信長の野望・新生PKにて、デモプレイでどのCPU大名家が天下を統一するか実験してみたらなかなかおもしろい結果になってかんたんしました。
デモプレイ条件
共通ルールとして、こんな感じに設定しています。
なお、1.1.4版です。
登録武将や史実武将編集等は使いません。
難易度系の設定は次の通り。
好戦的、すべての収入が多い、イベントなし、寿命は史実、等。
たぶん展開に影響はないと思いますが、はじめに選択する大名は蠣崎家にします。
ゲーム開始して即デモプレイ開始で。
こんな感じで、1540年代、50年代、60年代、70年代、80年代それぞれを代表するシナリオ、および群雄繚乱で、それぞれ2回ずつ試行してみます。
1546年1月 信長元服
いちばん群雄割拠感が高いシナリオになります。
1回目の展開を紹介しますと、
1550年時点。
1553年時点。
1560年。勝負あった感じでしょうか。
そういう訳で、1回目の勝者は三好家です。
イベントなし長慶さんは両細川家にも足利家にもまったく忖度しませんでした。
そして、2回目の勝者は南部家! サプライズ。
畿内や関東甲信越がわちゃわちゃしている間に、とっとと奥州をまとめて日本全土を飲み込んでいきはりました。新生では弱い遠いと思われがちな南部家がまさかのジャイアントキリング、これはアガりましたね。
(ちなみにCPUは奉行経由での他家政策をあまり使わないようで、浪岡伝は使用していない模様)
1553年4月 尾張統一
シナリオ開始時点では「三国同盟締結前」というのがポイントです。
イベントなし設定の影響が大きそう。
展開としては。
1560年時点。
これは……そうそうに勝負が決まった気がしますね。
結果として、勝者は1回目も2回目も三好家でした。
各地方の大名がまだまだ成長過程にあるなか、いち早く畿内を抑えた三好家の実力が他を圧倒したかたち。
1560年4月 桶狭間の戦い
いよいよ桶狭間シナリオです。
イベントなしなので桶狭間の戦いは非開催、三国同盟は盤石、になりますね。
ちなみに、1560年三好家は別所家と同盟関係にあって、地味に三好の播磨攻め結果が反映されているのにキュンとします。
展開としましては。
1565年。
三好家や毛利家も拡大していますが、それ以上に今川家・武田家の伸び方がエグい。
1571年。
そして1577年。
無情やなと思ったのが、三国同盟関係者のなかで、北条氏政室の黄梅院さんだけが早世されますので、北条家-武田家同盟だけが解除されてしまうところ。
武田家がウキウキと北条家を滅ぼしてしまい、今川家もそれに異議を唱えたりはしませんので、武田信玄さんのやったもん勝ち感が際立ちます。
結果、第1回勝者は武田家、第2回勝者は今川家あらため松平家となりました。
婚姻同盟しっぱなしだと、残存勢力が今川家・武田家だけになった時点で、兵力の大きい方(詳細不明。二条御所は今川家が抑えていましたが、先に東国を制した武田家の方が兵力は上)の武田家が天下統一をしたことになるようです。
2回目は1616年までかかっています。
これは婚姻同盟二家の兵力が小さい方が、第三の家を従属させてしまい、第三の家の兵力が中途半端に多いせいで吸収もできず、かといって兵力の一番大きい家が第三家を攻めることもできず、婚姻同盟解除まで膠着……という展開の模様。
史実と異なる展開なのに結局徳川家康さんが天下を取っているのが面白いですね。
1570年4月 信長包囲網
ついに歴史の主役に躍り出た織田信長さん。
イベントなしなので包囲網や各種謀反が起こることもありません。
1575年。
1582年。
展開はおおむね予想通りですが、徳川家の伸びっぷりがすごい。
結果は1回目も2回目も織田家が天下を統一しました。
2回目は1624年までかかっています。
先ほどのシナリオ同様、婚姻同盟先の徳川家が里見家を従属させ、吸収できず、婚姻同盟解消まで膠着したためです。
里見家、臣従しがちなんですが久留里城の兵力が大きいので吸収はしにくい、トラップな存在になっていますね笑。
1582年5月 夢幻の如く
もはや実験するまでもない気がしますが……。
1590年時点で。
ですよねー笑
結果は1回目・2回目ともに織田家でした。クリアタイムまで同じ。
1618年2月 群雄繚乱
いちばん予想がつかないシナリオ。
たぶん試行するたびに結果が変わるので、見ていても単純に面白いです。
1回目。
10年経過。
16年経過。
勝者は上杉家でした。
長宗我部家も健闘しましたが、九州攻略が遅れたために上杉家とのバトルに専念できなかった感じです。
上杉謙信さん、史実シナリオでは敵が強いせいかそこまで伸びませんが、こういうフラットな条件での勝負だとやはり強いですね。
2回目。
13年経過。
27年経過。
勝者は……
織田家です!
もうちょっとだけ島津家が勢力を拡大できていれば北条家との挟撃が有効に作用した気もしますが、それ以上に信長さんの拡大スピードが速かった。
おまけ:群雄繚乱(国替)
せっかくなので、群雄繚乱で国替したらどうなるかやってみましょう。
1回目。
こういう配置でやってみます。
武将の配置は変えていませんので、立地だけが条件チェンジです。
7年後。
13年後。
九州の南部家強え。
再び魅せてくれるかと期待してしまいますね。
26年後。
南部家、斎藤家、北条家の三国志状態に。
パッと見、斎藤家有利に見えますね。
結果は……
北条家でした!
誰だよPKの北条家は弱体したって言った人は。
群雄繚乱デモプレイのような長期戦だと、ナーフされた五箇条の訓戒(郡制圧時、農村と市の掌握を最大2つ維持)も充分お強いですわ。
展開的にも、南部家と斎藤家主力(畿内軍)がバチバチやり合っている間に、北条家が上手いこと東から斎藤家領地を蚕食していって。氏康さんの巧妙さに唸らされるという見ごたえがありました。
2回目です。これでラスト。
5年後。
開始10年後。
こんなに本願寺が伸びたの初めて見ました。初期立地は鉢形城ですし謎だ。
20年後。
北条家vs本願寺という構図が鮮明に。
あいだの上杉謙信さんは宿敵の北条家に降るか宿敵の本願寺に降るか、非常におつらい立場に身を置くことになってしまいました(最終的に北条家に滅ぼされはりました)。
31年後。
じりじりと本願寺に押されていく北条家。
敗因はたぶん井伊家を従属させてしまい、自家出力を充分に上げられなかったから。
よほど家宰が魅力的とかでない限り、吸収できなくなる従属は要注意だよという六箇条目の訓戒を残したいところです。
結果。
日本の歴史が思いっきり変わってしまいそうです。
感想
以下は雑感です。
①イベントなし三好家は実休さんが跡を継いでくれるので安心・強い・格好いい
②攻城戦威風で、けっこう流れが変わる
特に群雄繚乱ですが、攻城戦の勝敗はAIも読みを外すことが多いようで、あちこちで勝ったり負けたりの威風が起こります。
それで領土を無傷で手に入れたりひどい動揺状態になったりしますので、勢力の興亡に与える影響が大きいの。
こういうランダム性、楽しいですね。
③毛利家と大友家の絶妙な勢力均衡
毛利家が中国・四国を、大友家が九州を抑えた後、関門環境や黒瀬城を舞台に両者が幾度も激突し、一進一退の攻防が続きます。
この、九州北部と中国西部の釣りあい、九州中部と四国西部の釣りあいが絶妙で、なかなか西国ではワンサイドゲームにならない辺りが史実っぽくてよくできているなあと唸らされました。おかげで、畿内統一勢力に毛利家が背後からいじめられて最終的に両者とも滅んでしまうのが残念なのですけれども。
④ダークホースな奥州
九州と中国・四国が均衡しやすい一方、東北勢は何かの拍子に勢力を急拡大するときがあります。上記実験の中でも南部家や北条家(国替)が天下統一していますし。
創造以降、畿内や東海・関東といった国力が重視されるようになりましたけど、なんだかんだ言って後背を気にせず戦力を前線に集中できる端っこ戦略は強力で、そのポジションを西国勢よりも東北勢の方が早期に実現しやすいのかなと思いました。
史実シナリオだと、九州は三国志+毛利家と強敵ぞろいですが、東北は南部家か伊達家で圧倒できますしね。
⑤プレイヤーの外交・合戦は本当に強力
CPU同士だと猛威を振るう初期婚姻同盟しかり、展開をひっくり返す攻城戦威風しかり。これらを見ていると、プレイヤーが意図的に実施・永続できる同盟や、合戦による威風の強力さにあらためて気づかされます。
せっかくプレイヤーにだけ与えられた特権なのですから、有効に活用するもよし、意図的に縛るもよし、いっそう意識して楽しみたいところです。
以上、デモプレイの実験結果と感想でした。
いい暇つぶしにはなりましたよ。
どなたかの何らかのご参考になりますように。