肝胆ブログ

かんたんにかんたんします。

大相撲'18初場所感想「少しずつドキドキなりました」

 

不祥事やら不和やらで冷え冷えスタートとなった初場所

 

けれど、土俵の上はいつも以上に充実していて、結果として少しずつ少しずつ相撲ファンが癒され盛り上がることができた幸せな場所になりましてかんたんいたしました。

栃ノ心関だけでなく、ファンもまた「少しずつドキドキなりました」だったのです。

力士の皆さまには感謝の念しかございません。

 

sumo.or.jp

 

 

 

10勝以上した力士

 

14勝……優勝!

 栃ノ心(前頭3) +殊勲賞・技能賞

 

12勝

 高安(大関

 

11勝

 鶴竜横綱

 

10勝

 竜電(前頭16) +敢闘賞

 阿炎(前頭14) +敢闘賞

 逸ノ城(前頭筆頭)

 

 

栃ノ心関が見事な初優勝です。

14勝とは本当に素晴らしい。

大怪我・幕下陥落からの復活ドラマ、ご本人の愛しい人柄なども相まって相撲界の空気を一新するような活躍でございました。

栃ノ心関の再起劇は相撲界に限らず多くの怪我人に勇気を与えることでしょう。
照ノ富士関とか照ノ富士関とか。ファンは待ってます!)

 

今場所は栃ノ心関を筆頭に「組む相撲」が楽しい場所でございましたね。

大型化激しい相撲界、いまどき「吊り出し」で魅せてくれる栃ノ心関は最高です。

取組中のあの気合い溢れる唸り声も超雄々しい。雄い。愛しい。

 

土俵外の話題としては、自炊したというスパイシーなジョージア肉料理の詳細が気になります。

どっかのスポーツ新聞が取材してレシピと写真を載せていただけないものでしょうか。

 

 

私は栃ノ心関と逸ノ城関の力相撲が毎場所楽しみなんですが、逸ノ城関も同じように復調してきたのは何よりです。

先場所くらいから安定感が際立ってきましたし、技術も増しているように見えます。
嘉風戦の喉輪はえぐい迫力でございました。

今後の更なる活躍が楽しみ!

 

 

鶴竜関は本人はめっちゃ悔しいことかと思いますが、ファン的には引退説を吹き飛ばしてくれて一安心です。

まずは現役続行(たぶん)を心から祝いたい心持です。

前半中盤戦の前さばきの冴えっぷりを見るに、コンディションが落ち着けばやはり鶴竜関の実力(とキュートさ)は超一級だと思うのです。

千秋楽で指を痛めたっぽいので、まずは安静と快癒をお祈りします。

 

 

高安関は優勝争いに絡まなかったので目立たなかったのですが、12勝・準Vと高い成績をあげてはって完全復活であります。

豪栄道関と同じく影の薄い大関という現状には忸怩たるものがあると思いますので、はやく優勝を勝ち得てほしいと願っています。

 

 

そろって10勝&敢闘賞の竜電関・阿炎関も素晴らしい。

竜電関の「もろ差しからの速攻」は一瞬日馬富士関がよぎって涙が出そうになりました。とても清々しい動きをする力士ですので、ますます応援していきたいと思います。

阿炎関は実力もさることながら、可愛すぎる笑顔・所作がたまりません。
たぶん叱られているのでしょうが、三賞インタビュー時のあのピースはなんなんですか。萌え殺しですか。目が離せないじゃないですか。

 

 

 

この他の力士がたの活躍も見どころたっぷりで一つひとつ取り上げられないほどなんですが、あえて印象的な一人を申し上げますと千代大龍関(8勝7敗)。

前頭三枚目という高番付で、序盤戦はメタメタ。

それが中盤後半と尻上がりに調子を上げて、圧力がどんどん増して、気がつけば勝ち越しているという。

いよいよ幕内上位に定着するモチベーションが出てきたんでしょうか。

ちょっと本気で三役復帰を目指してもらいたいものです。

 

 

 

あと、十両では妙義龍関が優勝していてニッコリ。

さいきん大卒だ叩き上げだと属性トークをする人が増えてきましたが、そんなん関係なく、もっともっと妙義龍関の鮮やかな相撲を見ていたいです。

 

 

 

定点観測している相撲界の「毛利三兄弟(大波三兄弟)」もいよいよニュースなどで取り上げられるようになってまいりました。

 

 若隆元(幕下34) 5勝2敗

 若元春(幕下6)   3勝4敗

 若隆景(幕下17) 7勝……幕下優勝!

 

兄弟で実力を高めあっていて、関取(十両)一番乗りを競っているそうです。

爽やかな切磋琢磨を祈念いたします。

 

 

 

やあ……こんなに土俵上は素敵にきらっきらなんですから、裏方サイドの皆さまは本当に自粛と自律と自責を求めたいところですね。

どんなジャンルであれ、ファンは楽屋裏の揉め事なんて願い下げです。

円谷プロの経営を心配しながらウルトラマンを応援するようなのはもう嫌なのです。

 

 

あれやこれやがまだまだ続くと思いますが、それはそれとして力士各位は体調を万全に整えていただき大阪の春を迎えてくださいますように。

 

 

 

 

 

大阪府貝塚市「林宝泉堂のたこぼうずもなか」と「蛸地蔵=本願寺顕如説」

 

差し入れでいただいた貝塚銘菓「たこぼうずもなか」がおいしくてかんたんしました。

 

www.city.kaizuka.lg.jp

 

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(写真は上記貝塚市HPより引用)

 

 

こちらのもなかは貝塚市まで買いに行くか、貝塚市ふるさと納税するかしないと食べられない幻の和菓子」と一部で言われているそうです。

 

 

私も実際に食べるのは初めてでした。

 

 

写真のとおり「たこ」の形をした珍しいもなかで、けっこうボリューム感があります。

 

「重たそう」と思いながら一口食べてみると……

 

\パリッ/

 

おお、皮が薄いです。

香ばしくてパリサクしたタイプ。

パサパサ粉が出るような仕上がりでないのが嬉しい。

 

 

更に、中のあんこが思いのほか「しっとりした抑え目の甘さ」

あずきの信頼感ある風味は立たせつつ、砂糖っけはセーブしてはります。
ボリューミィさとの釣り合いを踏まえた品のよい調味になっていますよ。

 

皮の軽い口当たりも相まって、これなら1個ペロッとイケる。

2-3個くらいなら続けて食べても飽きずにおいしい。

 

 

ええやん……!

 

フォトジェニックなビジュアルも含め、知る人ぞ知る銘菓と呼ばれるだけあります。

子どもも喜んで食べていましたし、手土産にしたらみんなに喜ばれること間違いなし。

 

 

 

 

 

さて、ここからは余談です。

 

 

このもなか、なぜ「たこ」の形をしているのかというと……

 

お隣岸和田市「蛸地蔵伝説」を元ネタにしているからです。

 

※以前も少し触れたことがあります

 「天災が導く人の歴史」日経BizGate 松本治人さんの記事より - 肝胆ブログ

 

 

詳しくは岸和田市のHPでも見ていただきたのですが、

岸和田のむかし話3 蛸地蔵の話 - 岸和田市公式ウェブサイト

 

ざっくり伝説のハイライト部分を説明しますと。

 

 

天正十二年(1584年)。

羽柴秀吉さんと徳川家康さんの小牧・長久手の戦いのさなか。

 

あまり知られていませんが、秀吉さんの本拠大坂は家康さんと結んだ雑賀衆根来衆に攻め寄せられていて大ピンチでございました。

(大坂では黒田官兵衛・長政親子が奮戦したりもしています)

 

 

この時、対紀州前線となる岸和田城を守備していたのは中村一氏さんと松浦宗清さん

 

中村一氏さんは秀吉さん譜代の猛将で、この紀州戦線や小田原征伐山中城一番乗り)などで功を立てたお方であります。

北条家の名城「山中城」と三島市の「美観」 - 肝胆ブログ

江戸時代にお家が改易されたこともあってか現代ではあまりメジャーではありません。

 

松浦宗清さんは詳細よく分からないのですが、十河一存さんの次子「松浦万満(光)」さん(三好義継さんの弟)を暗殺して岸和田城を乗っ取った方とも言われております。

戦国時代、岸和田城は細川家の和泉守護代「松浦家」が治めていて、細川晴元さん時代は「松浦守」さんが活躍してはったのですが、その後は三好家の傘下に入って十河一存さんの子を養子に迎え入れ、三好家凋落後はまた内紛が起こって……ということなんでしょうか。

宗清さんも関ヶ原後に改易されちゃったためか現代ではほとんど知られておりません。

 

 

で、一氏さんと宗清さんが頑張って雑賀・根来衆と戦っていたところ。

敵は大軍、岸和田城危うしとなったところで「海からタコが助けに来てくれて雑賀・根来衆を追っ払ってくれた」というのが蛸地蔵伝説の顛末なのです。

 

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岸和田市HPより引用。タコさんが奮戦している様子)

 

 

かなりシュールな伝説ですが、実際に一氏さんと宗清さんは小勢で雑賀・根来衆を撃退しておりまして。

もし雑賀・根来衆に岸和田を抜かれていたら大坂は大混乱に陥ったに違いなく、そうなったら小牧・長久手の戦況もえらいことになったでしょうから、これは大手柄と言ってもよいでしょう。

 

 

かくして400年以上が経過した現在。

岸和田や貝塚では中村一氏さんや松浦宗清さんのことは忘れ去られておりますが、なぜか代わりに「タコが地元を守ってくれた」という伝説が残っているというこれまたシュールな状況になっているようです。

 

 

どうしてこうなった。

 

 

 

 

「宗像教授伝奇考」的なことを言えば、伝説には何かしらの元ネタがあると考えた方が自然なのかもしれません。

史料には残っていなくとも、実際にタコのような何者かが一氏さん・宗清さんを助けたという出来事があったのでしょうか。

 

 

この時期、秀吉さんは配下武将をあちこちに動員しておりますので、羽柴家中の者による援軍ではないと思います。
(そうだったら記録に残るでしょうし)

「タコ……海からの援軍」ということで、淡路や讃岐から仙石秀久さんや十河存保さん(根来衆は父の仇だ)が駆け付けたというのもあるかもしれませんが、四国は長宗我部元親さんに滅ぼされる間際という情勢なので畿内まで兵を動かすのは難しそう……。

「三好康長最後の戦い」「小牧長久手で三好秀次さんがボロ負けしたので康長さんの功績は闇に葬られた」みたいなストーリーも思い浮かんだのですが、妄想の域は出ないというか説得力ゼロであります。

 

 

そこで、「タコ……坊主……」ということで、「宗教勢力の援軍」という筋が思い浮かびました。

この時期、根来寺なんかは秀吉さん上等のスタンスですが、高野山は去就を迷っていたりと、各宗教勢力によって羽柴政権にどう接するかが分かれておりました。

 

ところは岸和田城にほど近い一向宗寺内町貝塚」。

実はこの時期、貝塚には「本願寺顕如」さんがいらっしゃいました

顕如さんは有名な「石山合戦」後、大坂を離れ紀伊にいたんですが、紀伊も政情不安なので貝塚に移ってきていたんですよ。

 

更に本願寺の史料を見てみたら、まさにこの頃に顕如さんと中村一氏さんが贈り物を届けあうような交流があったことも記録されております。

 

顕如さんからすれば「少しでも秀吉さんに恩を売っておきたい」タイミング。
(小牧長久手後、顕如さんは大僧正に任じられたりしています)

加えて、長年の石山戦争や三河一向宗徒との関係などを踏まえれば「浄土真宗は秀吉方へ味方いたすと正直に名乗りたくもない」タイミング。

 

これは……本願寺勢力が「名乗るほどのものではありませんが」と言いつつ、岸和田城をこっそり助けてはっても不思議ではない気がいたします。

 

地元の人はうっすら分かっていたので、この経緯が形が変わって伝えられて別の地蔵信仰とも混ざって「蛸地蔵伝説」になっていった……と。

 

よし、それっぽいストーリーになりました。

やはり妄想の域は出ませんので、雑談としてお受け止め下さい。

 

 

 

 

たこぼうずもなか。

暗いところで写真を撮るとかなり印象が変わります。

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これは怖い。

こんなんが海から襲いかかってきたら雑賀・根来衆も逃げると思います。

 

 

 

いろいろ書きましたが、要はたこぼうずもなかは美味しいのでおすすめですよということです。

 

また貝塚土産にいただけますように。

自分でも水間寺見物とかも兼ねて買いに行ってみようかしら。

 

 

 

「紀伊の根来寺は和泉・河内に近い。そりゃ攻め寄せるわ」和歌山県岩出市 - 肝胆ブログ

大阪府岸和田市「岸和田城と天性寺・蛸地蔵」 - 肝胆ブログ

 

 

 

ジャンプGIGA 2018WINTER vol.3「水球どんぶらこ」原作:後藤冬吾先生 / 漫画:松浦健人先生

 

ジャンプギガの'18冬版をvol.1~vol.3まで通して読んでみました。

もともとは漫画太郎先生を読みたいだけで手に取った雑誌でしたが、どの掲載作品もクオリティが高く大満足です。

 

その中でも、いちばんかんたんしたのが「水球どんぶらこ」という作品でした。

 

www.shonenjump.com

 

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タイトルの通り水球をテーマにした漫画で、全3話の続きモノです。

 

おおまかなあらすじとしては、もともと水泳で活躍していた「鬼ヶ島」さんが諸事情あって「顔を水につけられない」状態に陥ってしまったところ、「水球」(顔を水につけなくても活躍しようはある的な)に出会ってチームプレーの面白さに目覚めつつ活躍し始める……といった流れ。

 

1話で水球との巡り合い、2-3話で夏の大会を描いてはります。

大会ではスポーツ漫画定番の「無敗の王者として君臨する高校」といきなり当たることになって、勝てるはずはないんだけどそこを主人公とチームメンバーの力で……と。

 

 

展開自体は王道なんですけど、この漫画は鬼ヶ島さんを始めとした各キャラクターの扱いや魅せ方が非常に上手く、バランスよく。

読んでいて清々しい気持ちになれるハイクオリティストーリーに仕上がっております。

 

王道展開だからこそ、作者さんの力量がもろに出ますよね。

例えばスラムダンクを同じストーリー同じキャラクター配置で他の漫画家さんが書いてみても、井上雄彦さんの作品と同じ満足度にはならないと思うのです。

 

ジャンプGIGAは若手・新人漫画家さんの読切作品を集めた雑誌で、よくも悪くも個性が前面に出た作品が多いのですが、この時点でこんなにきれいに作品をまとめてはるのは凄いなあと唸らされてしまいます。

 

 

 

作画がまた魅力的なんですよ。

 

読んでみて思い知りました。

水球って、漫画にしたらめっちゃ映えますね。

 

ボールを扱う場面はバスケ・サッカー漫画的な激しく勢いのあるアクション

一方、泳いで移動する場面は静かで流麗な美々しいアクション

 

片方の属性は「風」、片方の属性は当然「水」という。

この対比のメリハリが見事で、それぞれの作画で読者をときめかせてくれるのです。

百聞は一見に如かずですので、一読していただけると言わんとするところがお分かりいただけるかと思います。

 

 

 

キャラクターもいいですよ。

半裸の美青年尽くし。

 

味方の「桃山部長」さんやライバルの「雨色流善」さんが特にいいですね。
前者のボールプレイ、後者の水泳プレイは抜群の格好良さです。

 

その他周辺メンバーも個性的なポテンシャルを感じさせつつ全体バランスを踏まえた程よい活躍ぶりで作品の完成度を高めてはります。

 

 

 

更に凄いのがvol.1からvol.3にかけて、ストーリーも作画も右肩上がりに盛り上がっていくところ。

 

「1話がピーク」にならず、面白さを加速させていけたというのは大変なことだと思います。

 

 

個人的にはとても気に入りましたので、この作者さん二人の作品がまた近いうちに発表されますように。

ジャンプ本誌なりSQ.なりでも登場してほしいなあ。

 

 

 

 

今回のvol.3では、「エンマ様の弓矢」(石井来愛先生)という読切作品も印象に残りました。

 

同じく部活ものですが、珍しい切り口で面白かったです。

こういう読切、好き。

 

 

 

「瓶詰地獄の矛盾と解釈」夢野久作さん(青空文庫)

 

夢野久作さんの短編小説「瓶詰地獄」が何度も読み返してしまうような仕掛けがいっぱいでかんたんしました。

 

青空文庫

夢野久作 瓶詰地獄

 

 

有名な小説で、解釈も読んだ人の数だけあるんじゃないかという内容です。

 

 

かんたんなあらすじを申しますと。

 

 

海岸で手紙の入った瓶が3本見つかった。

 

1本目の手紙。

島に助けの船がやってくる。

もはや私たちは生きていくことはできない。

崖から身を投げることにする。

 

 

2本目の手紙。

11歳だった私「太郎」と7歳だった「アヤ子」がこの島に漂着した経緯の説明。

10年ほど経って、アヤ子はどんどんけしからん肉体に成長していきよる。

さいきんはアヤ子も私のことを濡れた瞳で見てきよる。

あかん、一線越えてしまいそうや……。

聖書に忠実な私としてはそれだけは避けんと……神様……。

 

 

3本目の手紙。

お父さんお母さん早く助けに来て。

 

 

というものです。

 

 

 

以下、詳細なネタバレ……というか読んだ人向けに、矛盾・気になる箇所と、私の解釈を書いてまいります。

 

 

先にスタンスを述べておくと、「正解は存在しない、真実は読者の想像に委ねる」というタイプの作品だと思いますので、私もまた3種類の解釈を書き残しておきたいと思います。

3回読んだので、1回目・2回目・3回目それぞれの読後感想でもあります。

 

 

“地獄”とは、想像する人の数だけ場景が存在するのでしょう。

 

この小説は「瓶詰にされた地獄……それぞれが思い描く解釈」を読者にプレゼントしてくれる作品ではないでしょうか。

 

 

 

 

解釈と矛盾①(1読後感想)

第一の瓶。何があったんや。

第二の瓶。あ、聖書は婚前交渉禁止か。神父おらんから結婚できないということ?

第三の瓶。なるほど、アヤ子さんは実の妹だったのね。そらあかんわ。

 

瓶を出した順番は3→2→1ということやな。

3→2の間に10年、2→1の間にけっきょくヤッてもうたんやろなあ、しゃーない。

世間に復帰するのは難しいと悲嘆もするわなあ……。

 

アダムとイヴの時代とは違う。

人間はとっくに知恵の実を食べた後。性欲いう原罪をインプット済みや。

楽園ははじめから地獄になる定めやったんや……。

 

 

……あれ?

 

オープニングで3つの瓶が同時に発見されたと書いてたよな。

第三の瓶が発見されてないのに、第一の瓶で助けが来てるのは変やんか。

 

第二の瓶には鉛筆がもうなくなると書いてる。

鉛筆ないのに第一の瓶の手紙をどうやって書いたんや

 

 

ん? んん??

 

 

というものでした。

 

モヤモヤしたのでもう1回読んでみることにします。

 

 

 

解釈と矛盾②(2読後感想)

よく読んだら、第二の瓶は突っ込みどころだらけやんか……。

 

崖の上に青い葉を吊るしたというといて、後半では葉が枯れとる。

磐の上で祈るアヤ子のパラグラフ、夕方やったのに次の瞬間には青空になっとる。

これは……文中では「処女」「清浄」とか書いてるけど、本当はもうとっくに一線越えてしもうてたんちゃうかな。

越えてたからこそ青い葉を吊るすのをやめ、リアルタイムでまた越えたんで夕方から青空まで時間が経過したんやろ。

私たちのまごころを瓶に封じ込めて海に投げたとは言うけど、さすがにホンマのことまでは書けんかったちゅうことで。

そういう心理は分かるで。
人間、誰も読まん日記にも嘘や見栄を書いてまうもんや。

 

 

 

……うーむ。

 

第二の瓶内の矛盾はある程度こうやって解釈もできるけど、やっぱり第三→第一の矛盾(瓶は両親のもとに届いていない)、第二→第一の矛盾(鉛筆残量)は残るな。

 

瓶の順番が3→2→1ではない?

いや、余計変になる、矛盾が増える。

 

 

瓶は届いてないけど通りがかった船が助けに来てくれた、乗っているのは親じゃないんだけど神経がやられてる二人には親に見えた。

実は鉛筆の残量はまだまだあったんだけど、上記解釈の通りホンマはすでにヤッてもうてたから、良心の呵責に耐えかね鉛筆残量のせいにして書くのを止めた。

 

こうすれば繋がる……か。

 

うん……これが正解……??

 

 

 

いや、待て待て。

そもそも第三の瓶から第一の瓶まで10年以上の間隔があるはず。

 

それなのに、三本の瓶が同時に発見されること自体が不自然ちゃうか?

いくら海洋研究所が瓶探しのお触れをさいきん出したからって、10年前の瓶と他の瓶がいっぺんに発見されるのはご都合主義が過ぎるような……。

 

 

だいたい……聖書で字を学んだって。


聖書に載っている漢字は書けて、載ってない漢字はカタカナで書く。
それは分かる。


聖書の漢字に都合よくルビが振ってあったんだろうと考えておこう。

それでも、聖書というインプットひとつで、第一の瓶・第二の瓶のような文体を使いこなせるようになるもんやろか?

そもそも聖書とは難解な書物、子ども二人で正しく語意を理解できるかどうかすら怪しいはずやんか。

とりわけ第二の瓶。序盤こそ子どもっぽい文体だけど、後半にいくほど描写が切なく美しく彩られていく。

こんなん多様で豊富なインプット抜きには書けないような気が……。

 

 

やっぱりなにか変だ。

 

 

そういう訳で、もう1回読んでみることにしました。

 

 

 

解釈③(3読後暫定結論)

読めば読むほどに。

 

11歳と7歳の子どもが、聖書というインプットのみで育った状態で書いた文章とは思えません。

年や季節によって潮流も違うのに、時間差で流した瓶がまったく同じ海岸に到達するのも不自然です。

 

 

すなわち。

 

 

この一連の瓶詰手紙はフェイク。

何者かによる創作ではないでしょうか。

 

 

 

そう結論を出して「瓶詰地獄」でグーグル検索して他の方の解釈を見てみたところ。

 

……うわ、アヤ子=弟説まである。みたいな驚きもありつつ。

 

 

アンサイクロペディアの解釈がいちばん酷くていちばんフィットしたのでもうこれでいいやという気持ちになりました。

http://ja.uncyclopedia.info/wiki/瓶詰の地獄

その真相は本文中には一切登場しない『瓶詰にされた手紙はエロい大好きなおじさん妄想で描いたもの』である。

 

新たな地獄の誕生や!

 

 

 

 

 

最後はちゃぶ台をハンマーで粉砕するようなことを書いてしまい申し訳ありません。

 

だってそうでもしないと辻褄合わないんだもん。

 

 

 

このように「瓶詰地獄」は読めば読むほどに疑問が湧いてくる、新たな地獄を想起してしまうという傑作兼怪作なのであります。

 

あれこれ思いつくことも出てきますので、ベルトコンベア的単純作業シフトに入る前とかに読んでおくといい感じに時間が流れていくのでおすすめですよ。

 

 

 

真実は読者の数だけ存在すると言いつつ。

よかった、不幸な兄妹なんていなかったんやという真実でありますように。

 

 

 

 

信長の野望・大志「三好義継と三好家(1565年次郎法師直虎)」

 

信長の野望・大志。

三好四兄弟亡き後の三好家プレイが思った以上にかんたんでかんたんしました。

 

 

今回選んだ大名は三好義継さんです。

 

父は十河一存さん(鬼)。

養父は三好長慶さん(副王)。

母方の祖父は前関白九条稙通さん(魔法使い公家オブ公家)。

 

義継さんは鬼と姫との間に生まれた面白いキャラなんですよ。

 

 

定説では「三好三人衆の傀儡だった凡庸な若者」という評価ですが、最近はその血筋のよさもあって「長慶さん以上の急進的手法で幕府の権威を克服しようとした野心家」という説が出ていたり、戦国ヴァンプでは戦国時代の悪業をすべて背負った闇の王子みたいな扱われ方がされていたりと、だんだんイジられ方に幅が出てきている印象です。

 

まあ、どのような評価になろうと実態は「篠原長房さんの実力」と「足利義冬(義維)・義栄親子の権威」には勝てなかったよ……という域は出なさそうなのが哀しいところですが。

 

 

そんな“ダークプリンス”義継さんのご尊顔。

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キリッ☆

 

従来顔グラから変わっていませんが、この顔グラは絶妙に「甘やかされて育ってそう」「思い込み激しそう」「中二コンテンツ好きそう」なオーラを醸し出していてよくできていると思います。

 

 

 

さて、1565年の三好家。

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永禄の変を起こした直後ですので、二条御所が三好家領地に。

細川藤孝さんが足利家から独立。

松永久秀さんも三好家から独立しており、かつ言行録時と違って同盟なしです。

 

 

三好義継さんの能力。

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……能力面はたいへん凡庸です。

 

ですが。

 

 

志「家督継承」はけっこうイケてるんですよ。

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志「所領拡大」ほどバランスはよくないのですが、効果「恐慌包囲」の一点だけはすこぶるイケてます。

 

「攻城戦で包囲の威力が上がり敵戦力の戦意が下がる」

 

エグい。

敵の戦意が下がれば、当然決戦も勝ちやすくなり城も落ちやすくなるのです。

城の数がやたら多い北条家や毛利家と戦うにはうってつけ。

 

この「恐慌包囲」だけで志「家督継承」の価値は跳ね上がります。

 

 

ちなみに「家督継承」は汎用志ながら、持っている武将は有力大名家の一門に限られますのでけっこうレアなんですよ。

全体的に能力が低い武将が多く、三好義興さんや佐竹義久さんや尼子誠久さんや上杉景虎さんや長宗我部盛親さんあたりがエースクラスという実情ですので、「大名自らが出陣しないと部隊の士気が下がる」が足を引っ張るんですけど。

 

 

 

そんな義継さんが率いる三好家家臣団。

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うーーーむ。

人数だけはやたら多いものの、三好四兄弟と松永兄弟が抜けた穴はやはり大きい。

三人衆や篠原長房さんや池田勝正さんが再評価されていない以上、荒木村重さん頼りというのは否めないですね。

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その通りなんですが村重さんに言われると一抹の不安を覚えるのはなんでだろう。

 

 

 

よし。

ここは史実に沿って松永久秀さんと内紛だ!

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おお、なんか絶妙にそれっぽい会話に。

 

実際の義継さんは途中で当主自ら久秀方に寝返るという離れ業を見せてくださいますが、ゲームでは当主として徹底的に戦い抜きますよ。

 

 

 

国力差で押し切り、スムーズに久秀さんを降伏させることができました。

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美しい和解の瞬間です。

たぶん十河一存さんも泉下で喜んでいることでしょう。

 

 

更に細川藤孝さんや赤井直正さんや雑賀衆や長宗我部家一門衆を編入していけば、もはや新生三好家に敵はおりません。

信長さん上洛前なので周辺は中小勢力ばかり、よく考えたら難易度高くないんですね。

 

 

 

 

途中、御用商人が養父の遺品を献上してきて笑いました。

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誰だ横流ししたのは。

 

よく見たら三好粉吹の画像、これ本物の写真から起こしてるんじゃないかな。

 

 

 

 

という訳で、あっさりと惣無事令に辿りつきました。

志“家督継承”でガリガリ敵の戦意を削れるのは想像以上に楽でした。

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再び三好家の忠臣として腕を振るってくれた久秀さん。

 

これで義継さんは名実ともに足利幕府を超えた存在になりました。

あんがい義継さんなら九条家パワーで太政大臣とかになれるかもしれません。

 

 

 

1565年「次郎法師直虎」シナリオ、畿内~東日本勢力なら難易度低くていいですね。

織田信長さんが美濃制圧前ですので早めに対応できて楽。

 

九州や中国地方勢力は毛利元就さんの暴威に向き合う必要があるので大変ですが。

 

 

 

長慶さんの死後は三好家の魅力が半減してしまうようなイメージがございます。

実際ヒーロー不在感は否めないんですけど、群像劇としてはけっこう面白いんですよ。
室町時代っぽさが長慶さん時代より濃厚で。

孔明さん死後の三国志が好きな方にもおすすめです。

 

そのうち四兄弟と久秀さん以外の皆さんにも光が当たりますように。

 

 

 

 

「廃業or承継 大量引退時代の最終決断」週刊ダイヤモンド'18/1/27号

 

今週の週刊ダイヤモンドの特集「廃業 or 承継」が親近感の湧く内容でかんたんしました。

 

dw.diamond.ne.jp

 

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団塊世代の大量引退時期が迫り、大廃業時代の足音が聞こえる。廃業するか、事業承継を検討するか――。オーナー経営者のあなたは、わが子のように育ててきた会社への“最終決断”をどう下すべきなのか。10年後のゴールを目指して、あなたらしい「会社の畳み方・譲り方」を検討してほしい。 

 

 

日本の企業の大半は中小企業、その経営者の大半は高齢者で引退間近。

中小企業庁試算によれば2025年に大廃業時代を迎える――

 

 ・廃業予備軍127万社(日本企業の1/3)

 ・雇用喪失650万人

 ・GDP喪失22兆円

 ・技術立国崩壊

 

などなど大変なことになりますよ、だから事業承継などをそろそろまじめに考えようよ! という特集になります。

 

最近こういうニュースやコラムが増えてきましたね。

 

 

私の周りにも70歳前後の社長さんがごろごろいます。

子どもは東京や海外でサラリーマンやってたりして戻ってくる気配はありません。

 

馴染みの中華料理屋とかうどん屋とかお好み焼き屋が高齢で閉店するとか。
黒字なんだけどおっちゃんが腰を痛めて工場を閉めちゃうとか。

意外と誰にとっても親近感のある内容じゃないでしょうか。

 

 

印象に残ったページ。

 

「廃業で消えるニッポンのお宝企業」というページでは


 ・岡野工業「痛くない注射針」(東京都墨田区

 ・タイガー商会「科学玩具 地球ゴマ」(愛知県名古屋市

 ・坂本玩具製作所「獅子頭の伊勢玩具」(三重県伊勢市

 ・羽衣文具「世界一書きやすいチョーク」(愛知県春日井市

 ・「伝統工芸 越前和紙」(福井県越前市

 ・谷乃井酒造「谷乃井」「男の酒」(新潟県上越市

 

といった聞いたことのあるような企業がすでに廃業していたり廃業を予定していたりという悲しい事実を教えてくださいます。

越前和紙……。

 

 

「業績不振でも諦めないで! あなたの会社のチャームポイント」というページでは事業売却に向けて高く売れるポイントを整理いただいています。

免許・資格や顧客基盤・技術の有無は分かりやすいですが、「大手企業との取引口座は休眠していても重宝がられる」「親族間で相続問題が発生していない」などは地味ながら大事だなあと頷いてしまいました。

 

 

 

「顧客対応どころではない! 仲介業・士業を襲う承継地獄」では中小企業のよき相談相手である各士業さんたちが、まず自分の事業承継の目途がたっていないというあるあるネタを書いてはって面白かったです。

中小企業が減っていく中、更にはIT技術が発展するばかりな中、士業さんが顧客基盤をしっかり次世代に託していくのはそうとう難易度が高いですよね……頑張って……。

 

 

 

トヨタを襲う技術流出の危機」では

「なぜ、系列部品メーカーの身売り情報がM&A市場に出回っているんだ!」

さかのぼること約2年前、調達を担当するトヨタ自動車幹部は怒り心頭に発していた。

というエピソードを紹介いただけますが、「アンタの会社が充分な対価払ってへんからちゃうか」と突っ込んだ読者も多いのではないでしょうか(笑)。

 

や、トヨタサプライヤーであれパナソニックショップであれ、報酬面関係なく、社長の高齢化や後継者不在等で店を畳み始めて結果として本体にまで影響が出ているという趣旨の記事なんですけどね。

 

 

 

「近親者への事業承継を検討するあなたへ」は社長さん必見モノです。

お子さんなどへの株式譲渡などについて、今年からの税制改正のポイントを教えてくださいます。

実質的に納税を一世代分スキップできるような制度になっていますので、さっそく税理士先生に世間話がてら会話を振ってみましょう。

 

 

 

「200社に居座るプロの正体」は、いわゆる“整理屋”とされる人物を「ほぼ特定できる形で」紹介していて驚きました。

大手企業の不祥事とかならともかく、こうした中小企業界隈のグレー人物が誌面で取り上げられるのは珍しいと思います。

とりあえず社長であれ一般人であれ、「無料セミナー」みたいなもんには近寄らないのがいちばんですね。

 

 

 

金融庁も後押し 銀行が挑む“新陳代謝”」では、 南都銀行の事例がよかったです。

80歳近い会社代表者に、後継者をどうするつもりか従業員も聞けなくって、南都銀行の担当者が勇気を出して聞いてみたら「ずっと一人で悩んでいた」ことが判明したというケース。

ええ話や。

 

 

そして、一番面白かったのが同じ銀行取組ページの中の「県外資本はお断り」という実態の話です。

地方によっては、地元企業に県外資本を入れてはいけない、入れるなら頭取決裁だ、というケースがまだまだ多いのだとか。

 

マジか。

 

ずっとご当地地銀「畠山銀行」をメインバンクにしてきた「木沢商事」が、隣県の地銀「細川銀行」に融資してもらったり新興企業グループの「三好ホールディングス」に買収してもらったりしたら大問題になっちゃう、というやつですね。

 

うーん中世的。

 

 

こういう事業承継ネタは室町時代っぽい視点で見ると面白いです。

人前では話せないので脳内で設定しているだけなんですが。

 

あそこの企業は息子がボンクラやから番頭さんに事業を託すらしい……

守護代による下剋上やな……とか。

 

あそこの工場は従業員(組合)がうるさいから買い手がつかんらしい……

国衆一揆……集権化が不足してるな……とか。

 

社長交代したけど引き続き債務保証を求められたらしい……

人質を出せということやな……とか。

 

 

 

また、巻末の編集後記にて。

「地元に『事業継承を余儀なくされた娘たちの会』というのがあって……」というコメントが。

何それ面白そう。早速、取材を申し込んだのですが、「嫌だ。地元じゃ『余儀なく継承している』なんて表沙汰にできない事情はいっぱいある。誰にも言えない女の悩みを分かち合う、秘密結社なんだから」と、かたくなに拒否されました。残念、このネタ欲しかったなあ。(深澤)

 

すごい読んでみたいです。
めちゃくちゃ反響を呼ぶんじゃないでしょうか。

読者が待っているからと、ぜひ説得していただいて続編特集を組んでください。

 

 

 

 

 

今週の他の記事についても。

 

出足鈍い「つみたてNISA」

そりゃそうだ……

どれだけいいモノでも売り手が儲からないなら普及するはずがありません。
iDeCoも同様)

いいモノ並べているだけで金融商品が売れるなら、まず国民年金基金がもっと普及しているはずですもんね。

 

モノは本当にいいので、つみたてNISAもiDeCoもおすすめですよ。

 

 

 

つながる家電の未来

パナソニック社長の津賀一宏さんへ、記者さんが

――100周年を迎えたパナソニックは何の会社なのでしょうか。

と直球質問を投げていて面白かったです。

社長さんの回答が率直かつ真摯なもので素敵でしたよ。

 

対となるページで、ソニー社長の平井一夫さんが

社内が「ビクトリーラップ」のような雰囲気になっている

と引締めを図ってはったのも同じく好感度が高いです。

 

 

 

ものつくるひと  第103回

ビヨンドマックスシリーズ」木田敏彰さん(ミズノ グローバルイクイップメントプロダクト部 用具開発課 課長)の紹介ページです。

軟式野球において革命を起こした「軟らかいバット」とのことで。

野球は詳しくないのですが、記事はとても面白かったです。
天皇賜杯のエピソードを含め、スポーツ選手を本気で応援しているメーカーさんの矜持のようなものを感じました。

 

 

 

世界遺産を撮る(周剣生)090

ブルガリアはリラ修道院の壁画の写真。

まじまじと見つめてしまいました。

裏表紙をめくったところに掲載されていますので見てみてください。

 

 

 

 

 

ダイヤモンド1/27号の感想でした。

 

 

廃業or承継。

 

個人的には、潰れるべき会社は潰れた方がいいと思っていますが……。

潰したくないなら「なんで本気で後継者育ててへんねん」とも思いますが……。

 

こういうのは何世代かかけて、社会全体で学んでいくべき事柄なんでしょうね。

昔のさむらいがお家断絶を避けるためのあらゆるノウハウを蓄積していたように。

 

 

廃業するならするで、いつするのかをちゃんと従業員や取引先に伝える・相談する誠実な経営者さんが増えていきますように。

 

「どうしてこんなになるまで放っておいたんだ!」

 

 

 

 

「アクタージュ 1話感想」原作:マツキタツヤ先生 / 漫画:宇佐崎しろ先生(週刊少年ジャンプ'18年8号)

 

ジャンプの新連載「アクタージュ」が、「少女読者の願望」を「少年漫画の手法」で描き出した感があってかんたんいたしました。

 

www.shonenjump.com

 

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以下、ジャンプ2018年8号の一部ネタバレを含みます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アクタージュ」。

一見ジャンプっぽくない漫画ですが大変面白かったです。

連載が続いて画力やコマ割り力が高まっていけば凄いことになりそう。

 

 

役者モノの漫画で、主人公は女子高生の「夜凪景」さんになります。

彼女は芝居について天性の才能を有していますが、現実と演技の境目があいまいな感じで、生きていくうえで危うい感じが漂うタイプです。

友達もいなさそうですし、それどころか父親は蒸発、母親は早世、残された弟妹を一人で養っていると……すでに実生活も危うい状況です。

 

ちなみにビジュアルは黒髪ロングのツリ目美少女です。

ツリ目いいよね……。

 

 

 

1話では、夜凪景さんが大手芸能事務所の“俳優発掘オーディション”を受ける話です。

 

題材的には少年漫画っぽくないんですが、話の演出はとても少年漫画っぽいんですよ。

 

・主人公は圧倒的な実力・才能を有している

・圧倒的すぎて、初見で主人公の才能を正しく理解できる人は限られる

・「適切な場」に立てば、主人公の才能は多くの人々を魅了する

・現役俳優や現役モデルなど「誰が見ても凄い人」が「カマセ」として配置されている

・主人公を見守る「分かっている大人」キャラがいる

・主人公を阻む「別の価値観を持っている大人」キャラもいる

・主人公は家族のために戦っている面もある

・主人公はヒロインを兼ねているのでヌードシーンもある(なおサービス感は薄い)

 

 

……などなど。

 

 

リアルライフではイケてないけど実は私には女優の才能が眠っていて……的な少女読者の「中二病(悪い意味でなく)」を、ジャンプ的文法で漫画にしたらこんなに面白くなるんだなあ、とかんたんしました。

 

 

万人受け・少年受けするかどうかはちょっと分かりませんが、私にとっては実に魅力的な第1話でした。

失速せずに連載が続いていったらいいなあと願います。

 

 

 

 

 

8号で、ほかに印象に残った漫画。

 

 

Dr.STONE「Z=43 人類最後の6人」

千空パパ超かっこいい!

ヒゲイケダンいいよね……。

 

ハリウッド映画観あふれる展開でした。

度胸星

 

 

 

ぼくたちは勉強ができない「問47.露知らず[x]はその深淵をのぞかれるものである」

やばい、全員かわいい。

 

前に文系派と名乗ったことがあるのですが、さいきんは先輩派に傾いてきました。

ツリ目いいよね……。

「んー…?」

「ひっひっひ」

がたまらんっす。

 

 

 

火ノ丸相撲「第177番 鬼丸国綱と数珠丸恒次」

あかん、数珠丸関の好感度ストップ高がストップできない。

「こった大勢の前で言ったらいげねぇよ!」

この優しさだけで嫁取りできるわ。

琴奨菊関と逸ノ城関が混ざったようなキャラも愛しい……。

力士と母親のドラマいいよね……。

 

 

 

食戟のソーマ「247 “氷の女王”」

えりな様が田所さんリスクペクトを示しつつ大勝利。

女の連帯いいよね……。

 

ラストページの一色先輩と司先輩の整った顔立ちぶりも相変わらずイイ。

 

 

 

トマトイプーのリコピン「14 クレーンとゴリラとやみ」

ゲーセンのクレーンの闇に迫った内容で笑いました。

しゃあないんや……こうでもせんとゲーセンはもうアカンねや……。

 

クレーンの実用的なテクがたくさん紹介されているので、普段クレーンで遊ばない人にとっては新鮮ではないでしょうか。

「橋渡しタイプはやっかい」「3本アームタイプの上限設定という理不尽」はまったくその通りで国民生活センターで注意喚起してほしいくらいの内容です。

 

「ありがとうウシジマくん」

「そんな名前のかたにお金借りて大丈夫?」

 というそのまますぎる会話にも笑ってしまいました。

 

 

 

 

全体的に女性読者受けのよさそうな号でしたね。

(少年ジャンプとしていいか悪いかは置いといて)

 

 

できればアクタージュの連載が続いていきますように。

 

 

「アクタージュ 1巻感想……なぜにこの漫画をおすすめするのか」原作:マツキタツヤ先生 / 漫画:宇佐崎しろ先生(週刊少年ジャンプ) - 肝胆ブログ