動物園で本物の羆と対面し、その迫力と重量感にかんたんしました。
近頃、吉村昭さんの「羆嵐」を読んだり、
たまたま羆話で知人と盛り上がったりして、
生の羆をどうしても見てみたくなったのです。
羆さん。
やーー、これは立ち向かえないっすわ。
日本最大の哺乳類……体重200㎏以上ですって。
自動車並の速さで走る逸ノ城ですよ。
こんな化け物に襲われたらそりゃ集落のひとつやふたつ滅びますよ。
しかも火を恐れないとか、
数km先まで匂いを嗅ぎ分けることができるとか。
アイヌの世界では神様扱いだそうですが、それも納得です。
猟銃一丁で対峙できるマタギさんはいったいどんな肝胆をしているのでしょう。
一発外したら確実に殺されることが実感できる相手。
パンツァーファウストがあろうがガトリングガンがあろうが私なら逃げます。
逃げても3秒後には追いつかれるのでしょうけど。
やっぱり本を読むだけではなくて、読んだ内容を生で見てみるというのは
勉強になりますね。
世の中には「動物の写真」という趣味があるようで、
私の知人もそういう沼に嵌まっています。
目当ての動物が現れるまで、じーーーっと待っているそうな。
動物写真を撮る上で北海道は最高らしいですが。
……森の中、熊さんに出遭う可能性もあるそうです。ひぃぃ。
話は変わりますが、動物と言えば
世の中には「ハダカデバネズミ」という不思議な生き物がいるそうです。
見た目も毛がなくて極端な出っ歯でけったいな感じなのですが、
このネズミ、なんと齢を取らないのだとか。
なにその羨望の特性。
ネズミに生まれ変われば加齢の悩みがなくなるのか……。
最近ドーキンス博士の「進化とは何か」という進化論の入門書を読んだのですが、
生き物が「遺伝子を運ぶ・複製する」ために存在するのだとしたら、
進化とは「偶然・突然変異の積み重ね」によって成されてきたのだとしたら、
成熟するほどに少子化が進む人類はあまり利口な進化をしていないのかもしれません。
環境変化を起こしまくって試行錯誤しまくって知性を高めまくってという人類と、
環境変化の少ない地中で暮らして団子になってぬくぬく暮らすハダカデバネズミ。
案外、一万年後でも元気に暮らしているのはネズミの方かもしれませんね。
羆は喧嘩最強でも燃費が悪すぎますので、あっさり絶滅危惧種になっちゃうかも。
進化とは何か | 種類,ハヤカワ文庫NF | ハヤカワ・オンライン
※文系人間の私にも分かり易かったです。
※ドーキンス博士の講義は、聖書・創造論の克服が裏テーマなようです。
西洋社会における科学と宗教の葛藤というのはなかなか興味深い問題ですね。
今日は天気が良かったので、色んな生き物をぼぉっと眺めるのは楽しかったです。
麗らかな日差し、若やいだ青葉の輝き、快調にうんこをひり出すニホンザル。
ほんにいい季節であります。
一万年後も人類が生き長らえていますように。
できればゲッター線とか大いなる意思の加護とかではなく、自分たちの力で。