長崎県のみかん「味っ子」がめっちゃ甘くて香りよくてかんたんしました。
みかんを食べたくなって近所の八百屋さんに行きました。
10個800円。
高い。
長崎県ってみかんの産地だったのか……。
和歌山や愛媛や静岡のみかんは馴染みがありますが、長崎とは。
しかも八百屋さんのみかんの中で長崎産がいちばん高いんですよ。
気になる……。
という訳で奮発して「味っ子」を買ってみました。
見た目は普通の温州みかんです。
特に大きいとか小さいとか皮が厚いとかツルツルとか目立つポイントはありません。
安物みかんに混ぜてしまったら見分けがつかなさそうです。
さっそく皮をむいて食べてみます。
ホワァ。
おお、皮をむいただけで甘い香りが。
さすが、安物の薄味みかんとはぜんぜん違うようです。
中身の見た目はやはり普通の温州みかんです。
白い筋がほどよくまとわりついている感じ。
この白い筋を食べる派と食べない派で口論になったりしますよね。
私は気にせず食べる派ですが周囲の人は食べない派が多いので若干肩身狭いです。
食べてみましょう。
3房くらいいっぺんに口に入れちゃいます。
ぬう、めっちゃ甘い。
とびきり甘い。
これはうまいぞ、甘い甘いうまい。
「糖度13以上」だけが味っ子を名乗れるというだけのことはあります。
数字でランク付けすると「味っ子」というより「キン肉マン」っぽいですね。
糖度9でサファイア、糖度10でダイヤモンドとかブランド名をつけたくなります。
こう書くと糖度13ってのはロンズデーライトを上回る凄さに思えてきて現実感すらなくなりますよ。
……なんて言いつつ真面目な話に切り替えると、おいしさってのは糖度だけで決まるものではないそうです。
そりゃそうだ、糖度高いものを食べたいなら砂糖舐めとけってなりますもんね。
この「味っ子」がたいへん甘くておいしく感じられるのは、単に糖度が高いだけでなく、糖度を幸福度に昇華させてくれる香りのよさや汁気の多さ、食感の快さによるところが大きいのでありましょう。
とりわけキレよくさっぱり爽やかな食後感を与えてくれる「香り」は私好みでした。
和歌山や愛媛のメジャーみかんとちょっとだけ印象が違う気がします。
なんかレモンやライムのような印象がすこーーしだけ混じっているような。
私は味覚優れている人ではありませんので気のせいかもしれませんが。
800円も出したのでプラシーボがかかりまくっているからかもしれませんが。
たぶん「ききみかん」をやっても、他の地域の高級みかんと「味っ子」を見分けるのは私には難しいと思います。
逆に言えば、いままで食べたことのある「他の地域の高級みかん」と「味っ子」のレベルが匹敵しているのは間違いないと思うのです。
長崎や九州の人からすると何をいまさら遅いわとなるでしょうけど。
控えめに言っても長崎のみかんはメジャー地域のみかんに勝るとも劣らないんだ、というのは私にとって新鮮な発見でございました。
まだ長崎産のみかんを試したことがない方には、「少なくとも選択肢から外すのはもったいない」「味っ子が並んでいるなら積極的に買っておこう」とお伝えしたいです。
若者のフルーツ離れがしばしば話題になっています。
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嗜好の変化やコーヒーのせいだけではなくて収入面や拘束労働時間などの理由も大きいのでしょうし、逆にフルーツ側に大きな欠点がある訳ではないと思うのですけど。
経済が少しずつよくなって、おいしいフルーツをときどき手に取るような人が増えていきますように。
美味しんぼに「トンカツをいつでも食えるくらいになりなよ」という有名なセリフがありますが、トンカツをフルーツに変えてもリアリティがあると思います。