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肝胆ブログ

かんたんにかんたんします。

生の「羆」とご対面

 

 

動物園で本物の羆と対面し、その迫力と重量感にかんたんしました。

 

近頃、吉村昭さんの「羆嵐」を読んだり、
たまたま羆話で知人と盛り上がったりして、
生の羆をどうしても見てみたくなったのです。

 

「羆嵐」吉村昭さん - 肝胆ブログ

 

 

羆さん。

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やーー、これは立ち向かえないっすわ。

日本最大の哺乳類……体重200㎏以上ですって。
自動車並の速さで走る逸ノ城ですよ。
こんな化け物に襲われたらそりゃ集落のひとつやふたつ滅びますよ。

しかも火を恐れないとか、
数km先まで匂いを嗅ぎ分けることができるとか。


アイヌの世界では神様扱いだそうですが、それも納得です。


猟銃一丁で対峙できるマタギさんはいったいどんな肝胆をしているのでしょう。
一発外したら確実に殺されることが実感できる相手。
パンツァーファウストがあろうがガトリングガンがあろうが私なら逃げます。
逃げても3秒後には追いつかれるのでしょうけど。


やっぱり本を読むだけではなくて、読んだ内容を生で見てみるというのは
勉強になりますね。



世の中には「動物の写真」という趣味があるようで、
私の知人もそういう沼に嵌まっています。
目当ての動物が現れるまで、じーーーっと待っているそうな。

動物写真を撮る上で北海道は最高らしいですが。

……森の中、熊さんに出遭う可能性もあるそうです。ひぃぃ。



話は変わりますが、動物と言えば
世の中にはハダカデバネズミという不思議な生き物がいるそうです。

ハダカデバネズミ | 動物の情報 | 上野動物図鑑

 

見た目も毛がなくて極端な出っ歯でけったいな感じなのですが、
このネズミ、なんと齢を取らないのだとか。
なにその羨望の特性。

ネズミに生まれ変われば加齢の悩みがなくなるのか……。



最近ドーキンス博士の「進化とは何か」という進化論の入門書を読んだのですが、
生き物が「遺伝子を運ぶ・複製する」ために存在するのだとしたら、
進化とは「偶然・突然変異の積み重ね」によって成されてきたのだとしたら、
成熟するほどに少子化が進む人類はあまり利口な進化をしていないのかもしれません。

環境変化を起こしまくって試行錯誤しまくって知性を高めまくってという人類と、
環境変化の少ない地中で暮らして団子になってぬくぬく暮らすハダカデバネズミ

案外、一万年後でも元気に暮らしているのはネズミの方かもしれませんね。

羆は喧嘩最強でも燃費が悪すぎますので、あっさり絶滅危惧種になっちゃうかも。

 

進化とは何か | 種類,ハヤカワ文庫NF | ハヤカワ・オンライン


※文系人間の私にも分かり易かったです。

ドーキンス博士の講義は、聖書・創造論の克服が裏テーマなようです。
 西洋社会における科学と宗教の葛藤というのはなかなか興味深い問題ですね。

 


今日は天気が良かったので、色んな生き物をぼぉっと眺めるのは楽しかったです。

麗らかな日差し、若やいだ青葉の輝き、快調にうんこをひり出すニホンザル
ほんにいい季節であります。



一万年後も人類が生き長らえていますように。

できればゲッター線とか大いなる意思の加護とかではなく、自分たちの力で。

 

 

 

「食キング」土山しげる先生

 

10年ぶりに読んだ「食キング」にかんたんしました。

食キング - Google 検索

コンビニのペーパーブックスで再販されていて、つい集めてしまったのです。
せっかくなので、食キングの思い出を語ろうと思います。

 

 


食キング。

京都の五条通のコンビニでたまたまコミック1巻を見つけて、
そこから土山しげる先生の世界観にハマったことをよく覚えています。
(この頃から週刊漫画ゴラクを欠かさず読むようになりました)

余計な具を入れない親子丼とか、カレーによく馴染む薄めのトンカツとか、
しょっぱなからすごくおいしそうだったんですよね。


土山しげる先生は現在も「ブシメシ!」とか「流浪のグルメ」とか精力的に
作品を発表されていて、とりわけ原作者付きの作品は完成度も高く好評です。

すっかり料理漫画のトッププレイヤーとして定着なされまして。

 

一方、この先生の原作者抜きの作品は、

 ・勢い任せのストーリー
 ・インパクトのある展開を優先、全体構成はしばしば破綻
 ・飽きてきたらあっという間に連載終了

という特徴があり、昔ながらの漫画らしい漫画という感じがするものですから、
私はこちらのテイストも大変愛しております。

この食キングも迷走を重ねた挙句解散っ!!」の一言で終わりましたし、
極道めし」はメシバナ大喜利が始まったと思ったら終わりましたし、
「食いしん坊!」は喰輪杯(クイリンピック)で失速してそのまま終わりましたし。


でもそれでいいと思います。

飽きてきたら下手な延命をせずに連載をさっさと畳んで、
数か月後に新連載開始。

そのやり方で中ヒット作を連発されておりますし、
安定・安心感のあるおっさん漫画界の巨匠になられている訳ですから。

 

食キングは

 ・函館のレストラン「五稜郭亭」の名シェフ北方歳三さんが、
  全国のダメ料理店を再建して回るというストーリー
  (たぶん愛の貧乏脱出大作戦をパク……モチーフにしたもの)


 ・修行方法がネタに走っていてネットのごく一部で話題になる

   -卓球をしたら親子丼づくりのオペレーション能率が上がった!
   -ダンスダンスレボリューションをしたらうどんを上手く打てるようになった!
   -スーダラ節を歌っていたらお好み焼きを上手に焼けるようになった!

   ⇒「「ありがとう北方さん!!(涙)」」


 ・ネタが尽きてきたのか、北方さんの実家「五稜郭亭」を舞台に
  弟との対決話に移行……するはずが、
  弟は能無しで、五稜郭亭の乗っ取りを狙う支店長やイギリス人との
  料理対決に移行

   -「Wショッキング!!」「香辛料が利き過ぎですゥ!」など、
    明石というおっさんに萌える漫画になっていく
    (トーリーそのものに対する評価は加速度的に低下


 ・飽きたのかイギリス人との対決は“誤解でした”で幕を閉じる。

   -左手の握手が無効であることを私はこの漫画で学びました  


 ・再び料理店再建ものに回帰……と思ったら、
  唐突に「このままでは日本の食は崩壊する!」と真面目なことを言い出し、
  これまで登場してきたキャラクターが全員集合して
  「北方さんに対する抵抗勢力も組織されたので皆で戦おう!」的な展開になるも、
  「戦わんでいい! 解散っ!」で今度こそ本当に連載修了

 
 ・その後「極食キング」という続編が始まるも、
  なぜか最後は漫才漫画になって連載終了


という壮大な流れを楽しませてくれた作品であります。

あの頃は空飛ぶピザ機能を実装したファンサイトとかもありました。
いま想えば、土山しげる料理漫画ブームの萌芽だったのでしょう。

 

 

近頃は漫画を読む人の目が肥えてきて、ストーリーの整合性とか
張り巡らされた伏線とかが評価されがちですが、
勢い任せ、インパクト重視、成り行きが生み出す面白さというものも
忘れてはならないと思うのです。

その点、土山しげる先生は勢い任せの漫画と原作者付きのしっかりした漫画の
両方をハイペースで制作し続けており、希有な漫画家だと思います。

 

食キングを軽く読むのなら序盤の料理店再建編、
迷走を楽しむなら「おにぎり編」「小樽五稜郭亭編」辺りがおすすめです。

肌が合うようでしたら「喧嘩ラーメン」や「食いしん坊!」まで
手を広げるのもいいと思いますよ。
「喧嘩ラーメン」はいま見るとラーメン業界黎明期の熱さがあって楽しいですし、
「食いしん坊!」は名古屋カレーうどん編が傑作だと思います。



うっかり買いそびれて未読になっている「怒りのグルメ」が再版されますように。

 

 

               ⊂_ヽ、
             ∴  \\
             ∴    \\
            ∴      \\
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             ∴        .\\ Λ_Λ
                        \ ( ´Д`)
           ∴              >  ⌒ヽ
           ∴             /    へ \
                        /    /   \\
                        レ  ノ     \\
           ∴           /  /        \\
            ∴          /  /|          ヽ_つ
           ∴          ( ( 、
                       |  |、 \
               ./■\         | / \ ⌒l
          ( ;´Д`)        | |   ) /
           ( つ  つ      ノ  )   し'
          ( ̄__)__)      (_/

「六角義賢と滋賀県草津市のうばがもち」

 

滋賀県草津市の名菓「うばがもち」の由来にかんたんしました。

 

うばがもち物語|うばがもちや

 

と言っても食べたことはないのですが……。

 


滋賀県草津市
立命館大学絡みの用事で、一度か二度くらい行ったことがあったかな……。

大津や近江八幡と違って草津は郊外の住宅地というイメージでしたから、
このような歴史あるお菓子が存在することを知りませんでした。


いま読んでいる本で触れられていてたまたま知ったのですが、
江戸時代には既に当地の名物として有名だったそうな。

あんころ餅の親戚のようで、白餡と山芋の練り切りが乗っているところが
独特の風貌ですね。

滋賀県に行く用事は滅多にないのですが、機会があれば味見してみたいものです。

 

 

由来は何通りかあるようで、いずれも六角義賢(1521~1598)に因みます。


基本的な伝承としては、六角義賢本人、あるいは義賢の子孫が、
お家滅亡の際に曾孫を乳母に預けて逃がしたと。

乳母はひとり、街道の茶屋で餅を売って生計を立て、その曾孫さんを育てたと。

その美談は江戸時代初期には既に有名になっていて、大阪の陣に向かう
徳川家康もこのうばがもちを賞味して褒美をくださったと……。


事実関係は分かりませんが、なかなか人の興味を引く物語です。

 

 

六角義賢という人物は、戦国時代の中では比較的メジャーな方だと思います。
三好長慶のライバル、足利義輝の庇護者、織田信長に滅ぼされた一人……という感じで、
色んな場面で登場してきはるのです。

とりわけ同時代の方々から見れば文句なしの大大名だったはずで、
何と言っても近江佐々木源氏の本家筋を受け継ぐ人物ですから。
全国の佐々木さんや京極さんからの憧憬を集めて然るべきお家柄なんですよ。

戦国時代ものの小説やゲームではやられ役のように扱われがちですが、
河内畠山氏同様、過小評価されている部類だと思います。


浅井長政との戦いでは2万を超える兵力を集めたと言われています。
この時代に2万人を集められる大名なんてほとんどいませんからね。
……まあ、寡兵の長政に負けてしまったんですが。

同じく2万を超える兵力を集めて三好家を京から追い出したこともありますからね。
一時的にせよ、天下(畿内)の頂点に君臨した人物なのです。
……まあ、数か月後に三好家が巻き返してきて近江に撤退したんですが。


どうも六角義賢さんは能力が足りないとか驕り油断があったとかではなくて、
「持ってない」という印象があります。

要所要所で、けっこう適切なタイミングで適切な行動を起こしているのですが、
なぜかいっつも上手くいかない。
ついてない男、気の毒な男なんです……。

三好長慶織田信長が時代の追い風に乗った男なのだとしたら、
六角義賢は時代の向かい風に翻弄された男なのかもしれません。

これはこれで、人々の同情を買えそうな境遇です。

 

そんな義賢さんルーツのお菓子が残っているということは、
やっぱり地元ではけっこう愛されていたんでしょうね。
なんと言っても近江源氏の本家さんですし。



とは言え、このお菓子の件にしても謎が多いと思います。


六角義賢の曾孫ということは、ひと世代20年としたら1580年代誕生になります。
ちょうど織田信長本能寺の変でお亡くなりになる頃です。

このタイミングで……曾孫を乳母に預けて逃がす必要があるのかなあ?
逃がしたとしても、秀吉に仕えた辺りで呼び戻しそうなものです。

更に言えば、佐々木源氏の正統を継ぐ子どもがいるのだとしたら、
江戸時代に佐々木氏筋の家から全力でウェルカムされそうなものだと思うのです。
一説には、旗本になった六角氏は跡継ぎ不在で断絶したそうですし。
お家断絶になるくらいなら、この子に目をつけますよね。
しかも徳川家康に褒められるくらい有名なお店なのだし……。



こういう伝承をもとにあれこれ想像を巡らせたら、
一本くらい小説を書けそうでわくわくします。


例えば老境に入った義賢が迎えに行ったんだけど断られてしまったんだとか、
なぜなら乳母は実は乳母ではなくて義賢の側室だったんだとか、
生まれが卑しいから表には出せないんだけど義賢は本気で彼女を愛していたんだとか、
彼女には彼女の意地があって、曾孫は曾孫で既に武家に見切りをつけていて、とか。

そうして義賢死後、大阪の陣のタイミングで、近江の没落国人が曾孫を拉致って
彼を旗印に大阪城に入城しようと企むんですが。
婆さんになった乳母が無双して牢人どもを追い散らすんです。
それを後で耳にした家康が乳母に褒美を取らせたのがうばがもち伝承の真相なんです!
とか。

乳母の素性を日置流の使い手とかにしたら辛うじて話を成立させられそうです。


うばがもちやさんに訴えられそうだから書きませんが笑

 

 

こんなことを考えながら六角氏の研究書を何冊か立ち読みしてみましたが、
義賢・義治父子以降の動向はやっぱりよく分からないようです。

滋賀県石田三成のCMをつくるくらい歴史に理解がある訳ですし、
次は六角家の研究にも力を入れてくださいますように。

 

 

「アド街ック天国の気にスポのBGM=ウルトラQ(ウルトラファイト 白い殺意)のBGM」

 

タイトルの事実にいまさら気づいてかんたんしました。

 

www.youtube.com

 

これ、アド街ック天国でいつも流れている奴やん……。
そうか、どこかで聞いたことがあると思ったら、ウルトラQやんか……。

 

恥ずかしながら、両番組のイメージがなかなか結びつかなくて
全然気づきませんでした。

 

それにしてもウルトラQとは。
アド街ック天国のスタッフは渋いとこ選びますね……。

 

 

ウーさん。

皆で「ウー、ウーよ」とか雪ん子のモノマネしてた記憶があります。
初代ウルトラマンの「まぼろしの雪山」は哀しいお話でした。

ウルトラファイトでの役柄とはずいぶんギャップがありますね……。

 

 

親を亡くした子どもがひとりでも減りますように。

 

 

「ウルトラファイト」円谷プロ ウルトラチャンネル

 

ユーチューブの円谷プロ公式サイト「ウルトラチャンネル」で
ウルトラファイト」が始まっていてかんたんしました。

 

www.youtube.com

 

www.youtube.com

 

懐かしい……。

ダルンダルンに傷んだスーツのウルトラセブンや怪獣が、
訳もなく命のやり取りをする3分番組です。

特徴は遊園地ヒーローショーにも劣るほどの低クオリティ。

なのに、無性に面白い。

「予算なんて要らねえ! 関係ねえ!」

ものづくりの可能性をあらためて教えてくれる偉大なコンテンツです。

 


とりあえず4/18現時点で2つアップされていますが、
#2の「神か悪魔かテレスドンの方を気に入りました。
(たぶんそのうち更新されて消えると思います)

昼寝をしゃれ込んでいたエレキングテレスドン
ささいなきっかけで殺し合い。

若干巻き込まれたウルトラセブンも、両者が揉み合う様を眺めて静かに頷き
「シュワッチ!」と帰っていく。


筋なしオチなし解説なし、
あるのは殺伐とした展開と呑気な実況だけ

この昭和感あふれる開き直りとシュールさ、抜群です。

 


今日はなんか疲れたのですぐに寝るつもりだったのですが、
この番組のおかげで元気が湧いてきました。

ありがとうウルトラセブン
ありがとうテレスドン

 


新しく始まったウルトラオーブファイトも
負けないくらい面白い番組になりますように。

 

 

 

「田中邦衛さんの魅力」大学の若大将/大脱獄/学校より

 

この半年ほど「北の国から」「県警対組織暴力」「トラック野郎・爆走一番星」と、
田中邦衛さんが出てくる映画にかんたんすることが多く……

 

ようやくにして、田中邦衛さんが好きな自分に気づきました。

 

そこで、「田中邦衛をやろう!」とひとり思い立ち、
週末にまとめて鑑賞したのが次の3本です。

 


旧い作品から順に、

 ・大学の若大将(杉江敏男監督)……1961年
 ・大脱獄(石井輝男監督)……1975年
 ・学校(山田洋次監督)……1993年

となります。


初めに3作品の簡単なあらすじ(若干のネタバレ含む)を書いて、
最後に田中邦衛さんの魅力をまとめようと思います。

 

 

大学の若大将

 


加山雄三さんが主演の青春映画となります。
当時最高のイケメン「若大将」に見惚れるシリーズの第一弾です。

そう言えば「こち亀」の中川さんも学生時代「エレキの若大将」と呼ばれていましたね。
秋元治さんはちょいちょい子どもには分からないネタを混ぜてくる印象があります。


この映画、ストーリーは盛りだくさんなので一言では表しにくいのですが、
加山雄三さんがモテまくりつつ最後は本命の星由里子さんと上手くいくという筋で、
合間合間に大学水泳部の青春的な場面やら、家族内の喧嘩と仲直りやら、
友人の恋の応援やらが挟まってくる構成になっています。


田中邦衛さんは、この映画の中ではライバル役です。
人呼んで「若大将」ならぬ「青大将」

ひどい。皆に青大将って呼ばれてますが、これオープンな陰口じゃないのか。

役柄としてはいいところのお坊ちゃんで、いつもイキっていて、
いつも空回っている感じの三枚目キャラになります。

ヒロインを強姦しようとしたところはいただけませんが、
それ以外は総じてムカつくけど憎めない人物で、
特にラストシーンの一連の展開は「見直したぜ!」とかんたんすること請け合いです。

終わってみれば加山雄三さんに並ぶほど田中邦衛さんに対する好感が印象に残って、
田中邦衛さんおいしいな、と思ってしまいました。


他にも見どころは多く、
北あけみさんのビキニ姿がスゲェとか、
水泳部員の50年前デザインの水着がやたら気になるとか、
加山雄三さんの胸毛セクシーだなとか、
加山雄三さんが箱根でつくる料理がやたらうまそうだなとか。

とりわけ食事シーンはすごく気合が入っていて、
水泳部の皆で焼肉を囲むシーンはとても印象に残りました。
(このシーンはオチ付きのギャグシーンでもあります)

全員で鉄板を囲んで、「まだまだまだ……せえの、ホォイッ」みたいに
一斉に箸を伸ばすところが。
全員がそろって丼飯に肉を乗せてワシワシがっついているところが。

男! 若者!! ってなります。
大学の体育会系のむさ苦しい系の親密な男たち……いいですよね。

あまり語り過ぎると変な方向に脱線しそうなので、この映画はこの辺で。

 


大脱獄

 


いかにもな70年代東映系の映画です。
高倉健さんと菅原文太さんのW主演……ストーリー的には高倉健さん主役かな。


この映画、ストーリーは荒唐無稽かつ乱暴としか言いようがありません。
かろうじて菅原文太さんに漢気を感じるくらい。
「主役なのに同情できない高倉健さん」とか、
逆に珍しいのではないかと思います。

展開としては、高倉健さん・菅原文太さんを含む死刑囚たちが
刑務所を脱獄するのですが……。
脱獄早々、侵入した民家で娘さんを強姦するか
どうかで仲間割れし、二人が死亡。

のっけから観客に「この連中はクズですよ」と教えてくれます。


高倉健さんは強盗殺人犯の役どころで、実際には殺人は犯していない、
真犯人は田中邦衛さん、復讐に行くぞ、という設定なのですが。

逃走中に無実の人を何人も撲殺しようとします。
復讐の為なら無辜の民草の命はお構いなし

うーーん、これはさすがに共感できないぞ。


反対に菅原文太さんは撲殺しようとした高倉健さんをニコリと許し、
最後まで健さんをサポートし続けます。
ご都合主義の連続で敵の情報やショットガンを調達してきて、超有能。

途中、健さんと文太さんが喧嘩してなぐり合うシーンはよかったです。


ちなみに、田中邦衛さんは顔面ごとショットガンで吹き飛ばされて死にました。
70年代東映ですから、邦衛さんはいわゆる小狡いチンピラ役です。

大親分ではなくて、要領よく立ち回ろうとするも結局は上手くいかない悪役。
この貫禄のなさ、むかむかしてくる自己中ぶり・保身ぶりが逆に凄い。


脚本よりは「面白い画面づくり」がメインの映画ですから、
頭を使わずに眺めているとけっこうよかったです。

オープニングの各死刑囚を紹介するズバァンとしたテロップとか、
道に迷って頭がおかしくなってケツを晒して凍死する死刑囚どもとか、
使用済みコンドームに小便を入れて暖を取ろうとする死刑囚とか、
民間人に殺意の籠った視線を送りまくる高倉健さんとか、
深い意味もなく脱線する鉄道とか、
70年代東映らしい鮮やかな朱色の血潮(これがまた雪景色に映えるのだ)とか、
印象に残る画面が多い娯楽大作ですよ。

 


学校

 


一転、真面目でじんわりと染みる映画です。

東京の下町の夜間学校を舞台にした人間ドラマで、
前半はそれぞれ事情のある学生たちを掘り下げていく流れ、
後半は田中邦衛さん演じる学生(昼は労働者)の人生を悼む流れとなります。

主役は西田敏行さん演じる夜間学校の先生ですが、
後半は田中邦衛さんがもう一人の主役と言ってもいいでしょう。

田中邦衛さん演じる生徒の人生は凄惨で……
ひらがなの読み書きもできない老人労働者が、ようやく夜間学校に巡り会い、
初めて文字を学び、葉書を書くことができるようになっていくのです。
しかし、その頃には既に彼の身体はぼろぼろで……


田中邦衛さんの生涯を通じて、夜間学校の他の生徒たちが
「幸福とは何か」を語りあい、それぞれの感情を表し、それぞれが死を悼む。

見応えのある、見事な出来栄えの映画だと思います。


山形から東京に出てきた田中邦衛さんは、競馬が唯一の愉しみで。
同じく地方から中央に出てきたオグリキャップを全霊で応援するシーン。

恋心の行き場がなくなった憤りを西田敏行さんにぶつけ、
皆をがっかりさせるような当たり方をして、焼肉屋から放り出されるシーン。

俺とお前たちは「血統が違う」と何度も呟く田中邦衛さんの表情。


この素晴らしい演技を、ぜひ多くの方にご覧いただきたいと思います。

 


田中邦衛さんの魅力

 


いまほど紹介した3作品にしても、その他の著名な作品群にしても。

田中邦衛さんほど「等身大の庶民」を得手とする役者はいないのではないかと思います。


加山雄三さんや高倉健さんのような憧れのスターではない。
西田敏行さんのような貫禄が滲むタイプでもない。


善人の役柄であっても、駄目な部分をたくさん持っていて上手くいかない。
悪人の役柄であっても、卑しいところをたくさん持っていて上手くいかない。

実際に世の中で一番多いタイプ、庶民の実像を鏡に映したようなタイプ。

いいところを卑屈や卑怯が潰してしまう。
悪いところを弱気な笑顔がフォローできてしまう。

「クラスにひとりはこんな人がいる」でもなく、
「いつかはこんな人になりたい、出会ってみたい」でもなく。

「誰しも自分の中にこんな人がいる」
そういう現実を映し出す演技なのです。

これは、田中邦衛さん自身がそういう性質の人物だからとかではなくて、
それだけ苦労している市井の人々をたくさんたくさん見てきたから、
学んでいらしたからではないでしょうか。


当時の映画を観れば観るほど……並み居る主演陣を押しのけ、
私の中で田中邦衛さんが大きくなっていきます。

この演技力……これこそ真にオンリーワンというべきかと思います。


若い方はワンピースの黄猿さんというイメージが強いかもしれませんが、
是非、田中邦衛さんの出ている映画を観ていただきたいですね。

何か心に残るものがありましたら幸いです。
そして、ご自身の中に田中邦衛さんを見出したのなら……
あなたはもう若者ではなくなってきています笑

 

 

いつかまた、田中邦衛さんの元気なお姿を見れますように。

 

 

 

堺市 やまつ辻田の「極上七味(千代の七味)」

 

堺市のうどん・そば屋さん「美々卯」で購入した「極上七味(千代の七味)」に
かんたんしました。

 

和風香辛料(七味・山椒) - 国産唐がらし(唐辛子)・国産たかの爪・国産輪切り唐がらし・国産石臼挽き山椒・石臼挽き山椒・製造販売元 - やまつ辻田

 

“美々卯”商標登録「うどんすき」を中心とする麺類日本料理の老舗

 

 
昔から美々卯さんは好きで、堺、本町、新大阪などの店舗によく行きます。

けっこうアクセスのよいところにお店を構えていることが多いうえに、
味の安心感、接客の安心感、どんな同行者でもたいてい喜んでくれる安心感と、
使い勝手がすこぶるいいんですよね。

お年寄りにもちびっ子にも愛されているお店というのは案外少ないもので、
ありがたい限りです。


お料理。うどんすきが有名ですが、個人的には美々卯弁当や小うさぎ弁当、
単品のそば類などがお気に入りです。
とりわけ弁当類についてくる小鉢は季節感に優れていて味もよいのでおすすめですよ。

それで、うどん・そばについてくるのがこの「やまつ辻田さんの七味」なのですが、
これがすこぶるおいしい。

製法は

殆ど姿を消してしまった国内産唐辛子、朝倉粉山椒、有機黒ごま、柚子、高知糸すじ青のり(寒採り極上品)、有機金ごま等、これ以上にない7つの原料を明治35年以来の石臼製法でひきあげ、創業100年の秘伝で調合した山椒の香り高い極上の七味唐辛子です。


ということなのですが、とりわけ山椒の薫りが「フワァ……」と身体に染み入るようで、
うどん・そばの出汁に滅法合うのですよ。

単体で充分においしい料理が、この七味で更においしくなる。

七味の風味でお料理を塗り潰す感じではなくて、もとのお料理の輪郭がよりくっきりと、
色鮮やかに洗練させたようになるのです。


同じ堺ルーツの商品ですから、気が合うんですかね。



で、前からこの七味おいしいおいしいと話題にしていたところ、
美々卯さんでお土産に購入できることに気づきまして。

早速買って帰ってきたのです。


……買ってよかった。

さっきも親子丼をつくって食べたのです。
スーパーで普通に売っている鳥ももと卵をつかった、ごく平凡な親子丼です。

でも、その平凡丼にこの極上七味をかけるだけで……

グレードが上がった!

家庭料理とは思えないくらい、リッチ感というか、艶冶感というかを楽しめました。
いい、これはいいぞぉ!


出汁系料理全般を引き立たせてくれます。

数百円の缶でこれだけ楽しめるのだから、パフォーマンス最高です。
久しぶりにいい買い物をしました。

切れたらまた美々卯さんに行って買おうと思います。



ところで、美々卯さん新大阪店は客の回転が多いためか、
メニューの品数を絞り気味です。

できれば美々卯弁当を復活させてくださいますように。
(前は新大阪店でもメニューにあった気がします)