大相撲の2020年名古屋場所あらため7月場所@両国、コロナ感染者を出すことなく15日間を無事終えることができまして、私も1回行ってみたところ1人マス席が最高だわ取組みはどれも面白いわでご機嫌にかんたんしました。
7月場所の幕内勝ち越し勢は次のとおりです。
13勝 照ノ富士(優勝・殊勲賞・技能賞)
12勝 朝乃山
11勝 御嶽海(殊勲賞)、正代(敢闘賞)、大栄翔(殊勲賞)
帰ってきた照ノ富士!!
表彰式の、優勝旗を授与する伊勢ヶ浜親方と二人で目に涙を浮かべていたところ、あれは相撲史に残る名場面でしたね。
今場所の好成績は番付に助けられたところも多分にございますし、見たところ膝の状態も決してよくはなさそうですけれども、一層の快癒と活躍を期待してやみません。
やっぱり照ノ富士関が相手力士の両腕をキメるところは痛快です。
照強関の足取り援護射撃も痛快でした。
朝乃山関、終盤は残念でしたけれど、序盤からの安定した活躍は印象的でしたね。
両横綱の休場で重圧がかかったのかもしれません。
朝乃山関は組み止めて、相手のよさを披露させた上で投げ飛ばすことができる、一般的に期待される横綱相撲を体現しつつあるのが素晴らしいと思います。
今場所こそ躓きましたが、看板力士の重圧にも慣れた上で、近い将来更に上の番付に到達していただきたいものです。
今場所は両関脇(御嶽海関・正代関)の活躍が話題になりましたが、個人的には小結の二人、11勝した大栄翔関(推し)と、9勝した隠岐の海関を讃えたいです。
この二人がこれだけの星を上げたのは、地味に画期的だと思うんですよね。
大栄翔関はもともと安定して8勝する力士でしたが、今後は安定して10勝くらいするような存在になるかもしれません。
隠岐の海関はますます柔らかくシレっと上位陣を喰ういぶし銀になってきています。
人気と期待では関脇二人が先行していますが、私は今場所の大栄翔関と隠岐の海関を忘れないでいようと思うよ。
今場所は、他にも妙義龍関や玉鷲関や隆の勝関や琴奨菊関等、私の推しがことごとく活躍した上、若隆景関も10勝を上げて勝ち越しとドキドキがやまない場所でした。
妙義龍関のシャープな立ち合い、琴奨菊関の構え改革等、ベテラン勢も見どころ充分。
若隆景関、琴勝峰関と、ニューフェースがどんどん登場してくるのもすごい。
石浦関や炎鵬関、照強関に加え、若隆景関まで混じって幕内に軽量級ブームが到来しています。長年続いた力士の大型化トレンドもそろそろ打ち止めでしょうか。
琴勝峰関はもう少し肉の厚みと当たり慣れが出てきたら一気に番付を駆け上がりそうですね。
さて、今場所はコロナでいつもと観戦方法が変わり、
- 客席を通常時の1/4(2500人)に限定
- 4人マス席を1人で使用
- チケットは公式Webサイトでのみ販売
- 観客はマスク着用・体温測定必須
- 掛け声禁止
- アルコール禁止
- 飲食も最低限、食べたらすぐマスクつけなさい
- 売店も最低限、焼き鳥は10本入りのみ販売
という運営が取られました。
このスタイル、相撲関係のニュース報道等ではあまりポジティブに受け止められておりませんでしたが……。
実際に行ってみたところ、最高でした。
あくまで、相撲友達のいない、一人で観戦する者の意見ですが……
- 静かな環境で相撲に集中できる
- 要所要所では観客の驚き声や拍手で充分アガれる
- うるさい酔っ払いがいない
- うるさい団体客がいない
- うるさい野次や罵声が聞こえない
- 食べものやお酒の匂いが漂っていない
- 1万円台で前列のマス席に陣取れる
- 疲れたら足を伸ばすことができる
- Web限定販売なのでチケットが普通に取れる
と、私にとってはメリットしかありませんでした。
みんなでワイワイ騒ぎながら観戦したい派の方にはデメリットばかりですし、
相撲協会やお茶屋さん等の運営側からすれば商売あがったりでしょうけど……。
個人観戦客からすれば、またとない、最高の観戦環境です。
じっさい、客層は半分くらい女性客で、みんな推し力士の取組に見入っている感じ。
コロナで移動もしにくい中ですが、来場所もこのスタイルで運営するなら、ぜひ再訪したいと思います。ありがたいことこの上もなし。
本当に、この仕組みが続くなら、「興味はあるけど敷居が高くて……」と思っていた方は今こそ行くべきですよ。完全にボーナスステージです。
行く際はクッションとブランケットを持っていくのがおすすめです。
美術館なんかもそうですが、事前予約の上、入場客数を絞って良質な環境で場を楽しめるコロナ禍対応、個人客としてはメリットが多くて正直嬉しいです。
運営側は収益確保もままならず本当に大変で、つらい状況かと思いますが、多少単価を上げていただいてもいいので、コロナ終息後もこういう個人客が嬉しい運営を何らかのかたち・頻度で続けてくださいますように。
こういうサービスに慣れていくと、昔ながらの混雑前提の場にはあまり行きたくなくなっちゃいそうです。
大相撲'20.9月場所感想「コロナ対策中の2階S席も満足度高い」 - 肝胆ブログ
定点観測 相撲界の毛利三兄弟
若隆景(前頭十四枚目) 10勝5敗
若元春(十両八枚目) 9勝6敗
若隆元(幕下十六枚目) 3勝4敗
若元春関、優勝決定戦まであと一歩……惜しい……!