ゲゲゲの鬼太郎の中公文庫8巻、現代のアニメ鬼太郎イメージに原作もかなり近づいてきておりまして、その影響かどうか分かりませんが美女っぽい上になおかつ個性的なキャラも増えてきていてかんたんしました。
8巻に収められているお話は次の通りです。
- 小豆連合軍
- めんこ天狗
- 逆さ首
- 化けぞうり
- 串ざし入道
- 吸血鬼ラ・セーヌ
- 豆腐小僧
- 家獣
- 麻桶毛
- 妖怪クリーニング
- 石妖
- 針女
- 魔女ロンロン
以下、ネタバレを含みつつ好きなシーンやセリフを。
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「妖力があるとぎ汁を小豆飯にまぜて
人々に配布し
人々の顔を小豆畑にして
あいつらは小豆を収穫しているのです」どういう頭していたらこういう発想が生まれるのでしょう。
- ガミアQ感のある妖怪逆さ首と、首元が妙にセクシーなお手伝いのよし子さん(に化けた鬼太郎)。
- 「もめん切り」で鋭い攻撃力を見せる一反もめん。便利な仲間だ。
- 新たに登場した新規吸血鬼のラ・セーヌさん。吸血鬼ならではの能力も脅威ですが、それ以上に生きることへの執着が強いのがかえって新鮮で魅力的。
- 異色なくらいマジで怖い妖怪麻桶毛。阿波国三好郡加茂村の出身だそうで、子泣き爺と同郷じゃないか。
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「ねずみ
ねずみ男の結婚に涙する砂かけばばあがかわいい。
わしゃあおまえに口うるさかったが
おまえに嫁さんがきてくれてうれしい」
ねずみ男に結婚詐欺をしかけた石妖も少年誌らしいサービスシーンを見せてくれる美女キャラで当時の少年は嬉しかったことでしょう。 - 一度は鬼太郎に勝利する妖怪針女。このキャラは無理に美女として書こうとしていないとは思うのですが、自然体で魅力的な釣り目女性になっていると思う。ウキウキでエプロンを着ているところとかすごいかわいい。
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「おまえは魔女ロンロン!!」
「久しぶりだな親父 百五十年ぶりかな」ヨーロッパから日本を荒らしに来た魔女ロンロン。目玉のおやじと顔見知りなようで、若い頃の目玉のおやじの活躍を想像したくなります。
等々、美女要素を求めてゲゲゲの鬼太郎を読むことはふだん発想しないのですが、当巻はよし子さん、逆さ首、猫娘、石妖、針女等、水木しげる作品には珍しいくらいバラエティ豊かな美女が登場して珍しい思いをしました。
それぞれがしっかりキャラ立ちしているのがさすがだと思います。個人的には針女さんが一番好きかな。
水木しげる先生の人柄を思えば、まっとうな美女を描くのは照れはりそうな気がするのですけど、こういう風に女性キャラをいろいろ創造するのも一種の挑戦マインドだったんですかね。
さいきんは猫娘さんも美人さんにリデザインされているみたいですし、水木作品の女性キャラがこれからも一定の人気を得ていきますように。
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