肝胆ブログ

かんたんにかんたんします。

大相撲2024夏場所感想「大の里関いよいよ頭角、欧勝馬関の姿勢も惚れるね」

 

大相撲夏場所、新入幕以降いきなり優勝候補であり続けた大の里関が遂に初優勝、デビュー7場所での優勝は史上最速……この偉業があまり意外に思われない、むしろ大の里関が破れると対戦相手に拍手が送られる……辺りが大の里関の大器っぷりを示しているようでかんたんしました。

 

一方、同じく新入幕で10勝・敢闘賞を取った欧勝馬関も、敗れた上位陣との取組がいずれも自分の力を試すような清々しい挑戦の仕方で潔くて格好よかったですね。こういう姿勢の方はどんな業界でも大成するんじゃないかと感心させられましたわ。

 

 

www.sumo.or.jp

 

www.nhk.jp

 

今場所からNHKの無料大相撲中継サイトがリニューアルされましたね。

私的には新しいサイトの方が見やすくて満足しています。

 

 

 

24夏場所の幕内勝ち越し力士は次の通り。

 

12勝 大の里(優勝、殊勲賞、技能賞)

11勝 琴櫻、大栄翔

10勝 豊昇龍、阿炎、明生、竜電、欧勝馬(敢闘賞)

  9勝 平戸海、湘南乃海、佐田の海、宝富士

  8勝 御嶽海、隆の勝、琴勝峰、金峰山、一山本、美の海

 

 

人数が少ない!!

幕内力士が少なすぎて時間調整たいへんそうでしたね。

怪我の頻発かつ世代交代期、場所を運営する側も難儀なんだろうと思います。

霧島関の休場というか深刻な怪我の状況は残念でなりませんし、

高安関は一部休場しつつ出てきたらやたら強くてファンは苦笑いですし、

尊富士関の全休に代償の大きさを感じさせられますし。

 

 

さて、大の里関の初優勝。

休場が多い中での12勝優勝とはいえ、実力やポテンシャルが抜きんでいるところは最早だれも疑わないでしょう。これで腰がもっと降りてきたらと思うと恐ろしい。

上でも書いた通り、もはや大の里関を破った側の力士、高安関、平戸海関、豊昇龍関を愛でたくなってしまう点がほんま大器やなと思います。

二所ノ関親方もだいぶ気を使っているようですが、大の里関についてははやく大関横綱に上がってほしいというより、むしろどんな大関横綱になるかの方に意識を向けて、みんなから愛される立派な大人物になってもらいたいものですね。

 

 

琴櫻関は今回も優勝を逃し、星数のわりに内容もけっしてよくはありませんでした。

しかしながら、よくはない勝ち方の一つひとつに琴櫻関の柔らかさや相撲勘が見られたこともまた事実であり、総合力・安定性という点ではやはり幕内最上位クラス、さすが大関やなと思いはしたのです。

大の里関の結果に発奮して、低く前に出る立ち合いを得ていってほしいところ。

 

推しのひとり、大栄翔関も好調で嬉しかったです。

この方も幕内上位での安定性は誰もが認めるところ。まだまだ三役で長く活躍してほしいですし、大関にも再び挑んでいただきたい。大栄翔関が活躍していると元気が出る。

 

 

10勝勢で印象に残ったのは新入幕の欧勝馬関。

特に、まだ優勝の目もあったなかでの若元春関戦、豊昇龍関戦の取り口・負けっぷりが最高に爽やかで格好よかったですね。駆け引きを選ばず、自分の現在の実力を確かめるような真っ向勝負っぷりに、目先よりも将来を見据えている感じがびんびん伝わってくるかのよう。こういう若者がみんな好きなんや……!

 

同様に、平戸海関や湘南乃海関にも「これが糧になる、まだまだ強くなる」ものを感じた場所でしたね。悔しい思いもしたと思いますが、それぞれの強みを一層活かして、実力と安定性を高めていっていただきたいです。

 

あと、内容がめちゃくちゃよかったとは言えませんが、琴勝峰関も相撲勘の冴えを感じる場面が多かった気がします。もともと才気あふれる方ですからまだまだ貪欲に番付を上げて、佐渡ヶ嶽部屋を盛り上げていただきたいっすね。

 

 

休場が多いことはまことに残念ですし、ここ数場所は番付秩序が効いていないのも残念に思う面はありますが、一方で幕尻から大関まで誰もが優勝のチャンスを意識している、野心と活気が充満している場所でもあったように思います。

今後もまだまだ番付は流動的・混沌としていそうな予感を感じますけど、そんな中で上位に定着したり、キラリと光る活躍を見せてくれたりする方が増えていきますように。

 

 

武将山関は十両二枚目で9勝。

これは再々入幕あるかな!