信長の野望・新生、イベント面では三好家・畿内界隈が優遇されまくっていて、全勢力の中でも織田家・武田家に次ぐんちゃうかというくらいのボリュームでかんたんしました。
2022.10.13追記:すみません、少し盛ってました。
信長の野望シリーズは、20XXも含めて、名前・能力値・登場是非を決めている人、ゲームバランスを調整している人(特性とか戦法・スキルの威力とか)、ストーリーを書いている人、がそれぞれバラバラに動いてはる印象があるのですが、ストーリーを書いている人は三好・畿内界隈のことを愛してくれている感じがして本当にありがたいです。
この記事では三好長慶さんの台頭から足利義輝さんとの永禄期の和睦、諸大名の上洛までをとりあえず。
未プレイの方はご留意ください。
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第十三代将軍就任
義輝(義藤)さんの将軍就任イベント。
大きくは大志と同じですが、義輝さんが少しだけ理性的になっていますね。
とはいえ藤孝さんからは変わらず「他にやることあるやろ」という目で見られており、危うさをナレーションから指摘されている、という具合になっています。
細川晴元失脚
こちらは大志とは異なり、三好四兄弟+松永久秀さんによる会議形態になっています。
大志版長慶さんの「力なき大名は不要」スタイルも格好良かったですけど、新生での四兄弟それぞれの個性を見せつつよく読むと
- 長慶「晴元シバいたろか」
- 実休「晴元シバいたろか」
- 冬康「晴元シバいたろか」
- 一存「晴元シバいたろか」
で一致している仲良さ感もいいものですね。
個人的には実休さんの「飼い犬」という表現に、底知れない感情の大きさを感じるのが特に好き。
江口の戦い
江口の戦い。
新生では、この段階の長慶さんを「氏綱方」としっかり表現されているのが、エンターテイメントコンテンツとは思えない力の入れようで凄いと思います。
そして、さりげなく、
- 政長(宗三)さんが長慶さんのことを「千熊丸」と幼名で呼んでいて、この一言で両者の関係性をいろいろ想像できる余地をつくってくれている点
- よく読むと「三好政長さん一人を失ったことで細川晴元権力が崩壊に至り、足利将軍家まで近江に逃亡した……えっ、三好政長さんって何者!?」と、宗三沼への導線が引かれている点
が素晴らしいなと思います。
あと10年くらいすれば、能力値平均80くらいの三好宗三さんが見れる時代が来るかもしれないな!
三好政権始動
3枚目の画像、たまたま氏綱さんが目を閉じている瞬間をスクショしてそれっぽい感じになりましたね。(新生イベントでは武将顔グラがまばたきします)
それにしても、かつてこれほど細川氏綱さんの心情・勇退が丁寧に描かれた信長の野望があっただろうか……!
このイベント、氏綱さんの新説(あくまで、気鋭の学者さんが提唱している段階のもの)が採用されていることも驚きですし、江口の戦いの立役者を三好三兄弟(実休さん不参加)としていたり、「権勢は実力を明示した者のところへ集まる」という戦国時代の鉄則を上手く表現していたりと、短編ながら非常に優れたものになっていると思いますね。
義藤と長慶
長慶さんと義輝(義藤)さん、1回目の和睦と手切れ。
なんだかんだで人の良い長慶さん、良くも悪くも誇り高い義輝さん、当然の立場を取る晴元さん、そして当然のリアクションをする義輝さん側近衆。
それぞれの事情を丁寧に描いてくれていて、本当にゲームのイベント文章とは思えないです。
信長の野望でこれだけの解説をしてくれているのだから、一般的な歴史雑誌とか歴史記事とかにもじわじわ畿内戦国愛が広がっていってくれるといいですね。
足利義藤改名
新生の義輝さん、大きくは武勇抜群で誇り高い方なのですが、ちょいちょい自信なさげな諦観コメントも発するようになっているのが人間的深みに繋がっているように見えて、むしろ歴代義輝さんよりも魅力的だなと私は思います。
歴代義輝さんの「剣術! 再興! 成敗!」な感じと、麒麟義輝さんの寂しさ儚さがいい具合に融合して、これはいいハイブリッド義輝さんではないでしょうか。
松永久秀さんといい、従来イメージと最近イメージがハイブリッドした信長の野望造形っていいものですよね。
松永長頼改名
画像4枚で分かる松永長頼さんのスゴさ。
よくもまあこんなイベントをねじ込んでくれたものです。
新生では、本人は「混乱」というイケてる戦法持ち&「一所懸命」というイケてる特性持ち、お子さんの内藤如安さんも「竜騎兵」「一所懸命」というイケてる特性持ちだったりして、父子ともども注目度が増していて嬉しい。
義輝帰京
実力では圧倒的に三好家が優勢なるも、当時の価値観として足利家とうかつに敵対するのも難しい、という両者の事情を説明してくれた上で、同床異夢の和睦に至る……というバランス描写になっています。
長慶さんが果たした役割に諸説あるためか、永禄改元については触れられていないですね。そういえば長慶さん暗殺未遂事件も触れられていないですし、幕府方に極端な悪印象がつかないよう配慮してくれているのかも。
よく考えると、新生では官位や幕府役職による「威信」が大きなポイントになっていますので、ここで三好家が大きな実利も得ている(単に政治的に負けた訳ではない)ことも分かりますね。
六角義賢改名
六角義賢さんの改名イベントが入ってきたのもアツいですね。
義賢さんはイベント内容的に大物感が出てきているのですけど、義弼さんはまったく再評価される兆しがなくてお気の毒です。ええい!
斎藤高政上洛
「一色義龍」をこんなに解説した歴史ゲームもそんなにないんじゃないでしょうか。
それにしても義輝さん、義龍さんにも辛辣、自分にも辛辣、そうとう自信を失っておられる様子……いよいよ麒麟義輝さんに近づいてきていますね。
信長上洛
将軍目線だと新興という点で信長さんも義龍さんとそんなに素性が変わらない気もするのですが、信長さんには本音ベースで頼りにしたい気持ちを見せる義輝さん。義龍さんにももっと優しくしてあげて。
信長さんも素直に「公方様…」と言っている辺りが純真でいいですね。
ちなみに新生では、のちの足利義昭さんが信長さんを倒すと、信長さんがものすごく素直に降伏してくる仮想イベントもあります。
新生信長さん、公方様関係イベントとか本能寺脱出イベントとか、ちょいちょい素で純真キャラ見せてくるのがズルかわいいと思うんですよね。
長尾景虎再上洛
文章だけを読むと
とツッコミが入りかねないことを口にしている義輝さんですが、それだけ心を許して気さくに語らっている、景虎さんには不思議な魅力がある、という表現なのでしょう。
以上で三好関係イベントは半分くらいです。
すごいボリューム。昔の三好家なんて「三好家崩壊」「永禄の変」しかイベントなかったのに。
クオリティという点でも、長慶さんの実力と義輝さんの苦悶、それぞれに情が湧くバランス感の冴え。まことによございますね。
ありがたい限りでこれ以上の高望みもなかなかしにくいのですけど、世の中でコンセンサスが得られるのであれば、能力面やゲームバランス的な強さ面(戦法、特性、AI、飯盛城)でももうちょいケアしていただけますように。