肝胆ブログ

かんたんにかんたんします。

「じゃりン子チエ 文庫版11巻 感想 テツの結論、ヨシ江はんに酒」はるき悦巳先生(双葉文庫)

 

じゃりン子チエの文庫版11巻にて、テツとヨシ江はんの関係にちょっとした進展があってかんたんしました。

 

www.futabasha.co.jp

 

f:id:trillion-3934p:20201118220851j:plain

 

 

 

収録されているお話は次のとおりです。

 

  • 待つ身はつらい
  • カルメラの運だめし
  • 淀に向かって走れ
  • 淀は荒れていた
  • ツキまくる三人
  • 最終レースの後で
  • みんなマトモじゃないけれど
  • ヤクザな儲けは体に悪い
  • パーティーに誘われて
  • 竹本テツ先生に来た手紙
  • 地獄の周辺交遊図
  • テツのアルバイト
  • 組開きパーティー始末①
  • 組開きパーティー始末②
  • そろそろみんなで張り切る季節
  • 働くカルメラ
  • 働くカルメラ「きざら事件」①
  • 働くカルメラ「きざら事件」②
  • 雨の日・父の日
  • 無口な「う~~」テツ
  • 梅雨明けの夜の狂宴
  • 上等の迷い猫
  • テツになつく不吉な猫
  • 歓迎 東京ヤクザ様
  • 真夏のエンドレス・カブ Part1
  • 真夏のエンドレス・カブ Part2
  • 真夏のエンドレス・カブ Part3

 

 

カルメラ兄がいろいろ頑張りつつ、

テツの競馬挑戦、テツと新興ヤクザの騒動、テツと東京ヤクザとの対決と、テツを中心にした盛り上がりが続く楽しい巻になっています。

 

そのあいまに、お好み焼屋のオッちゃん(百合根)の父の日悲しいやつ、テツが調子に乗って離婚の結論とかハッタリ言ってたらヨシ江はんが大変なことになるやつと、秀逸なエピソードが入っているのもいいですね。

 

 

以下、詳しいネタバレはしませんが、各人物の好きなセリフを。

 

 

 

 

チエちゃん

バクチは勝つもんやない

負けるからええんや 

 

競馬で荒稼ぎしてきた大人たちに胸悪くなり、ホルモンを焼く気が失せるチエちゃん。

ギャンブルについて、非常に真理を突いたようなセリフを吐くのがすごい。

 

 

そやけどええ場所やなぁ

前は何屋さんやったんやろ

そやけどこんなとこ借りるのえらい高いんとちゃうやろか 

 

カルメラの開いた店を見て。

小学五年生にして立地を語るチエちゃんがすごい。

 

 

 

テツ

ヨシ江君

……

キミ

色々と

ボクには

ウラミがあると思うけど……

 

だからその…

逃げるんやったら

ボクがその…

復活してからにしてほしいのよね

 

ボク…なんか踏んばりが……

 

からの

 

あんまりワシをただの無口なオッさんやと思てたら

その内 結論出すぞーー 

え…

ええかげんにせんと

離婚やどー

 

競馬でなんやかんやあって弱っている時はヨシ江はんにすがっておきながら、調子に乗ると離婚をチラつかせるテツ。

 

それを聞いたチエちゃんが

お母はん「ハイ」てゆうたり

いっぺんに立場が逆転するから

 

と冷静にツッコんでいるのが大阪の家庭っぽくて好き。

 

 

 

ヨシ江はん

ははははははっ

はははは

ははっはははは

はははは

はははははっ ははははは

「冗談ばっかり」ぱん

 

詳しい経緯は伏せますが、掘り下げれば掘り下げるほどヨシ江はんは無敵なんやなということが分かって参ります。

 

 

 

アケミ

そんなマジメな顔されたら分かっちゃうじゃない 

 

テツ&ヨシ江はんの旧知の女性、アケミさん。

カルメラ兄とも縁があるのですが。

 

孤高な雰囲気で、男に言葉を吐かせないところが格好いいと思います。

こういう女性こそ優しく扱われてほしいものです。

 

 

 

新興ヤクザの下っ端たち

な…なんやあの笑いは……

あいつ口が耳までさけてまっせ 

 

チエちゃんに対して。

テツの娘のため、遠巻きにしてびびってるところが情けなくてかわいい。

 

チエちゃんの笑顔を見て「口が耳までさけている」と言っていますが、あの顔は漫画的表現ではなくて本当に耳までさけているのだろうか笑

 

 

 

花井センセ(父)

適当に混ぜて味見したらええやないか 

 

チエちゃんにカクテルをつくらせて味見させる花井センセ。

この教育者がすごい。

 

 

 

おバァはん

やっぱり目標を持った男のやることは違いますなぁ

それは大丈夫だす

人間 目標を持ってなんかやってる時はヘタなこけ方しまへんから

 

頑張っているカルメラ兄を絶賛するおバァはん。

地道にコツコツやっている人をしっかり褒めてくれる人も偉大ですよね。

 

 

 

小鉄&アントニオジュニア

ジュニア「ス…スルメが焼けました」

小鉄「さあさあ もぉ一杯もぉ一杯」

 

父の日に息子から電話がかかってきて、以後無言になるお好み焼屋のオッちゃん。

オッちゃんを気にかけて、二匹でお酒の世話をしているところがめっちゃ好きです。

 

オッちゃんはその後、東京ヤクザ相手にぼろ儲けするので良かった感はありますね。

 

 

 

 

 

以上、笑いありしんみりありの詰まった巻で満足度高かったです。

 

おぼろげな記憶ですが、ファミコンじゃりン子チエの終盤でもテツが競馬場に行っていた気がしますね。

なんか小鉄編のラストバトルとか、カブのミニゲームとかが難しかったような……。

 

またやりたいな、手に入るかな。

 

 

  

お酒でも周囲の心遣いでもいいので、無用な夫婦の危機が世の中から減りますように。

 

 

 

 

「じゃりン子チエ 文庫版10巻 感想 チエちゃん台詞キレッキレ」はるき悦巳先生(双葉文庫) - 肝胆ブログ

「じゃりン子チエ 文庫版12巻 感想 マサルの母離れ挑戦」はるき悦巳先生(双葉文庫) - 肝胆ブログ