肝胆ブログ

かんたんにかんたんします。

「観劇三昧」で松永久秀演劇「飛ばぬ鳥なら落ちもせぬ(ボクラ団義)」

 

舞台「飛ばぬ鳥なら落ちもせぬ(飛ば鳥)」を「観劇三昧」というWebサイトで観ることができるというお話を教えていただきました。

ありがとうございます。

 

 

「松永様はあの人に生きてて欲しいんだろ!?」

 

あらためて観てみたら……やっぱり深くかんたんいたしました。

松永・三好好きの人はほんま一度ご覧になることをおすすめしますよ。
980円振り込むだけでOKです。

 

kan-geki.com

 

 

↓以前の感想

「飛ばぬ鳥なら落ちもせぬ」企画演劇集団ボクラ団義 - 肝胆ブログ

 

 

 

観劇三昧というサイト、いいですね。

月額980円でさまざまな劇団の舞台を見放題という。

kan-geki.com

 

もちろん実際の劇場に行った方が満足度は高いと思いますが、「ちょっと興味がある」くらいの劇団をチェックしたり、劇場が遠方すぎて行けないケースだったり、面白かった作品をもっかい観たいときだったりには最高のサービスだと思います。

 

せっかくだし他の劇団もいろいろ観てみるつもりです。

 

 

 

 

「飛ばぬ鳥なら落ちもせぬ」の感想については以前書いたので、今回はもう少しストーリー部分をきちんと紹介しようと思います。

 

ネタバレを含みますのでご留意ください。

 

 

 

 

 

 

 

メインの主人公は松永久秀祐筆の楠木正虎さん(沖野晃司さん)と、松永久秀配下の飛脚二曲輪猪助さん(竹石悟朗さん)。

猪助さんは信貴山城落城間近の場面から、松永久秀さん(鵜飼主水さん)の心情を知るために三好政権時代まで時を遡ります。

 

もう片方の主人公は現代の歴史ゲーム会社「HOMAREI(どう見てもKOEI)」のスタッフである細川太郎さん(添田翔太さん)、太田暁美さん(水崎綾さん)、水前寺さん(齋藤彩夏さん)の三名。

新作ゲーム製作の中で、松永久秀さんのキャラを「従来通りのダークヒーロー」にするか「実は忠臣キャラ」にするかで議論が紛糾していたところ、やはり三好政権時代にタイムスリップしてしまうという。

 

 

こうした方々が松永久秀さんとその妻たちと三好四兄弟のドラマを目撃し、久秀さんの実像を知っていく……という流れであります。

要は「松永久秀忠臣説推し」「三好家はいいぞ」演劇。

 

もちろん演劇なので史実とちょっと違う部分もありますし、史実解釈についても好みが分かれるところはあるでしょう。

松永久秀さんにダークヒーロー性を求める方には合わないと思いますし、
三好長慶さんの志や狂気有無をどう捉えるかも人それぞれだと思いますし、
安宅冬康さんがぽっちゃりイメージかどうかも人それぞれだと思います。

 

それでも、この舞台は役者様方の演技の熱がもの凄いので、もの凄い没入感を与えてくださいます

細かな史実解釈の話に拘泥することなく、まずはご覧になるのが一番でありますよ。

 

上で挙げた主要メンバーはもとより、三好四兄弟の人間力がパないです。

三好家好きを更に三好家好きにさせるパワーがあります。

 

 

 

メインストーリーは松永久秀さんの「長慶様だーいすき」を追いかけるものですが、それ以外にも松永家中の女の争いなんかもあって飽きさせないんですよね。

 

祐筆としてのあり方と女たちが果たした役割とが交差するストーリー展開の織り上がりが見事で、「文っていいよね」「確かに文って時を越えるよね」という納得感が身体の中から湧いてまいります。

身体の中に確かな実感を与えてくださる作品こそ、よい芸術ではないでしょうか。

 

 

 

物語は三好四兄弟の死、三好義継さんの暴走を経て、松永久秀さんの最期に至ります。

(ちなみに十河一存さんと三好義継さんのキャラがめっちゃ笑えます)

(同じく三好之虎さん兼筒井順慶さん兼細川晴元さんのキャラもめっちゃ笑えます)

 

そして、現代に戻ったHOMAREI社メンバーは松永久秀さんの「義理」を「1」から「100」に変更するという。

 

この作品が信長の野望・創造と大志の間に発表されていて、大志で松永久秀さんのキャラがガラッと変わったことを思い起こすと、なんだか作品と現実が連動しているような趣があって感慨深いですね。

 

HOMAREI社メンバーの演技、よかったなあ。

歴史ゲームライターの太田暁美さん(水崎綾さん)の絶叫、

「私、好きーィィ!
 この立場、好きィィィ!!」

 

がとても好き。

 

 

好きで言えば、二曲輪猪助さん(竹石悟朗さん)の生き生きアクションや、松永久秀さん(鵜飼主水さん)のガラの悪い殺陣も好きです。

三好長慶さんや松永久秀さんを、家柄の低い者たちのヒーローとして描写しているのが大好物。

 

 

島左近さん(吉田宗洋さん)もイケメンすぎて困る。

物語的には傍観者に近いのですが、いてくださると場面が締まるのが凄いです。

 

 

あと、私的な思い入れですが、三好長慶さん(佐藤修幸さん)とあまねさん(春原優子さん)が人知れずな繋がりがあったり、エンドロールでもペアで記載されていたりしたのにジーンときました。

長慶さんとあまねさんによって命を落とす義興さんががが。

偶然だと思いますがその偶然に震えるの。

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飛ば鳥、戦国ヴァンプ、信長の野望・201X&大志……

 

良質な三好松永コンテンツが増えてきましたね。

そろそろ他の戦国ファンから憎まれちゃいそうで怖いくらいです。

 

 

「調子に乗っている」と思われないように品よく振舞いつつ、三好松永人気がまだまだ高まっていきますように。