内側)を想像、描写していくにあたり、見届け人にふさわしいのはやっぱり松山重治さんだろうなと。

松山重治さんはものすごく自由な上に何ができても不思議でない人物なので書いていて楽しいです。

現時点で世間的にはニーズレスな人物なので、自分が書いていて楽しければいいや100%な気持ちで気楽に書けるのがいいんですよね。

 

 

10000文字程度の短編小説なので、だいたい10時間くらいで書くことができます。

私の生活習慣に当てはめると、1-2週間据え置きゲームを我慢したら書けます。

書こうと思えばすぐ書けるのが短編のいいところですね。

 

書いている中で自分の頭が整理できたり、書く前には考えていなかった言葉がすらすら出てきたりする感覚がなかなか楽しくて、できばえどうこうよりも書くこと自体が素直に楽しいなあと思っています。

また、普段書いているブログは「●●すごい!」と人様のアウトプットにただただかんたんしている訳ですが、自分も素人なりに何かアウトプットしてみることで、人様のアウトプットのすごさをより実感できるようになる気がするのもクオリティオブライフ向上やなと。

 

 

そんなことを考えながら、昨年末にさらさら書きました。

 

松山重治さんの小説を書こうと思った直接の動機は、昨年の三好長慶生誕500年を受けた大阪府の三好展示祭です。

「大阪府 秋の三好祭 感想(大東市、高槻市、堺市)」 - 肝胆ブログ

 

ああいうパワーの入った展示を浴びせられると、自分もなんかしたくなるものですね。

 

折よく、探していた「戦国時代の流行歌 高三隆達の世界」というレア本も見つけることができて、これはもう松山重治さんの流れが(自分のなかで)来ているなと。

「戦国時代の流行歌 高三隆達の世界 感想 いい本なのに売ってない」小野恭靖さん(中公新書) - 肝胆ブログ

 

 

小説の中身、一万貫と三好長逸さんをめぐる話については、もともと三好長逸さんの最晩年をあれこれ想像していたことがひとつ、もうひとつは年末ジャンボ宝くじをモチーフにしています。

諸説ありますが戦国時代の一貫が現代の10万円程度とすると、一万貫で10億円。

イラスト界隈では「描けば出る」という概念があるそうで、じゃあ10億円の話を書いてみたら自分も年末ジャンボ当たるんじゃねと夢描いたのですが、あえなく外れました。

まさにうたかた。

 

それはそうとして、戦国時代の「信長包囲網」については武田家、浅井家、朝倉家、本願寺、そして足利義昭さんの動向がよく取り上げられるんですけれども、元亀年間の一瞬間だけは大きな三好家が突然復活して畿内情勢がひっくり返りかけていたんだよ、三好長逸さんや篠原長房さんたち超がんばったよね、ということも知られていくといいなと願っています。

 

戦国時代に流行した「夢幻」という言葉、織田信長さんを象徴する言葉である一方、松山重治さんらの唄声を通じて畿内の侍たちの耳を癒していた言葉でもあります。

成功した者失敗した者、現代で人気のある者知られていない者、人それぞれではありますが、夢幻のように儚く切ない一生を過ごした方たちに対して応分の敬意が当時も今も注がれ、鎮魂に繋がっているといいですね。

 

 

そんなこんなで三好長慶さん死後の三好家人気もじわじわ高まっていきますように。