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かんたんにかんたんします。

「エンダーリリーズ 攻略した感想④ 白巫女の歴史、穢れの王の考察」(Binary Haze Interactive)

 

「ENDER LILIES QUIETUS OF THE KNIGHTS(エンダーリリーズ、あるいはエンダーリリィズ)」が面白すぎてかんたんしたので、物語の舞台に起こった歴史を色々考察してみました。

 

大きくは自分用のメモです。

ゲーム内で明言されている内容は黒字、私の勝手考察は青字にしておきます。

 

 

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以下、ネタバレを躊躇していませんのでお含みおきください。

 

 

 

 

 

 

(白)巫女の歴史

①古き民 vs 魔の種族の時代

かつて古き民は魔の種族を滅ぼし、古代呪術を以て世界を支配したそうです。

 

「切り裂く巫女」リコリースさんは明確にこの時代に活躍した最初期の巫女でありましょう。

同様に「射殺す巫女」アウラさんも、物騒な二つ名的にこの時代に活躍した方なのかもしれません。

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リコリースさんが近接攻撃キャラ、アウラさんが遠距離攻撃キャラっぽいので、もしかしたら二人はバディや姉妹だったのかも。

この二人由来のレリックは効果も強力なので、そうとうな実力者だったのは間違いなさそうです。

 

「魂は戦地に舞う」「穢れと共に」という文言から、この頃から巫女さんは「召魂」の技を有していて、本編のリリィさんのような活躍をしていたのでしょう。

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➁古き民が栄えた時代~初代王に滅ぼされた時代

古き民の時代、巫女さんは一定人数が存在していて、穢れを浄化したり、不死の騎士を召魂したりして活躍していました。

 

詳細な前後関係は不明ですが、この時代の巫女さんとしては

「導きの巫女」キルティスさん、

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特に二つ名がない巫女のカリヴィアさん、

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がいらっしゃいます。

 

 

その後、古き民時代の末期に初代王たちが攻め寄せてきまして、巫女エルドレッドさんは命を落とし、黒衣の騎士フェリンさんは魔術で封印されます。

なお、エルドレッドさん以外にも複数の巫女がいて、いずれも落命したことがフェリンさんの友人の記憶から伺えます。

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この他、巫女なのかどうか分からない古の民マニサさんという方もいらしゃいます。

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他の巫女たち同様花の名前の持ち主ということで、彼女も巫女なのかもしれません。

(「マニサ」という百合の花があります)

 

 

 

③「暁の白巫女」ニンフェリアさんの時代

エルドレッドさんの娘であるニンフェリアさんは、初代王に保護され、やがて果ての国にて唯一穢れを浄化できる存在として人々の崇敬を得るに至ります。

父親は、素直に考えればフェリンさんなのでしょう。子どもができてから不死契約を結んで肉体を失った、という流れでしょうか。そうなると、リリィさんからすると黒衣の騎士さんはひいひい爺ちゃんということになりますが。

 

ニンフェリアさんがどのような生涯を送ったかの描写はありません。

ただ、本編のAエンドでは黒衣の騎士さんがリリィさんについていけない、Cエンドでは黒衣の騎士さんがリリィさんとずっと一緒にいられるということから、ゲーム開始時点での不死契約紋章持ちはリリィさんとフリーティアさんのみということで、少なくともニンフェリアさんは亡くなってはいるのでしょう。

 

私個人の価値観としては、「白教」という白巫女を崇める宗教ができあがったことからして、ニンフェリアさんは穢れ浄化のご負担で命を落とし、白の教区に葬られたのではないかなと想像しています。

強力な信仰を生んだということは、穢れ浄化という現世御利益だけでなく、人々の穢れを背負って命を失ったという「献身」ですとか、「聖遺骸」の周りに人々が集って嘆き感謝するというプロセスですとかがあったんじゃないかなと。

 

 

 

④「風の白巫女」さんの時代

風の白巫女さん(名称不明)はニンフェリアさんの娘さんとして生まれ、白巫女の役割を継承いたします。

ゲルロッドさんたちと一緒に穢者と戦い、双子城砦設立に尽力。果ての国の防衛力を飛躍的に向上させました。

 

ただ……最後は自ら命を断ったことが明言されています。

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白巫女さんは生まれた地にちなんで二つ名をつけられるそうなので、風の白巫女さんは王城の風の間で生まれたんでしょうか。

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ということは、ニンフェリアさんは王城勤めの騎士さんあたりと結婚したのかもしれませんね。

巫女さんは代々騎士好きなんでしょうし。

なお、初代王や王族と結婚した……ということはなさそうです。王族の血を引いていたら歴代白巫女さんの扱われ方がもっと変わっていると思いますので。

 

 

また、風の白巫女さんの死因ですが、個人的には守り人の長やフリーティアさんが想像する「穢れ浄化に伴う苦しみ」ではなく、「母親ニンフェリアさんの出生の秘密を知り、自分に流れる血や宿命と、果ての国との関係に苦しんだ」「自分の代で過去に決着をつけ、娘フリーティアさんを果ての国に根づかせるために証拠もろとも自死した」という説を推したいところです。

 

双子城砦の先、東の果ての泉手前に、破られた初代王の手記やニンフェリアさんの指輪が意味深な感じに落ちていますので、風の白巫女さん、自ら築いた双子城砦(果ての国の平和の象徴)と穢土(滅ぼされた古き民の象徴)の境目の地点で身投げしたんじゃないかなあと。

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破かれた初代王の手記がある隠し部屋の穢者、もしかしたら風の白巫女さんの関係者(従者とか夫とか)なのかもしれませんね。

果ての泉周辺の浄化が進んでいるのも、風の白巫女さんの残滓というか残浄化力が漂っているからだと思うとエモい。

 

 

スタート地点で風の白巫女さんの像が崩れているのは、

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風の白巫女さんが自死した(献身的に穢れを引き受けるべき白教の教えにそぐわない)ことを受けてのものなのかなあと。

はじめは暁の白巫女ニンフェリアさん生存説とかも考えたんですけど。

 

 

 

⑤「泉の白巫女」フリーティアさんの時代

風の白巫女さんの娘、フリーティアさん。

趣味はお絵描き。

 

二つ名やその他TIPS的に、果ての地の泉で生まれ、崖の村で育ったようです。

(④の考察通り、風の白巫女さんが果ての地の泉に思い入れを持っていたのだとしたら果ての地の泉で生まれたというのも重くて良くないですか)

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(風の白巫女さん、フリーティアさんが王城で過ごすと古き民の記録に出会ってしまう可能性を案じていたのかもしれません。ラストの描写から、フリーティアさんは古の民関係の歴史はご存じなさそうでしたし)

 

フリーティアさんは特に強い浄化の力を有しており。

果ての国の皆さまと信頼関係を築き。

双子城砦に攻め寄せてきた穢れの王と穢者の大群を撃退・浄化いたします。

 

ただ、その戦いで護りの宝具が砕け散り、ご本人の浄化キャパも限界を迎えてしまい、ゲーム本編に至る悲劇が……という。

 

 

ところで、フリーティアさんの指輪をつけるだけでリリィさんがお守り結界でパリィ可能となりますので、

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察するにフリーティアさんはパリィの名手だったのでしょう。

双子城砦での穢れの王との戦いはさながら十尾 vs ヒアシ様のような感じだったに違いありません。

風の白巫女さんもパリィ上手な騎士と結婚したんですかね。

 

 

 

⑥9人のリリーズ

フリーティアさんが限界を迎えたため、王の命令でファーデンさんがフリーティアさんのクローン的な8人の白巫女チルドレンを誕生させます。

ゲルロッドさんの記憶等から、白巫女チルドレン誕生後もしばらくはフリーティアさんは子連れで出歩けていたようですが……。

 

フリーティアさんが最深部で動けなくなり、更に、フリーティアさんとファーデンさんが王の命令に背いて8人の白巫女チルドレンへの穢れ移管を拒否したことを受け、白巫女チルドレンは散り散りになります。

 

  1. 最初に生まれた白巫女は王の手元に(王城)
  2. ひとりは禁域で実験材料に。もしかしたらファーデンさんが善意で保護していただけなのかもしれませんが……
  3. ひとりはウルヴさんとユリウスさんの保護下に(双子城砦)
  4. ひとりはイレイェンさんの保護下に(魔術協会)
  5. ひとりはゲルロッドさんの保護下に(崖の村)
  6. 本当のリリィさんはシーグリッドさんの保護下に(白の教区)
  7. ひとりは堕ちた弓使いさんの保護下に(カタコンベ
  8. 最後までフリーティアさんのそばにいたひとりはヘニールさんと暗部の手で脱出を試みるも……

 

3~8の白巫女さんたちは、順不同ながら禁域から逃げ出した模様です。

(3の白巫女は早いうちに逃げ、8の白巫女は最後の方に逃げたと思われる)

 

主要登場人物のうち、禁域に踏み込んだと描写されているのはイレイェンさん、シルヴァさん、ヘニールさん、ファーデンさんなので、

フリーティアさんとファーデンさんからの依頼を受け、イレイェンさん、シルヴァさん、ヘニールさんが手引きして逃がしたのでしょうか。

ヘニールさんは記憶の描写的に8の白巫女さんのみ、

7の白巫女さんはシルヴァさん本人が禁域から逃げる際に一緒に連れてって、自身ないし同僚の兄である弓使いさんに預け、

3~6の白巫女さんはもう少し前にイレイェンさんの差配で各地の有力者に預けた……とかかなあ。イレイェンさん、双子城砦にも行ったことあるし、シーグリッドさんとも面識あるし。

 

 

ゲーム本編の主人公リリィさんは最後に目覚めたので、上記8人のリリーズとは出会っていない模様です。

ただ、本当のリリィさんが目覚めを心待ちにしていたり、フリーティアさんが髪飾りを贈ったり、イレイェンさんがお守りを贈ったりしているので、存在は認知されていた模様。

おそらくはファーデンさんとイレイェンさんが護りの宝具修復装置と一緒に用意したけど、目覚めも修復も間に合わなかった……ということなのでしょう。

 

主人公リリィさんは、攻撃関係は黒衣の騎士さんの影響で召魂スキルが身についた訳なのですが、それとは別に卓越したヘッドスライディングやよじ登りやジャンプや着地の力を有していますので、もしかしたら基礎体力が強化された(だから目覚めが遅れた)白巫女なのかもしれません。

 

 

 

穢れの王の正体

最後に、穢れの王と白巫女さんたちの関係について。

 

本編のラスボスがフリーティアさんと一体化しているためか、穢れの王の正体について風の白巫女さんや暁の白巫女さんの成れの果て説があるそうなのですが。

 

個人的には、穢れの王はあくまでTIPSでの描写通り「古き民の怨嗟が形をなした」存在なんだろうと解釈しています。

 

ニンフェリアさんや風の白巫女さんの死に対する私見は上で書いた通りなのですけど、仮に穢れの王の主体がニンフェリアさんや風の白巫女さんの魂なのであれば、ニンフェリアさんだったら本編で黒衣の騎士さんが、風の白巫女さんだったら双子城砦の戦いでフリーティアさんやゲルロッドさんが、それぞれ反応を示すはずだと思うんですよね。

 

ので、フリーティアさんと一体化する以前、双子城砦に攻め寄せてきた穢れの王は、あくまで穢者の集合体なのであろうと。

穢者って、融合する性質がもともとあるようですし。

 

想像をたくましくすれば、かつてリコリースさんたちが滅ぼした魔の種族が残した呪いこそが「穢れ」であり、リコリースさんに切り裂かれた魔の種族四天王のひとりが古き民の怨嗟パワーを吸い上げて復活した姿こそが穢れの王だったのだ……みたいなネタがあったりするのかもしれませんけど。

 

 

 

 

 

かようにつらつら書きましたが、要はそれだけエンダーリリーズが面白かったということであります。文芸関係が優れたゲームって大好き。

読み返すと風の白巫女さんに関する描写が妙に長くて妄想が過ぎる気もいたしますが御寛恕くださいませ。

 

 

エンダーリリーズに触れたプレイヤーさんの心から穢れが浄化され、現実世界が果ての国よりはましな感じで展開していきますように。