肝胆ブログ

かんたんにかんたんします。

2018-01-01から1年間の記事一覧

「ポーツマスの旗 外相・小村寿太郎 感想」吉村昭さん(新潮文庫)

日露戦争の講和交渉をテーマにした小説「ポーツマスの旗」が緻密かつ実際的な描写を次々と味わうことができてかんたんしました。 www.shinchosha.co.jp 著者は私が好きな吉村昭さんです。 入念な取材を基に執筆されているので何もかもが史実のように思えてし…

「犬を飼う そして…猫を飼う」谷口ジロー先生(小学館)

谷口ジロー先生の名作「犬を飼う」および短編集の再編集版が発売されていてかんたんしました。 目に涙を溜めながら読ませていただきました。 www.shogakukan.co.jp 土山しげる先生の遺作「流浪のグルメ」を買う流れで、谷口ジロー先生の作品も手に取りたくな…

「流浪のグルメ 東北めし 3巻」土山しげる先生遺作(双葉社)

単行本化を諦めていた「流浪のグルメ」最終巻が発売されていてかんたんしました。 土山しげる先生の冥福を心よりお祈りいたします。 ↓双葉社サイト http://www.futabasha.co.jp/booksdb/smp/book/bookview/978-4-575-31375-8/smp.html?c=20998&o=date&type=t…

映画「ロトセックス」廣田幹夫監督

ロトセックスという口にするだけでIQが下がりそうなタイトルのアダルト映画がB級感全開でありながら無駄にほっこりできてしまってかんたんしました。 貴重な休日に自分は何を観ているんだろうとも思いつつ。 ロトセックス - Google 検索 70分弱の短い作品に…

「夜の工場百景 ~ドローン空撮写真集~」小林哲朗さん(一迅社)

さいきん発売された工場夜景をドローンで撮影した写真集が興奮するほどダイナミック綺麗でかんたんしました。 www.kobateck.com 小林哲朗さんのお名前、色んな媒体で目にするようになってきましたね。 氏のHPでは写真作品を多数拝見することもできますよ。 …

「北条氏康の妻 瑞渓院 政略結婚からみる戦国大名」黒田基樹さん(平凡社)

北条氏康さんの妻「瑞渓院」さんを切り口に今川家・北条家の興亡を追った書籍が興味深くてかんたんしました。 www.heibonsha.co.jp さいきんの中世本は「家格」「身分秩序」といった当時の価値観をあらためて評価する本が多いような気がいたしますが、この本…

「ヘンリ・ライクロフトの私記」ギッシングさん / 訳:平井正穂さん(岩波文庫)

ギッシングさんによる「ヘンリ・ライクロフトの私記」が現実からのしばしの遊離を楽しめてかんたんしました。 イギリス版、あるいは近代版の徒然草のような趣も。 ヘンリ・ライクロフトの私記 - 岩波書店 波乱ある人生を送った苦労人ギッシングさんが最晩年…

山形県土産「山形ラスク研究所の缶入りラスク」

山形県の土産に買って帰った「山形ラスク研究所」の缶入りラスクがすこぶるコストパフォーマンスに優れていておいしくて周囲の評判よくてかんたんしました。 白いくも 山形県南陽市と米沢市の美味しいケーキ屋さん (画像は当該商品の通販サイトより引用) …

山口県萩市 井上商店の「しそわかめ(ふりかけ)がじわじわ美味しい、すごい」

山口県萩市は井上商店さんの「しそわかめ(青ラベルタイプ)」というソフトタイプのふりかけが地味ながら類を見ないようなおいしさでかんたんしました。 www.hagiinoue.co.jp (画像はオフィシャルHPから引用) パッケージに書いてはる通り、しそ・ごま・わ…

山形県山形市「最上義光歴史館」と「文翔館(旧県庁舎・県議事堂)」

山形市の歴史散歩が満足度高い上に全部無料でかんたんしました。 これは温存できた資金を米沢牛やだだちゃ豆につぎ込めというメッセージでしょうか。 mogamiyoshiaki.jp www.gakushubunka.jp 米沢市に続いて山形市を歩いてみました。 まずは最上義光歴史館。…

山形県米沢市「上杉神社」と「国宝 上杉本 洛中洛外図屏風」

山形県に行ってきて、念願の洛中洛外図屏風(但し複製)をまじまじ見ることができてかんたんしました。 上杉神社も想像以上に見どころが多くて楽しかったです。 観光スポット:やまがたへの旅/山形県観光情報ポータルサイト [伝国の杜]米沢市上杉博物館/…

珈琲館の「グラタンパンは童心に返る味」

夕食に食べた珈琲館の「グラタンパン」が思わず童心に返ってしまうような味と見栄えでかんたんしました。 www.kohikan.jp ※画像はオフィシャルHPより引用 見たまんまの料理です。 輪切りにしたフランスパンに、チキン入りのグラタンを詰め込んだ一品。 これ…

信長の野望201X「アナザー河内和泉Ex(魔窟)攻略」

少し前に、201Xのアナザー河内和泉に魔窟が実装されました。 ↓リリース お知らせ すべての面をSクリアできれば三好家武将の能力が+2%されます。 せっかくなので試行錯誤してクリアしてみましたが、とても難しかったです……。 恐るべしアナザーEx。とても他の…

信長の野望201X「耳川異聞のストーリー」※ネタバレ多め

信長の野望201Xで開催されていた「耳川異聞」のストーリーが極めて面白かったのでかんたんしました。 ↓耳川異聞開催のリリース お知らせ 開催期間が過ぎてからおすすめするなという話ですが、いつもよりネタバレ多めで紹介したかったためということでご容赦…

「長慶弁当とは」日経新聞の三好長慶で地域おこし記事(徳島支局長 長谷川岳志さん)

少し前の日経新聞に三好長慶で地域振興してる方がいますよ的な記事が載っていてかんたんしました。 www.nikkei.com 出水康生さんの主張が取り上げられています。 郷土史家および作家としてエッジの効いたアピールをよくされておりますので、三好家好きならご…

「アクタージュ3巻 感想 百城千世子は偉大なり」原作:マツキタツヤ先生 / 漫画:宇佐崎しろ先生(ジャンプ)

アクタージュの3巻、デスアイランド編のクライマックスがパトスに溢れていてかんたんしました。 主人公の夜凪景さんたちが生み出したとんでもないエネルギーを受け容れた上で最終的に素晴らしい方向に纏め上げてしまった百城千世子さんの存在。 アクタージュ…

(感想)「いわさきちひろ、絵描きです。展」東京ステーションギャラリー

東京駅内の美術館「東京ステーションギャラリー」で開催中の「生誕一〇〇年 いわさきちひろ、絵描きです。」展がとても感じ入る内容でかんたんしました。 いわさきちひろさんが描く子どもの絵は本当にいいですね。 www.nikkei-events.jp 「いわさきちひろ、…

秋田県仙北市角館町「唐土庵いさみやのもろこしあん」

前回の記事で蘆名家の話をしたら、たまたま蘆名家にちょっとだけ縁のあるお菓子をいただいてしかもそれがもの凄く珍しいおいしさだったのでかんたんしました。 お菓子の名は「もろこしあん」であります。 www.morokosian.jp ※画像はオフィシャルHPより引用。…

信長の野望201X「伊達家ストーリー攻略② 岩代」

201Xの陸奥紀行、伊達家ストーリー第2弾です。 岩代国というと福島県の会津界隈……であってますかね。福島県は浜通りと中通りと会津でぜんぜん趣が違うのでいまだに土地勘が働きません。 攻略的には(適したメンバーがいるなら)難易度は高くなく、さくさくと…

「トラクターの世界史を読んでSociety5.0への移ろいを思う」藤原辰史さん(中公新書)

“トラクターの世界史 人類の歴史を変えた「鉄の馬」たち”という新書がトラクター愛と新技術に向き合う人類の様子とを克明に表してはって大変かんたんいたしました。 トラクターの世界史|新書|中央公論新社 「人類の歴史を根底から変えた」というコピーがい…

ローソンの生ハム「プロシュートとハモンセラーノ」

何気なく買ってみたローソンセレクトの生ハムが、思いのほかコストパフォーマンスに優れていてかんたんしました。 赤ワインに合う合う! www.lawson.co.jp www.lawson.co.jp いまは生ハムがコンビニで手に入る時代なんですね。 もの凄く所帯じみた話なのです…

「三好長慶の妻と、松永久秀の闇堕ち」(創作注意)

さいきんまた三好熱が高まってきたので、昔考えてはいたけど採用を見送ったプロットをひとつ書いてみることで排熱させていただきたいと思います。 歴史ファンの妄想、創作的なやつなのでそういうのが苦手な方はご留意ください。 かんたんいただけるような内…

「信長上洛~京都・織田信長入京から450年~展の感想」京都文化博物館

松永久秀さんや織田信長さんによる足利義昭上洛作戦の本を読んだところ(前記事)、ちょうど京都で信長上洛展をやっていたので別件のついでに観に行ってきました。 そしたら、三好長慶さんや松永久秀さんがまじめに京都の治安を守っていたことが偲ばれる文書…

「松永久秀と下剋上 室町の身分秩序を覆す」天野忠幸さん(平凡社)

天野忠幸さんの新作松永本が、従来よりお求めやすい価格(1,800円+税)で氏の三好松永説を分かりやすくコンパクトにまとめはった内容になっていてかんたんしました。 あと、あとがきにサラッと結婚されたことを書いてはったことにもかんたんしました。 おめ…

「アクタージュ2巻感想、ていうか売ってねえ」原作:マツキタツヤ先生 / 漫画:宇佐崎しろ先生(ジャンプ)

アクタージュ2巻をちゃんと発売日に買いに行ったのにどこにも売っていなくて何軒も本屋さんを巡ってやっと確保できたのでかんたんしました。 ヤングキングアワーズや週刊漫画ゴラクの漫画でもあるまいに、どうしてジャンプのコミックを買えただけでこんなに…

「Bloodstained:Curse of the moon」が悪魔城伝説ライクでごっつう面白い(インティ・クリエイツ)

悪魔城ドラキュラシリーズを手掛けていたIGA(五十嵐孝司)さんが製作した2Dアクションゲーム「Bloodstained:Curse of the moon」が悪魔城伝説の正統後継ゲームみたいな仕上がりになっていてかんたんしました。 今の時代にこんな懐かしく面白い代物に出会え…

「自註鹿鳴集」会津八一さん(岩波文庫)

久しぶりに“もっと早く出会いたかった”と思えるほどの本を読むことができてかんたんしました。 奈良の寺社、あるいは和歌(とりわけ万葉集)に興味のある方は是非とも一読いただくことをおすすめいたします。 www.iwanami.co.jp 知る人ぞ知る歌人、「会津八…

「こううんりゅうすい<徐福>3-4巻感想 卑弥呼さんいいよね」本宮ひろ志先生(グランドジャンプ)

本宮ひろ志先生の人類史漫画「こううんりゅうすい」が飛鳥や隋の時代まで進んできたところ、歴史漫画というテイストを残しつつ徐福さん・卑弥呼さん夫婦の旅番組っぽくなってきているのが穏やかかつ大望感があっていいなあとかんたんしました。 grandjump.sh…

かんたん陰謀論づくり「例:安宅冬康さん殺人事件」

先日紹介した「陰謀の日本中世史」、よく考えたらこれって「かんたん陰謀論づくり」のテキストでもあるなあと気づいてかんたんしました。 ↓前記事 「陰謀の日本中世史」呉座勇一さん(角川新書) - 肝胆ブログ 前回は詳しく紹介しなかったのですが、いわゆる…

「陰謀の日本中世史」呉座勇一さん(角川新書)

応仁の乱に続いてヒットしている呉座勇一さんの新書「陰謀の日本中世史」がめっちゃ面白いし分かりやすくてオススメなんですが、その上で「そっち行っちゃうの……?」感がふんだんにあって複雑にかんたんしました。 www.kadokawa.co.jp 保元の乱/平治の乱、治…